不倫、浮気を繰り返す夫と離婚することを視野に入れたうえみだったが、現実的に試算すると離婚後は子供達に金銭的に我慢を強いる生活になってしまうことを理解し二の足を踏む。
そんな中、大学受験を控えるムスメが『芸能事務所のオーディションを受けたい』と言い出し…。
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Contents
以下、各話あらすじと感想(ネタバレあり)
第18話 居場所探し~中学生だったムスメはダンス部で理不尽ないじめを受けるようになった
話は4年前に遡る。当時中学2年生だったムスメはダンス部に所属しており、そこにはHとMという少女がいた。皆で仲良く過ごしていたある日、下校中に皆でMが持っていたフリフリの傘を一人ずつ持って『ぶりっ子~』とふざけ合う…ということをしていた。その場は和やかに時間が過ぎたものの、帰宅したムスメの携帯にHから怒りのメッセージが届いた。
『傘の時に私を笑った』『裏切り者』といったHからの一方的な大量の長文メッセージに動揺するムスメ。混乱しながらも意図を尋ねると『Mちゃんといるとイライラしてムスメちゃんに当たってしまう』とHは言い、ムスメは益々困惑するのであった。
そして、そんな些細で理不尽なことがキッカケで翌日からHは友人達を巻き込んでMを無視するようになった。ムスメの学校は小中高とエスカレーター式だったが、Hは外部の小学校出身で『うちがいた小学校はイジメがエグくて、その中でうちは怖がられてた。』等と言って周囲を脅していたのだ。
ムスメはMと小学生時代からの親友だったこともあり、H達からの無視に『もう学校行きたくない』と涙するMに寄り添い続けた。
そんな日々が続いたある日、Hがムスメに『Mとのやりとりをスクショして送って!うちのことを何と言ってるか気になるから』とLINEで強要してきた。ムスメは『そういうことしたくない。Mちゃんは悪口を言う子じゃない』と断った。すると、Hは激昂して『ムスメちゃんと友達をやめる、さようなら』というメッセージを送ってきたのだ。
そして、翌日…ダンス部の部活に行ったムスメはHとその取り巻きから無視される。Hはムスメを無視するようになった代わりにMに対して親しげに接するようになり、MもまたHと一緒にムスメを無視するようになったのであった…。
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悪化するイジメに、母であるうえみあゆみは学校に抗議するものの学校はいじめを認めず放置し続けた
ダンス部でのHやMからのムスメへの嫌がらせは無視だけに留まらなかった。ムスメは担当だったはずの振付の役割を『Hちゃんが振付やりたいた言ってるし、Mちゃんがムスメちゃんのダンスは難しいと言っている』等といった理由で不当に奪われるようになり、徐々に部活での居場所を失っていった。
うえみはすぐにムスメに元気がないことに気付き、『何かあったの?』と尋ねた。ムスメは最初は誤魔化そうとしたものの、泣きながらHやMからされていることをうえみに打ち明けた。
ムスメ以上に怒り、そして心配したうえみは『そんな部活サボっちゃいな!』と言う。だが、勝ち気なムスメは『もうすぐテストがあるから部活も休みになるし大丈夫。テストの成績では負けたくない』と明るく言うのであった。
だが、テストが終わり結果が出るとHはしつこくムスメにテストの点数を尋ね、ムスメが『80点くらい』と答えると勝手にムスメのロッカーを漁りテストを出して『78点だった。嘘を吐いた、謝って』と取り巻きと共に迫り、無理やりムスメに謝罪させたのだ。
その事を聞いたうえみは激怒し、『そういう子からは離れるのが一番で部活も無理に続けなくてもいい』と諭す。だが、ムスメはこう答える。
「踊ることは好きだから部活は続けたいんだ」
マタしてもクロでした分冊版7 うえみあゆみ 15/27
「引退公演出るまで頑張る」
中高一貫校であるムスメの通う学校では高校2年生が部活の引退時期で、ダンス部は毎年文化祭で引退する2年生が主役の“引退公演”という花形の公演があるのだ。それまでは頑張りたいと言うムスメの意思を尊重することにしたうえみ。しかし、ただ黙って見守ることは出来なかった。
うえみはイジメの証拠を持って学校に直談判する。しかし、そこでうえみはイジメの首謀者であるHの意外な過去を学校から知らされる。他の少女達には自分は最強だったと粋がって見せるHだが、本当は地元の小学校で酷いイジメに遭い、それで地元の中学校に進学せずにこの学校にやって来たというのだ。
その話を聞いたうえみは驚くと同時に『かつて受けたイジメの経験から友達を信じることが出来ず、支配的に振る舞ってしまうのだろう』と考え同情もしたが、ムスメへのイジメを許すことはできない。
だが、そんなうえみに更に学校は驚くことを言う。何と『教員も忙しく人手が足らず対応できないから、本件をイジメと認めることは出来ない』と主張してきたのだ。当然納得が行かないうえみ。しかし、学校は頑なにイジメがあると言うことを認めようとはしないのであった。
…『カマかけたらクロでした』を読んでいるから知っているけど、ムスメちゃんの通っている学校はうえみあゆみ氏の母校で、うえみ氏は『自分の恩師達にムスメの成長を見守って欲しい』と思って小学校受験をさせているのだよね。それなのに学校のこの仕打ち、酷すぎる…。
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イジメに耐えながら部活に頑張ったムスメだが、ついに心が折れて退部してしまう…
学校がイジメを認めないまま、ムスメは中学3年生になりイジメは更にエスカレートする。ムスメはわずかなパートしか振り付けを任されず、しかもその練習に時間を割いてもらえない。そんなイジメが横行する様なダンス部は公演のクオリティは下がり、傍目からも上級生達の苛立ちが見て取れる酷い有様になっていた。
しかし、それでもダンスが好きなムスメはイジメに屈することなく『短い練習時間でもある程度見れる振付の研究』を続け、家でも自主練習を重ねていた。
だが、高校1年生になった時、『引退までのあと1年、あの中で過ごすのはもう無理かな』と言った。うえみはそのムスメの意思を尊重し、ムスメは校内で行われる小さな発表会を最後に退部することを決意するのであった。
その公演は観客も10名程で拍手もまばらだった。しかし、ムスメは一瞬一瞬惜しむ様に全力で精一杯踊り切った。そして、公演を終えてうえみと夫とムスコの元にやって来ると堪えきれず声を上げながら泣き出した。うえみはそんなムスメを抱きしめてやりながら自身も泣きたくなる。本当だったら、高校2年生で花形の卒業公演で大勢の仲間と共に何曲も、沢山の喝采の中で笑顔で終えるはずだったムスメの部活動。それが理不尽に奪われたことを考えると悔しくて仕方がなかった。しかし、ムスメのためにも自身が泣いてはいけないと考えたうえみは涙を堪えて『今までで一番キレイだった』と褒めるのであった。
その後、部活の顧問に退部届けを出したムスメ。しかし、顧問二人はムスメが退部の理由に『イジメを受けたため』と書いたことに難色を示す。顧問二人は再三ムスメがイジメについて相談しても部活に顔すら出さなかったくせに『イジメは気のせいだったのではないか』と言い、退部の理由を『一身上の都合』と書き直させるのであった。
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退部後無気力になっていたムスメが抱いたオーディションへの夢…うえみは応援することを決意する
ダンス部を退部したことに加えて、顧問二人から酷い対応をされたムスメは強いショックを受け、退部後は無気力になってしまった。うえみや弟であるムスコはそのことに気付き心配し続けていた。
…そんなムスメが突然打ち明けてきたオーディションへの夢。ムスメが夫との離婚で悩むうえみの役に立とうとしたり『バイトして家計を支える』と言っていたのも、何か自信を持てることを探していたからだということにうえみは気付く。『最後までちゃんと頑張れる場所が欲しいんでしょう?何かに夢中になれる経験は尊い』…そうムスメに語りかけたうえみ。
「オーディションね!オッケー分かったっ!!受けてみな!」
マタしてもクロでした分冊版7 うえみあゆみ 26/27
そう言ってムスメを全力で応援することを決意するのであった。
以下、感想と考察
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胸が痛むムスメちゃんのイジメの話
この分冊版7はRenta!で『いじめの描写が苦手な方は…』という注意書きがされているのだが、それも納得。やはり、実話ベースというのも相まってかなり胸が痛む。期待して受験させた母校で娘がいじめられとか辛い。その上、学校に訴えても『イジメと認定すると人員配置が大変だからイジメと認定できない』『お母さまも卒業生だから分かって下さるかと』とかふざけているよ、本当に。
夫との離婚問題、経済事情に悩みながらもムスメの夢を応援することを決意したうえみあゆみ氏…結末はどうなる?
そして、そんな辛い経験や挫折を味わったムスメが新たに抱いたオーディションへの夢。うえみ氏は夫との離婚問題やお金のことについて頭を悩ませながらも、かなり前向きにムスメちゃんの夢を応援することを決意した。大変だけど、何よりも子供達のことを第一に考えているのが伝わって来るな。
果たしてうえみあゆみ氏は夫と離婚できるのか、そしてムスメちゃんのオーディションはどうなるのか…?
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