社員旅行中、自身の部屋に新名を招き入れたみちは新名に抱かれそうになる。しかし、陽一への想いが残っていたこともあり、みちは途中で泣き出してしまった。みちは新名に別れを告げようとするも、新名は『セックスはしないから傍にいてほしい』とみちを説得する。みちは自身の卑怯さを自覚しながらも新名との関係を続ける事にした。
だが、旅行の帰り、みちの駅でみちは共にお土産を買っていた後輩の華から『先輩、新名さんとつき合ってますよね?』と聞かれ動揺する…。
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Contents
以下、あらすじとネタバレ
新名とみちの仲を見抜いた華は『先輩の味方だ』と言い、ある忠告をする
『先輩、新名さんとつき合ってますよね』…唐突に華からそう言われたみちは顔面蒼白になる。『何で知ってるの!?』と動揺したみちは言い訳しようとするも動悸が激しくなり、何も言うことが出来ない。すると、そんなみちの心を見抜いた華はこう言う。
「大丈夫です。落ち着いて下さい」
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 5/23
「私 先輩の味方ですから!!」
そして、まだ口も利けないみちの腕に触れ、『慣れないことをするから』と苦笑する。みちは責める様子を全く見せない華の態度に少しずつ冷静さを取り戻し、『何で…?』とどうして新名との関係を知ったのかを華に尋ねた。
華は笑いながら答える。『先輩も新名さんもラブラブ光線出まくりです。このままじゃいつか私以外にもバレますよ』『気をつけて下さい』と。そんな華の言葉に頷くことしか出来ないみち。すると華は余計なお世話ですが…と前置きして、『先輩に忠告です』と言い出す。
「今から進む道は誰かを深く傷つけるって事を自覚して下さい」
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 7-8/23
「その上で自分がどうするかきちんと決めてから進むんです」
「覚悟が必要です。そうじゃなきゃ今すぐ終わらせた方がいいです」
いつになく真剣な面持ちでみちを見つめる華。みちは華のその言葉をしっかり受け止め、『うん』と頷いた。華は『二人ともそういうことが出来るタイプじゃないから心配ですよ』と笑い、みちは華に謝る。そして、華が新名のことを狙っていたことを思い出し、そのことに触れるとすると、華は明るくこう答えた。
「あーっ!大丈夫ですよ。新名さんの事なら。私は先輩に負けた、それだけですよ」
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 9/23
そしてみちにバスに戻る様に促すのであった。
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解散後、華の言葉の意味を痛感するみち…新名との関係が『この先続くものではない』と理解する
社員旅行は終了し、解散となった。華は先ほどの件について特に触れることなく『この後デートだから』と去っていく。みちは近くに新名がいることが分かっていながらあえてそちらを見ることなく、すぐに立ち去る。『今は顔を見るべきではない』…そう思ったのだ。
だが、歩き出してしばらくすると新名から電話が掛かって来る。電話で話す位なら…そう思って電話に出たみちに新名は『ちょっとだけいいですか?』と聞く。ついさっきまで顔を見るべきではないと思っていたのに、新名の明るい声を聞いたみちは『はい』と答えてしまう。
待ち合わせた場所で新名はみちにお土産としてキレイな砂時計を渡してきた。みちは素直に喜びながら、心の中で華が言っていた言葉の意味を理解する。
私の小さな決心なんて新名さんに会うとすぐ打ち消されて
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 13/23
フワフワして定まってなくて一瞬の感情だけで動いてる
砂時計の綺麗さに感動するみちに新名も嬉しそうにほほ笑む。そんな新名と見つめ合いながらみちは『普通の恋愛なら浮かれていいかもしれないけど、これは誰かを傷付ける恋愛なんだ』と自身に言い聞かせる。そして考えるのだ。
今のこの関係がずっと続く?
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 15-16/23
5年後、10年後
続く訳ない…
自分達のしている”恋愛”の不安定さ不毛さを自覚したみちは新名からもらった砂時計を見て『キラキラして見えるのはきっと一瞬だけだ』と虚しさを覚える。そして、華に忠告されたよう『自分がどうするか決めなきゃ』と強く想うのであった。
休日出勤していた陽一は同僚、原田の言葉からみちの変化についてある可能性を考え、動揺する
一方、その頃。陽一はみちが社員旅行でいないこともあり、休日出勤していた。すると、同じく休日出勤していた同僚の原田と廊下で会い、突然こんなことを言われる。
「つかぬ事をお聞きしますが、お宅の嫁さん、オレの嫁さんと繋がってたりする?」
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原田の質問の意図が分からない陽一。すると原田は焦ったように陽一に説明する。以前から『嫁が出産してから夜の生活を拒否する様になったから、風俗に行くのは当然の権利だ』と悪びれることなく宣言していた原田は、なにかにつけて『同僚の北川と飲んでいる』と嘘を吐いて女遊びをしていたのだ。ところが、原田の妻は北川の妻とSNSで繋がっており、全部筒抜けになっていたのだと言う。
「小さな共通点見つけ出して、勝手に連絡取ってたんだぜ!?」
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 19/23
顔を引きつらせて陽一にそう訴える原田。女遊びが妻にバレそうだと怯えているのだ。陽一はそんな原田に呆れてその場を立ち去ろうとしたが、次の瞬間声を上げる。
…もしかして最近みちが変なのって…
あなたがしてくれなくても25 ハルノ晴 21-22/23
三島さんの事がバレたから…!?
三島さんがみちに…?
まさか…でも…
陽一は冷や汗をかき、原田の問いかけも聞こえずただ立ち尽くすのであった…。
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以下、感想とネタバレ
華ちゃんの切り替えの早さ、サバサバさに惚れる…そして重い忠告
華ちゃん…!いや、もはや”華さん”と呼ぶべきだろうか。いい男を見つけることしか考えておらず、仕事も嘘ついて同僚に押し付けたりするクズさを持ち合わせているのに、今回はなんか凄く格好いい。『先輩に負けただけ』って…。サバサバしてるってこういう事を言うのだろうか。
しかし、さらっと言ったけど華ちゃんの忠告、重い…そして本当のことを言っている。みちと新名は互いに被害者面して、『悪いことをしようとは思ってないんです、ただお互い辛い中で惹かれ合っちゃったから…』『体の関係もなく、想い合ってるだけだから』みたいなフワフワ感を漂わせながらなんとなく関係を続けている。
華ちゃんはそんなみちと新名を正義ぶって咎めることはしなかった。だが、淡々とその行為が『誰かを傷付けること』『建設的ではなくゴールもない、ただの一時の感情だけの不毛な恋である』ということを突き付けて、『その自覚や覚悟がないなら止めた方がいい』と忠告する。忠告というより、警告だよな…。華の言葉は何となく罪悪感を持ちながらも、現実から目を背けていたみちだけでなく、『新名さんカッコイイー、うふふー』位にしか思ってないような読者の目も覚ましてくれただろうから。
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華の言葉に自身の理性の無さと新名との関係の不毛さを自覚するみち
そして、みちは華の言葉の意味を痛感する。新名と過ごす時間は甘く、『会うまい』等と自制しようにも、もはや『会いたい』という衝動が止められなくなってしまっているのだ。でも、そのことでみちはある意味冷静に『自身が冷静じゃなく感情だけで動いている事』を改めて自覚し、『どう行動するか決めないと』と考えられるようになった。
そして、『5年後10年後も続く関係じゃない』と気付いたのだ。…そりゃそうだ。だって、始まりが『互いのパートナーに無いものを補い合う』というネガティブなものだもの。今まで長年”同僚”という関係でいて、互いに対してさして興味も持ってこなかった。出会って、互いのことを少しずつ理解し合い、親密になり、将来を考えて結婚したパートナーとは根本的に違う。みちと新名は互いに何を解り合っているというのだろう。今のところ『パートナーに拒絶される辛さ』以外に何かを共有できているとは思えない。
陽一の思い至った可能性に突っ込みたい
みちが不倫していると気付くのかと思いきや、『三島さんがみちにあの夜のことをバラしたのかも…』って、「そっちかーいっ」と全力で突っ込みたくなる。
冷静に考えたら、みちの態度が変わった、よそよそしくなったのは陽一が三島を抱くより前からなのだけど、三島と浮気してしまった後ろめたさとパニックでそういう正確な出来事の整理、判断が下せないのだろうな。
…というか、コイツさすがに三島さんに失礼過ぎる。三島と勢いで致した直後に『無かったことにしてください』『三島さんって好きな人いるんですか』等々、遠回しに三島のことを”好意なくても男と簡単に寝る女”扱いしたうえ、今度は”夫と寝たことを妻にSNSでチクる嫌な女”扱いするのか。三島さんが何をしたというの!?…いや、ナニをしたっちゃしたんだけど(混乱)…。
とりあえず、酷い、酷すぎるぞ…。陽一って”他人に興味ない男”というより、ただの”他人のことをゴミの様にしか見ていない男”なんじゃないのかな…。
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