突然過去の不倫相手の妻から訴えられて落ち込む三島の話を聞き、励ました陽一。そんな陽一に三島は恋心が再燃し『好き』と告白した。しかし、陽一は妻のみちを愛していることを告げ毅然と告白を断り、三島もその陽一の誠実さに救われるのであった。
一方、みちは仕事やお洒落を楽しむ順調な日々を送っていたが、会社に新名の携帯電話を届けに来た楓と遭遇してしまう。既に新名とは別れていたみちであったが、初めて対面する楓に内心激しく動揺してしまい…。
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Contents
以下、あらすじとネタバレ
楓に案内を頼まれたみちであったが、動揺のあまり眩暈を起こして倒れてしまう
新名が家に忘れていった携帯電話を会社まで届けにきた楓。そして、楓に声を掛けられ案内を頼まれたみち。楓が新名の妻だと知ったみちは内心パニックになりながらもそれを隠して何とかその場を乗り切ろうとするが…。
ダメ…立ってられない…
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
動揺のあまり眩暈を起こしてしまう。前を歩くみちが急にふらつき始めたことに気付いた楓は驚き、『大丈夫ですか!?』と声を掛け支える。みちは『大丈夫です…』と答えようとするも、そのまま意識が遠のいていく。
気を失う直前、みちは華に『だから覚悟が必要だって言ったじゃないですか』と呆れられる幻覚を見るのであった。その華の言葉に『本当だ』と思うみち。
新名と付き合っているとき、彼に妻がいるということを分かっているつもりだったが、それはどこかバーチャルな存在で、実際に目の前にすることになるとは思ってもみなかったのだ。
私 どこまで甘かったんだろう?
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
そう自身の愚かさを呪いながらみちは倒れてしまうのであった…。
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倒れたみちの元に駆け付けた華はみちの状況、心情をすぐに察知する
気を失ってしまったみちはそのまま会社の休憩室に運ばれベッドで寝かされる。楓はそんなみちを心配そうに見守っていた。
すると、そこに田中と華が『お待たせして申し訳ありません』とやって来た。詳しい状況を知らないままやってきた華は、楓を見て『この美女は誰?』と訝しむ。だが、楓と田中の会話から楓が新名の妻であると気付くと『へっ!?』と思わず変な声を出してしまう。『どうかしました?』と驚く田中に『いえ…』と誤魔化した華。田中は華にみちの看病を頼むと楓を連れて休憩室を出ていった。
二人が出ていった後、華は寝ているみちの顔を見て『なるほど』と思う。察しの良い華はみちが楓を前にして動揺のあまり倒れてしまったということをすぐに理解し、『やっぱり先輩に不倫は荷が重かったか』と思うのであった。
すると、みちが目を覚まし始める。華に『先輩、大丈夫ですか?』と声を掛けられたみちは一瞬ぼんやりしていたものの、『私と一緒にいた人は!?』と叫び起き上がる。華が『田中さんが対応しているので大丈夫です』と言うと『そう…』と答えたものの、みちはそのまま黙り込んでしまう。
そんなみちを見た華は、みちが新名とすぐに別れ、不倫から手を引いたのは正解だったと考える。それほどまでに、楓は美しく強いオーラを纏っていたのだ。
一方、その頃。田中から新名が不在であることを告げられた楓は、携帯電話を田中に託してビルを出た。去り際、ビルを振り返り見上げた楓は『誠がいなくてよかった』と思う。
もし、朝の塞ぎ込んだ気持ちのまま会っていたら、何を口走っていたか分からない…そう思ったためだ。
失敗したくない時ほど平静じゃなくちゃだめ
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
女のヒステリーほど愚かな感情はない
自分にそう言い聞かせる楓。落ち着いている表情を浮かべていたものの、その鼓動は大きく音を立てているのであった…。
帰りの電車で自身と楓の容貌を比べみじめな気持ちになるみち
帰りの電車。ドアの前に立っていたみちは窓に映った自分を暗い表情で見つめていた。
まるでファッション誌からそのまま出てきたような人だったな…
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
そう、昼間に会った楓のことを思うみち。そして、窓に映った自分自身を比較する。お洒落に気を遣うようになってアップするようになった髪、ゴールドのイヤリング、そして新調したバッグ。しかし、今はすぐにそれを全部取ってしまいたくて仕方がなかった。
私がどんなに着飾っても
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
あの人のスッピンにすら叶わない
みちは女性として楓に対して強い劣等感を抱いていたのだ。
そんなことをぼんやりと考えていたみちは電車のアナウンスで我に返る。とっくに電車は降車駅に到着していたのだ。みちは慌てて電車から降りようとするも、慣れない高いヒールをはいていたこともあり、そのままバランスを崩し転んでしまった。
悲鳴を上げてしまったみちに周囲の目線が集まる。みちは羞恥心に顔が熱くなるのを感じた。
10cmのヒールなんて履くから…
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
身の程を知れと笑われたみたい
みちはみじめな気持ちに押しつぶされそうになるのであった…。
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落ち込んだまま帰宅したみち、そしてそんなみちの異変に気付き声を掛けた陽一
みちが落ち込んだまま帰宅すると、陽一が『おかえり、味噌の買い置きってある?』と台所から顔を出してきた。先に帰宅していた陽一は夕飯を作っていたのだ。みちは陽一に味噌の場所を教えると『汗かいてるからこのままシャワー浴びちゃうね』と言ってそのまま洗面所に向かった。
髪を解き、服を脱ぎながらみちは再び憂鬱な気持ちで考え始める。
新名とはとっくに終わったつもりでいたみち。しかし、楓の出現にこんなに動揺したのは新名への気持ちが残っているからではないか…そう考えたのだ。
その時だった。廊下から陽一が洗面所のドアをノックしてきたのだ。
「みち?」
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
「どうか…した…?」
陽一はみちの異変に気付き声を掛けてきたのだ。
そのことで陽一の存在をはっきりと意識したみちは気付く。
いや 終わるわけないんだ
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
だって
関係が終わっても
事実が消えるわけじゃないから
みちは今になって自分がしてしまったことの重大さを自覚するのであった…。
優しい陽一の言葉に『どうして今…』と思ってしまうみち。陽一は『どんなみちでも好きだ』と伝えるが…
みちを心配して洗面所のドアを開けようとする陽一。しかし、みちは『開けないで!』と叫んだ。今の自分の姿を陽一に見せたくなかったのだ。
困惑して『どうしたんだよ?』と尋ねる陽一にみちは『どうもしていない。ちょっと色々あっただけ』と答え誤魔化そうとする。
だが、それを聞いた陽一は『じゃあ、”どうもしてなく”ないじゃん』『話を聞くだけなら出来るから』と言う。そんな陽一の態度にみちは驚いたものの…
どうして今そんなセリフをくれるの?
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
もっと…もっと早く欲しかった…
同時にそう恨めしくさえも思ってしまうのであった。罪悪感と後悔、そして楓への劣等感…それらに押しつぶされそうなみちは絞り出すようにこう言った。
「私…」
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
「自分が嫌い」
「大っ嫌い…」
下着姿のまま、ドアに縋りつくようにして正直な今の気持ちを声に出したみち。
新名と付き合ったことについて何の覚悟もせず、責任も負えず、ただただ狼狽えるだけの弱い自分。みちはそんな自分への嫌悪感で一杯だった。
すると、
「…俺は好きだよ…」
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
「どんなみちも」
ドアの向こうからそう答えた陽一。それは陽一の紛れもない本心だった。
その陽一の言葉にまたしても驚くみち。しかし、
本当のこと知ったら
あなたがしてくれなくても47 ハルノ晴
私のこと嫌いになる
そう思ったみちは陽一の言葉を素直に受け入れることは出来ず、ただ『ううん…』と答え、陽一はそんなみちの態度にただ困惑するのであった…。

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以下、感想と考察
罪悪感を抱く以上に、女性としての劣等感を楓に対して抱いたみち…その心理は…?
みちが罪悪感に苦しむのは予想出来ていたけど、楓と自身の女性としての魅力を比べてここまで劣等感で苦しむのはちょっと意外。まあ、私自身も前回の記事で二人の足の長さの差を指摘したけどね…。みちのことだから『こんなにキレイな人がいるのに、どうして私なんかと不倫したんだろう』位は思いそうだと考えていたけど、まさかここまで容貌の差で落胆というか、女性としての誇りが傷付けられるとは…。
でも、妙にリアルな感じもするみちの独白。これは一体どういう心理なんだろう。
みち自身はこんなに自身と楓を比較して落ち込むのは新名への気持ちが残っているからだと考えているけど、今までの言動からしてもあんまり新名には未練を持っている感じはない。何だったら、勉強とかに夢中で、直接新名と会ったり誰かから新名の名前を聞かない限りは全然意識することもなかったくらいだ。
どちらかというと丁度、仕事にお洒落に目覚めて、意地の悪い言い方になるけど、”イイ女”ぶっていたところに、本物の”デキるイイ女”が現れて、それがさらぬかつての不倫相手の新名の妻という、どうあがいても頭が上がらない相手であったということに打ちひしがれた…といったところだろうか。
さらに言うなら、不倫したことの罪悪感を直視できなくて、劣等感の方に意識を持って行くことで自分の心を守ろうとしているのかもしれない。まあ、後半で陽一に声を掛けられたことでやっと不倫をしてしまったことへの罪悪感を自覚し始めたけれども。
妙にリアリティと説得力のあった今回のみちの独白。しかし、なんにせよ楓と自身のルックスの差でうじうじしている場合ではないぞ…。
みちは陽一に全てを告白する?そして、楓はみちが新名の交際相手であったことに気付いた…!?
そんなみちの異変を瞬時に察知し声を掛けた陽一。以前の陽一だったらみちの様子がおかしいことに気付いてもあんな風に声を掛けることはできなかった気がする。確実に変化している陽一。自然と夕飯の支度をしていたのも好感度が上がる。
陽一の優しい言葉に『もっと早くそのセリフを欲しかった』と思ってしまいながらも『どんなみちでも好き』と言われ涙を流すみち。『本当のことを知ったら私のことを嫌いになるはず』と思ってしまっているけど、この流れだと近いうちに新名とのことを陽一に言ってしまいそうだな。みちは嘘つくのが下手だし。でも、今の陽一ならみちと新名の関係を聞いても落ち込みこそすれみちを許しそうな気も。むしろ、みちにそうさせてしまった自分を責めそうな感じもする。
そして、楓の動きが気になる。気絶してしまったみちの寝顔をじっと見つめていた楓。ただ心配しているだけのようにも見えなくなかったが、みちの様子を見て何か察してしまったのではないだろうか?目の前を普通に歩いていた女が、名乗った途端に体調崩して倒れるって…やっぱり怪しいからな。華も変な声出したし。会社を去る時に楓がトクントクンと胸の音を立てていたのは単に新名の会社に来て動揺していたからなのか、それともみちが新名の不倫相手だと確信を持ったからなのか。楓の独白、『 失敗したくない時ほど平静じゃなくちゃだめ 』からしても後者の可能性も十分高い。
果たしてどうなる…?
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