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どういう訳か浮気、不倫を繰り返す人間が一定数いる。この手の人は不思議なことにどんな制裁を加えられても、その場は反省するものの、喉元過ぎれば熱さを忘れる様で、時間が経つと全て忘れてまた以前の様に異性にふらつき始めるのだ。多分、本能レベル・遺伝子レベルでそう宿命づけられているのだろう。
そして、この『またしてもクロでした』の作者、うえみあゆみ氏の夫もそういう人種なのだろう。『カマかけたらクロでした』から10年、夫の浮気・不倫から離婚の危機、そして一度は再構築した夫婦・家族は再び夫の浮気によって崩壊の危機に晒されるのであった…。
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Contents
各話あらすじ・ネタバレ
第0話 その罪、不問~度重なる夫の浮気に、うえみは黙認することを選んだ
それはうえみの夫が3回目の浮気をした時のことだ。土下座して泣きながら謝罪する夫。しかし、うえみは怒るどころかげんなりしていた。夫の不倫・浮気に慣れてしまい、『いい加減落ち着きたい』と考えたうえみ。
私が勘ぐったり詮索しなけりゃ我が家は平和になるのかな…
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 5/37
そう思ったうえみは、その後夫が浮気しても不問にしつづけるのであった。
第1話 平和の崩壊~夫の浮気を見て見ぬふりをしていたうえみだったが…
最後の夫の浮気から8年経った。うえみは夫と離婚することなく、高校生になったムスメ、小学6年生のムスコと平和に暮らしている。しかし、作る食事は3人分。そして、夫は相変わらず2~3日に一度しか帰宅しておらず、『お付き合いしている人』がいるのは確かだった。しかし、うえみは家庭の平穏を崩さないためにも『不問』を貫くのであった。
うえみは暑い日に大量の洗濯物を干すなか、以前に浮気が発覚した際、夫が『洗濯、トイレ掃除何でも自分がするから離婚はやめてくれ』と土下座しながら言ったのを思い出す。しかし、当然その約束は果たされていない。そんな口だけの反省に慣れたものの、夫の世話に嫌気を感じるうえみ。時折、強い孤独を感じるが子ども二人は優しく、彼らの存在を支えにうえみは日々を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、うえみは突然ムスコから『パパに彼女がいたらどうする?』と尋ねられる。調理中だったうえみは『パパの場合、今更だしどうもしない』と答えるが、ムスコの次の言葉に固まるのであった。
「あの…あのさ…パパ彼女いるよ」「僕見たんだ」
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 13/37
第2話 ムスコの告白~夫の浮気を知ってしまった
『パパは浮気した、僕は見たんだ』
…そう言った小学校6年生のムスコの言葉に一瞬固まったものの、うえみは『あること』に気付いて、あえて明るく軽い調子で『懲りねーな、アホだろ』と言った。すると気まずそうな顔をしていたムスコも笑顔になり、『バカ過ぎて笑えるよね』と言う。うえみが『シメるか』と笑うとムスコは嬉しそうに『あいつのメールを記録したから見せてあげる』と言い、その場を一度立ち去る。
実はムスコは幼い時から不安になると手をお腹の前に持ってくる癖があった。そして、そんな時うえみはムスコの不安の原因をいつも笑い飛ばしてやっていたのだ。
今回の父親の浮気のことを切り出したムスコはその癖を出していたので、やはり笑い飛ばしてしまったうえみ。内心ではこれで良かったのかと悩んでいた。
そして、ムスコは自身のガラケーを持ってきてうえみに見せる。ガラケーのメモ帳には夫とその不倫相手のやり取りが詳細に打たれていた。
こんなの見ちゃったのかよっ!…こりゃあ…すげえわ…
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 16/37
生々しい内容をムスコが見てしまったことに愕然とすると同時に、その内容に激怒するうえみ。ムスコはこれを発見した経緯を語った。
それは皆でご飯を食べに行った時のことだった。パソコンを開いていた夫にムスコはゲームのデータを見たいからとスマホを借りた。しかし、その後開いているアプリを閉じていたら、直前までやり取りしていた女、『マイコ』とのメールが開いたままであったのだ。
『写真を撮ったらシャッター音で気付かれてしまう』そう思ったムスコはこっそり夫のスマホの内容を自分のガラケーで手打ちでコピーしたのであった。パソコンをいじっている夫はその間ムスコに見向きもしなかったという。
うえみはムスコの話に驚く。その外出とは一週間程前の話だったのだ。『何で今までママに話さなかったの?』とムスコに尋ねる。ママとパパが喧嘩するのが嫌だったのか、黙って抱え込んでいたのか、ムスコはどんな気持ちだったのか…そう尋ねるうえみ。しかし、ムスコは『なんとなく話さなかっただけ』と答えるだけであった。
一体ムスコをどうフォローすれば良いのか…日中家で仕事をしながら、そう悩むうえみ。この時初めて夫の浮気を許さなければよかったと思うのであった。ずっと自分が我慢すれば家族の幸せを守れると信じていたのだ。
すると、ムスコが小学校から帰ってくる。しかし、顔色が非常に悪い。
「…今日…学校で吐いた」
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 21/37
ランドセルを背負ったままそう告げたムスコ。うえみは『家族を守れたわけじゃなかった』とハッキリ理解するのであった。
第3話 置いてきぼり
うえみはかつて一度は夫との離婚を決意した。8年前の浮気が発覚したとき、うえみは玄関で夫に言い放った。
「あばよ」
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 22/37
「もう浮気でもなんでも好きにすれば?」
「遠慮しないでどうぞご自由に」
「私は一切興味ないから」
泣いている夫を家から追い出したうえみは、その後、夫の不倫相手に200万の慰謝料を請求し勝ち取った(その詳細は『慰謝料上手にとれるかな?』で描かれている)。その時は毎日笑いながら夫の不倫相手に鉄槌を下しており、自分でも驚く位元気だったにも関わらず、うえみは1ヶ月で5キロも痩せてしまっていた。そして、離婚をしようと決意したのだが…。
実母に離婚を反対されたうえみ。『あんたは離婚でいいかもしれないけど、子供達の気持ちが置いてけぼりになるのでは?』という実母にうえみは『夫は今もほとんど家にいないのだから大丈夫』と言った。しかし、当時、小学校2年生だったムスメはうえみから離婚の話を聞くと黙り、俯いたまま動かなくなってしまった。そんなムスメを明るく励ますうえみだったが、今度は幼児だったムスコがオモチャ箱から夫の時計を引っ張りだし新聞紙で包みだした。『ラッピングしてどうするの?』とうえみはムスコに尋ねた。すると幼いムスコは『この時計はパパが沖縄で一緒に遊んだときに付けてたやつだから、これを返したら帰って来てくれるよね』と言うのだった。
ごめんね、もうこんな悲しい思いさせないよ
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まだ小さかった子供二人を抱きしめてそう誓ったうえみは離婚せず、夫との生活を維持することを選んだ。しかし、ベッドで横になるムスコを見てうえみは『何も守れていなかった』と後悔するのであった。
第4話 開戦前夜!
夫の浮気が発覚してからムスコは隙あらば夫のスマホをチェックして浮気の証拠を集めるようになった。その姿は若い頃、浮気がちな夫を疑いもがき苦しんでいた自分とそっくりでいたたまれなくなるうえみ。『これ以上調べても何もならない』とうえみはムスコを止めるが、ムスコは『証拠はあった方が有利だ』と聞かない。そして、これはどういう意味かと、夫と『マイコ』のやり取りをうえみに見せる。
浮気相手に『早く一緒になりたい』とメッセージを送っていた夫。それを見て呆れるうえみだったが、『夫が女と結婚の約束をしている』とムスコに説明することができない。
今時小学生だってスマホの取り扱いは気を付けてるのに、何故お前の携帯はガバガバなんだよっ、何度ソレで浮気がバレたと思ってんだ!隠せっ、せめて!学習しろっ!学習しろっ!学習しろっ!
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結局、『ママにも分からない』と誤魔化したうえみだったが、ムスコはそのやり取りも証拠として残す。自分の経験から、そうやって疑い、詮索し続けることがどんなに心を疲れさせるかよく理解しているうえみ。ムスコに『何故そんなに証拠を集めるのか』と尋ねた。ムスコは『離婚するときは証拠があった方が有利でしょ?』と笑う。
「別れる時、僕あいつの顔見て言ってやるんだ」
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「この証拠は全部僕が集めたんだって!」
「もう一生父親ヅラするなって」
しかし、そう言ったムスコは不安な時にする癖…お腹の前で手を組んでいたのであった。
深夜、帰宅した夫に『話がある』と切り出したうえみ。不機嫌そうに『改まって何?』と尋ねる夫にこう言うのであった。
「麻衣子とあんたの不倫についての話」
マタしてもクロでした分冊版1 うえみあゆみ 37/37
うえみは8年ぶりに夫の浮気と戦う決意をしたのだ。
以下、感想と考察
うえみあゆみ氏の夫の過去から現在の浮気・不倫遍歴時系列にまとめて考えてみる
以前に出版した『カマかけたらクロでした』の続編にあたる今作。しかし、それとは別に作者は『慰謝料上手にとれるかな?』という本を出している。『カマかけたらクロでした』と『慰謝料上手にとれるかな?』に出てくる不倫相手はどうやら別々の様で、今作合わせた三作の時系列はやや分かりにくい。推測でだが、時系列をまとめてみた。
- 10年前、『カマかけたらクロでした』で描かれた不倫・浮気(本作の宣伝文句が「カマかけから10年」)。うえみあゆみ氏は離婚調停までするも、夫と離婚せずムスメの小学校受験をきっかけに再構築する。恐らくこれが1度目or2度目の浮気なのだと考えられる(期間的なもの等を考えると2度目か)。
- 8年前、『慰謝料上手に取れるかな?』での田村裕美との不倫。これが本作冒頭で述べられた「3度目の浮気」。
- 現在、『マイコ』という女との不倫。ムスコが夫のスマホを見たことで発覚。
『カマかけたらクロでした』『慰謝料上手にとれるかな?』を読むと分かるのだが、うえみあゆみ氏はかなり割りきった考えの持ち主で『女にふらつくのは男の性(さが)。家族に対するマナーさえ守れば浮気とは見なさない』としているので、実際にはもっと夫は女性と遊んでいるのだと思われる。逆にすごいな、夫。
『自分さえ我慢すれば…』と離婚せず、夫の浮気を黙認したことは誤りか?
夫の浮気を『不問』にしたことで家庭を守っていたつもりが、逆に子どもを傷付けた…そう後悔した、作者うえみあゆみ氏。
とはいえ、似たような選択をする家庭は多いと思われる。経済的なことで我慢するというのもあるが、『子どもが家族バラバラになるのを望まないから』というケースもよく目にする。それは親が子どもを言い訳にして離婚をしないだけに過ぎないこともあるが、本作の様に本当に子どもが離婚を嫌がるという話も非常にに多い。今回はムスコが父親の不倫を発見してしまうという最悪の事態が起きてしまったものの、過去の作者の判断が間違っていたとは断言できないだろう。しかし、不倫を発見してしまったムスコが父親のこと『あいつ』と呼ぶのがなんだか地味に辛いなぁ…。
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まとめ~夫の不倫と向き合い戦うことを決めたうえみ
子どもや家庭に支障が無ければ構わない…そう夫の不倫を黙認してきたうえみだったが、夫が不倫を隠そうとはせず、発見してしまった長男が傷付いたことを知って激怒。再び夫の不倫と向き合い戦うことを決意。そして、夫に問い質すところで1巻は終了する。今後どうなるのか、追って記事にしていきたい。