新名との関係を終わらせたみちは職場の昇進試験をきっかけに”レス問題”に執着することがなくなり、自分磨きに邁進する充実な日々を送るようになっていた。
しかし、会社に新名の忘れ物を渡しに来た楓と遭遇してしまったことで、みちは今になって新名と交際していたことへの罪悪感、そして美しい楓への強いコンプレックスに襲われる。
帰宅後様子がおかしいみちに気付いた陽一はみちの異変に気付き優しい言葉を掛ける。そんな陽一にみちは今までにあったことを言いそうになってしまうが…。
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Contents
以下、感想とネタバレ
陽一の優しさに全てを告白しそうになったみちだったが、思いとどまり隠すことを決意する
『自分が嫌い』…そう落ち込んだまま洗面所に閉じこもっているみちを心配する陽一。すると、みちが突然洗面所の扉を開けた。みちは少し俯いたまま『陽ちゃん…』と口を開く。
「ごめんね心配かけて」
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
「今日仕事でミスしちゃって」
「いろんな人に迷惑かけちゃったからヘコんじゃって」
『ミスをする自分が本当に嫌になってしまっただけ…』そう笑って言うみち。それを聞いた陽一もホッとしたように笑い『気にすんなよ』と声を掛け、自分が夕飯を用意するから早くシャワーを済ませる様に言い、リビングに戻るのであった。
しかし、陽一の姿が見えなくなると、みちは洗面所に駆け込み座り込んでしまうのであった。
よかった…
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
バカなこと言わないで
『自分が嫌い』と言ったみちに『どんなみちも好きだよ』と言ってくれた陽一。そんな陽一の優しさにみちは勢い余って全てを言ってしまいそうになっていた。しかし、すんでのところで嘘を吐いて誤魔化すことにしたのであった。
みちがシャワーを浴び終えると陽一は既に夕飯を作り終えていた。食卓についたみちは陽一の作った味噌汁を飲み『美味しい!』と声を上げた。陽一は得意げに『良い出汁を買ったんだ』と答える。そして、みちから『ありがとう』と言われると照れた表情を浮かべた。
悟られないように
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
今日のことを思い出さないようにしなくちゃ
陽ちゃんに絶対気付かれちゃいけない
以前よりもみちの変化に敏感になっている陽一。みちはそんな陽一に悟られないように明るく振舞うことを決意するのであった…。
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寝室でみちを抱こうとしてきた陽一。しかし、みちは思わず悲鳴を上げて拒んでしまい…
その後、夜が更け寝室に向かったみちと陽一。いつも通りベッドで携帯ゲーム機をいじっていた陽一であったが、ふとみちに『その服反対じゃない?』と声を掛ける。動揺していたためか、みちはワンピース状の部屋着を前後ろ逆に着ていたのだ。
『本当だ』と驚いたみちはそのまま寝室から出ようとした。陽一が不思議そうに呼び止めると『向こうで着替えてくる』と言う。
だが、陽一は『いつも俺の前で着替えてるじゃん』『今さら気にしなくてもいいんじゃね』と止める。みちは一瞬考えたものの『やっぱり向こうで着替えてくる』と言うのであった。
その時、みちはふと昼間の楓とのことを思い出した。思わず『ダメだ』と固まり目をつむってしまったみち。
すると、そんなみちのワンピースを陽一が突然まくり上げた。驚くみちに陽一は『ここで着替えれば』『手を挙げて』と言う。しかし、陽一はみちを着替えさせるのではなくそのままキスをして、胸を触り始めた。
え?
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
待って…
なんで…今!?
今まで陽一とのセックスレスに悩み続けていたみち。そして、今陽一はみちが促したわけでもないのに、自らみちに触れてきている。それはずっとみちが切望してきたことであった。
しかし、陽一がパンツに手を入れてきた瞬間…
「やっ…」
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
「やめて!!」
そう叫ぶと思わず陽一の手を振り払ってしまうのであった…。
みちに拒絶され傷ついた陽一…一人外で出た陽一は『男ができたのでは』とみちを疑い始めるも…
思わず悲鳴を上げて陽一の手を振り払ってしまったみち。しかし、次の瞬間我に返り青ざめる。『ヤバい…』そう思ってすぐに『ごめんね陽ちゃん』と謝る。
しかし、陽一は呆然としており、そのままベッドから起き上がると『タバコ』とだけ言って寝室から出て行ってしまう。
一人取り残されたみちは愕然とする。
あんなに拒まれることに傷ついて悩んできたのに
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
私が陽ちゃんにしてしまった
今自分がした行動を思い返したみちは動悸が止まらなくなるのであった。
そして、コンビニの外の喫煙所で一人しゃがんで煙草を吸う陽一もまた酷く動揺していた。
みちに拒否られた
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
今まで散々みちに求められても、欲情することができなかった陽一。しかし、最近は自分以外に関心を持つようになったみちに寂しく思うことが増え、同時に自身がみちを愛していることを自覚するようになっていた。ふとした瞬間にみちを可愛らしく思うことも増えていたのだ。
そして、みちが洗面所で落ち込んでいたことを思い出した陽一は『今日おかしかったのも本当に仕事のせいなのだろうか』と疑念を持ち始める。
もしかしてマジで男!?
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
目の前を仲睦まじく歩いて行った男女を見た陽一は一瞬そう考えたものの、すぐに声を上げて頭を搔きむしる。『みちに限って絶対にそれはない』と思ったし、そう思いたかったのだ。
だってみちだけなんだ…
あなたがしてくれなくても48 ハルノ晴
みちだけはずっと俺と一緒にいてくれたんだから…
陽一は自分にそう言い聞かせてみちと過ごした日々を思い浮かべるのであった…。
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以下、感想と考察
陽一に隠し通すことを決めたみち…果たして嘘を吐き続けられるのか?
前回の流れからして、みちは陽一に新名との間にあったことを全て告白してしまうのではないかとも思ったけれども、さすがにそれは無かったか…。
みちは陽一に全てを隠すことに決め、悟られないように行動しようと決意した。しかし、みちにそれが可能なのだろうか…。何でもすぐに表情に出てしまうみち。そのうえ、今まで鈍感だった陽一も今では常にみちを見て些細な変化に気付くようになっている。以前までの陽一だったらみちの服が前後ろ逆だったことにすら気付かなそう…。
吐いてしまった方が楽なのではとも思ってしまうのだが、全てを語ってしまったら確実に夫婦関係の”なにか”は変わってしまう。みちは新名と肉体関係を持ったわけではないし、交際期間もかなり短い。人によって不倫の定義は違うけど、みちと新名の関係だったら法的にはギリ不貞行為に当たらないだろうし。陽一も今なら許してくれそうな気もする。自身が三島とワンナイトラブしてる引け目もあるから、みちを責められない感じもするし。
しかし、みちから全て聞いたら最後、陽一は今後ずっとみちの心が他所に向くことに不安を抱いて生きていくことになるし、みちのことも信用できなくなる。そうなったらその場では許せたとしても長期的に夫婦関係を続けていけるかも怪しい。果たしてどうなるのか。
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みちと陽一のすれ違い…皮肉な展開に
今までだったら陽一の目の前でも気にせず着替えていたであろうみち。それが、今回は当然の様に別室に移動して着替えようとした。これが、さりげなくみちの陽一への心の距離を表している。以前の様な『家族だから、だらしないところも見せて構わない』という意識が無くなったという意味では、必ずしも悪いことではないと思うのだけど。陽一からすると、やっぱり『よそよそしい』としか思えないのだろうか。
みちの陽一への愛情は無くなったわけではないのだと思う。ただ、日常における関心が今まで『いかに陽一とのレスを解消するか』一辺倒だったのが、勉強や仕事にお洒落、新しい事に向いて、陽一にかける関心の量が純粋に減っただけなのだろう。新名が楓に対して完全に関心を失っていたのとはまた状況が違う。
だから、誘うタイミングさえ合っていればみちは陽一に応じていたんじゃないかと思う。嫌なことを思い出してしんどい時に体にべたべた触られたら嫌だよな…。まだ抱きしめて頭を撫でてやるとかだったら良かったのに。
まあ、陽一もエスパーじゃないからその辺まではわからないし、仕方がないことだったんだけどね…。
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