新名は結婚記念日ディナーを通して妻、楓との関係を改善しようと望んでいたが出版社で働く多忙な楓は仕事を優先しディナーに来ることはせず、その後ホテルの部屋でも新名を拒絶。寂しさに心が折れそうになった新名はみちの優しい笑顔を思い浮かべ、すがるようにみちに電話を掛けた。
一方、その頃みちは今までのことを夫、陽一から謝罪され突然キスされ、抱きしめられていた…。
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→【漫画】あなたがしてくれなくても15話【感想・ネタバレ・考察】結婚記念日ディナーを楓にすっぽかされた新名が思い浮かべたのは…そしてみちと陽一の関係に進展が!?
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Contents
以下、あらすじとネタバレ
朝起きたみちは2年ぶりに陽一と”した”ことを喜ぶ一方で、ある違和感に目を瞑る…そして新名から着信があったことに気付く
朝、目を覚ましたみちは横に裸で眠る陽一を見て『夢じゃなかった』と喜ぶ。昨夜、みちは2年ぶりに陽一に抱かれたのだ。
上機嫌で朝の支度をするみちであったが、ふと『陽ちゃんはなんで急にしてくれたのだろう』と疑問を持つ。そして、昨晩行為中にふと抱いた違和感を思い出すも、『せっかく進展したのにそんなことを考えてはダメだ』と自身に言い聞かせた。
そしてスマホを見たみちは新名から着信があったことに気付きドキッとするのであった。
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新名と二人きりになったみちは結婚記念日ディナーの真相を聞く
昨日電話に出られなかったことを謝罪し、要件を尋ねるメッセージを新名に送ったみち。すると新名から『今日ってお時間ありますか?』という返事が届いた。
そのメッセージを見たみちは『昨日一瞬寂しそうに見えたのは気のせいではなかったのかもしれない』と胸を痛めた。
業務後、公園で新名とみちは待ち合わせた。みちは喫茶店等に移動することを提案したが新名はここでいいかと言う。みちはその様子に『人に聞かれなくない話なんだ』と確信する。
公園のベンチに二人で腰掛けたみちは、新名にためらいがちに『何かありました?結婚記念日上手くいったんじゃ…』と尋ねる。すると新名は『本当は上手くいかなかったんです』と打ち明けた。
新名の悲しそうな表情にみちは昨日一人浮かれていたことを思い出し、『今まで散々新名さんに助けてもらったのに』と自身の無神経さに腹を立てた。
妻に仕事が入りディナーをすっぽかされたこと、妻に気持ちを伝えようとした結果、逆に責めたようになってしまったこと…それらをみちに明かした新名は『どうして上手くいかないのか』とこぼす。
それに対してみちは『私もこんなに上手くいかなくなるなんて思っていなかった』と答える。テレビで“レス”が取り上げられても自分達には関係のないことだと思っていたと。
「当たり前に、ずっと愛し合っていけるって思ってました」
あなたがしてくれなくても16 ハルノ晴 16/27
そう言ってみちは『ノーテンキ』だったと笑って見せた。
新名の言葉に、みちは陽一との行為で抱いた違和感の正体に気付いてしまう…
みちの言葉に同意した新名。そして、『拒否される原因は妻が忙しいからで、自分がサポートして妻に余裕ができるようにすれば拒否されなくなると信じていた』と語る。そして、ホテルでの妻、楓の言動を思い出しながらこう言うのであった。
「体を重ねればそこには愛があるって、そう思って頑張ってきた」
あなたがしてくれなくても16 ハルノ晴 19-20/27
「でも……ない事に気づいてしまった…」
新名のその言葉に絶句するみち。何故なら、自分も同じだと気付いてしまったからだ。『セックスさえすれば満たされる』と。
しかし、昨晩の行為中、みちは陽一と一度も目が合わなかった。陽一はみちと目を合わそうとしなかったのだ。
陽ちゃんの気持ちがそこにないような気がして
あなたがしてくれなくても16 ハルノ晴 23/27
虚しかったんだ
見て見ぬふりをしていた違和感の正体に気付いてしまい愕然としてしまったみち。一瞬俯く新名に手を伸ばしそうになって、それを引っ込めながら自分に言い聞かせる。それでも今まで抱きしめすらしてくれなかった陽一が一歩踏み出してくれたのだ、大きな進歩だと。
たとえ気持ちがなくたって
あなたがしてくれなくても16 ハルノ晴 24/27
そうやって耐えているみちに新名は笑顔で言う。
「バカみたいですよね」
あなたがしてくれなくても16 ハルノ晴 25/27
しかし、表情とは裏腹に新名の手は震えていた。
それを見た瞬間みちは新名のことを抱きしめてしまうのであった…。
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以下、感想と考察
『セックスできれば問題解決』ではないことに気付いてしまったみちと新名…みちが新名を抱きしめた理由は…?
またまた話が大きく動いたこの16話。結婚記念日ディナーで妻、楓に酷い仕打ちを受けた新名に対して、一見みちは問題が解決されたようであった。
しかし、違った。みちは自分に『一歩前進した』と言い聞かせていたがその行為に『愛がない』と本当は気付いていたのだ。…みちって素直な様で自分に嘘を吐くのが上手い人だよな、本当に。
そして同じ境遇で苦しんでいる新名をみちは抱きしめてしまったのだが、その底にある理由はなんだろう。かつて新名がみちを抱きしめた理由として挙げた『自分を見ている様だったから』なのか、それとも異性としての好意なのか、あるいはその両方なのか…。
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みちと新名が抱き合う単行本3巻の表紙の意味を考える
さて、ここから単行本では3巻の内容に入る。そして、この3巻の表紙では、ついにみちと新名が抱き合ってしまう。
1巻の表紙が『陽一と背を向け合い誰か(新名)と手を取りそうになっているみち』。2巻の表紙が『お互いの伴侶と手を繋ぎつつも、互いに手を繋ぎたそうにしているみちと新名(厳密には新名がみちに向けて手を伸ばしているが、みちはそれを我慢する様にスカートを掴んでいる)』。
そして3巻では互いに抱きしめ合っているもののお互いに目はうつろで、みちに至っては明後日の方向(読者の方)を見つめている…果たしてこの表紙が暗示するものは…。
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