【漫画】夏目アラタの結婚 最新話・50話【感想・ネタバレ・考察】真珠が暗示した通り、真珠の母環の故郷を訪れたアラタ。そこにあった墓の様なものを掘り返すと…

夏目アラタの結婚 6巻表紙

波乱の展開を見せた控訴審三日目が終わった。裁判中に自身の胸に飛び込んできた真珠をアラタは夫として守り共に戦う決意をした。一方、神波裁判長や桜井検事は『真珠が裁判において決定的に有利になる”秘密”を隠し持っていて、それをアラタに発見させるように誘導している』と考え始めた。アラタは母の綾子や桜井検事に真珠に踊らされていると警告されるが、自分の生き方を貫くためにも真珠の秘密を探り続けることを選ぶのであった。

そして、久しぶりに面会したアラタと真珠。控訴審三日目の騒動のため面会中に事件のことを離せなくなってしまった二人だが、アラタはさり気ない会話の中で真珠から『母、環の故郷にある真珠のマークが入った墓の様なものを探してほしい』というメッセージを受け取るのであった…。

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Contents

以下、あらすじとネタバレ

真珠の母、環の故郷にある、真珠マークのついた墓のようなもの…そこに秘密があると気付いたアラタは早速、環の故郷を調べることにする

控訴審三日目の騒動から、アラタと真珠は面会で事件に関することを直接話題にすることが出来なくなってしまった。

久しぶりの面会で世間話をするアラタと真珠。そこで、真珠は『もし自分が無実の罪で死刑になったら、ママの田舎に墓を作って欲しい』『墓には真珠のネックレスの様なマークを入れてほしい』『森の中の明るい場所に、焼かずに』と言い出す。

真珠の必死な眼差しに、アラタはそれがただの雑談ではなく、真珠からの重大なヒントであることに気付く。

母親の実家の裏山……
―そこに埋めたんだな?「何か」を!
わかったぜ!―真珠!!

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 4-5/27

互いに意思を確認し合うように、アラタと真珠はアクリル板越しに手を合わせ見つめ合うのであった…。

面会を終えて拘置所を出たアラタは早速所長に電話し、自身の有給休暇残っているか確認する。しかし、所長からは『ねぇよ、アホ!』と返されてしまい、アラタは『じゃあ忌引きで。ばあちゃんが。多分二人目』と適当な事を言ってなんとか2日間だけ休みを勝ち取った。

所長と電話している最中も、アラタは真珠が母親の環の故郷に隠したであろう“秘密”について思いを巡らせていた。

それは卓斗の父、山下良介の“首”とは別なものだ…そう確信するアラタ。真珠は今まで遺体の隠し場所についてはダイレクトに伝えてきた。しかし、今回はそうではない。

そして、それは真珠の母、環が残した“何か”で、それであれば連続バラバラ殺人事件に直接関わるものではないので、自身が掘り返しても問題がないはずだ…そうアラタは考えたのだ。

電話を終えたアラタは思い出したように後ろにいる宮前の方を振り返り、夫である自分が真珠の戸籍を取ることで、真珠の母、環の実家を調べることが可能か尋ねる。

アラタの真意が分からない宮前は『本気で墓地を見繕うつもりですか?』と呆れながらも、可能だと答える。そんな宮前にアラタは『一応女房の実家筋だから挨拶はしないと』と言って誤魔化すのであった。

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休暇を取ったアラタは、環の故郷である石川県七尾市に向う。環もまた孤独な生い立ちであったことが判明し…

休暇を取ったアラタはスーツを着込んで金沢行の新幹線“かがやき”に乗り込んでいた。

調べた結果、真珠の母、環は石川県七尾市出身だということが分かったのだ。七尾市といえば能登であり、松本清張の世界だと感慨に耽るアラタ(松本清張のゼロの焦点は能登が舞台)。そして、環の生い立ちについても思いを馳せる。

環は幼少期に両親と死別し、遠い親戚の家で育ったのだ。

駆け落ち同然で家を出たのも、自分の本当の家族がほしかったからか―
薄幸の家系だな…

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 9/27

そんな事を考えたり、七尾線の車窓から見えるコスモアイル羽咋にはしゃいだりしながら、アラタは環が育った家の最寄り駅である徳田駅に辿り着いた。

人気が無く閑散とした徳田駅周辺の様子に、アラタはここに真珠が隠したものがやはり首ではないものだろうと考える。犯行直後にこんな田舎まで来るはずがないだろう…と。

初めて来た場所だが帰省したような気分になりながら、アラタは環が育った家を目指すのであった。

品川家に辿り着いたアラタは、環が死んだ7〜8年前に中学生だった真珠が一人でやって来たと聞く。その時の真珠の孤独に思いを馳せたアラタは…

そして、アラタは品川家に辿り着き、意を決して『ごめんくださーい』と声を張り上げた。すると前日に連絡を入れていたこともあり、すぐに奥から老人がやってきて『環の娘の旦那だって?』と怪訝そうな顔で尋ねてきた。

憮然とした態度ながらも老人はアラタを家の中に上げ、茶を出してくれた。そして、アラタから真珠のことを尋ねられるとこう答えた。

「7、8年前やったかなぁ~その娘やったら確かに来たわ。」
「環が急にしんだちゅうて~ぇ…トランク一個持ってな。」

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 12/27

当時中学生だった真珠は制服姿でボサボサの黒い長髪の小太りな少女だったという。

そんな真珠に老人は『環とは親戚とはいえ、元々遠縁だし、今更環の娘に来られても…』と感じたと語る。それでも一応、東京からわざわざ一人でやって来た真珠に対して『一泊だけでもしていくか?』と尋ねた。だが、真珠はそれを断って帰ったという

その後、老人はバス停で一人ぼーっと立っている真珠を目撃したとアラタに話すのであった。

品川家を出たアラタは浮かない顔でそのバス停まで向かった。そして、人気の無いバス停で一人大きなトランクを両手で握りしめ、ボサボサの髪で俯く中学生の真珠を思い浮かべる。

歓迎されてないのがわかったんだろうなあ………
母の遺品を持って、遠い田舎まで来て…

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 15/27

その時の真珠がどんなに孤独だったことか…。そう胸を痛めたアラタは思い浮かべた中学生の真珠の頭をそっと撫でてやる。

すると、真珠の幻は踵を返してどこかに向かっていく。バス停のすぐそばに農道があり、そこは裏山に繋がっていた。

真珠が面会で語っていた“裏山”とはここのことだと気付いたアラタは真珠の幻を追うように農道を歩んでいった。

真珠は環の形見を燃やしたと言っていた。つまり、物を燃やせるような場所を探したのだ。

アラタは中学生の真珠の幻と共にその場所を探し歩くのであった…。

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真珠が秘密を埋めた場所に辿り着き、真珠のマークが連なった墓のような切り株を見つけたアラタ。そこを掘り起こしたアラタは腰を抜かし戦慄する…

農道を抜けた裏山。そこは真珠が面会で語ったように日当たりが良く開けた場所だった。

ここで間違いないと確信したアラタは必死に辺りを探る。真珠に与えられたヒントから、それが『真珠のネックレスの様なマークがついた墓標の様なもの』までは分かっているアラタ。だが、それが石なのか、それとも木で出来た十字架の様なものなのかも分からないためアラタは焦る。

一体ここに、何を埋めた、―真珠?

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 18-19/27

改めて真珠が自身に何を捜させたいのか考える。そして、今まで面会で真珠が見せてきた表情を思い返す。挑発し憎らしい悪態をつく真珠。怒り激昂しアクリル板に唾を吐きかけて来た真珠。過去に苦しみ懊悩する真珠。涙を流しながら必死に縋りつくような表情を浮かべた真珠を。

それは、お前の秘密に関わるものなのか?
それがお前の人殺しに変えてしまったのか―

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 19-20/27

その時だった。

アラタの目に切り株が飛び込んで来た。根元近くで幹が折れてしまったのかのような歪な形をした切り株。そして、その切り株には焼印でも入れたのか、丸い真珠のネックレスのような黒いマークがついていたのだ。

真珠の言っていた”墓標”を前にしてしばし立ち尽くしたアラタだったが、我に返るとすぐに近くの民家を尋ねシャベルを貸してもらった。そして墓標の前に戻るとスーツの上着を脱いで必死に墓標の前を掘り進めた。

しばらく掘ると何かが見えて来た。それはスーツケースだった。真珠はスーツケースごと”何か”を埋めたのだ。

そのままアラタは必死に掘り続け、ついに土の中からスーツケースを取り出すことが出来た。すっかり意気が上がりその場に足を投げ出して座り込んでしまったアラタ。だが、すぐに気を取り直してスーツケースに対峙する。

スーツケースは土の中で古びてしまっていたが、チャックは機能しておりすぐに開けることが出来た。左手で底側を、右手で蓋側を支えるようにしてスーツケースを開き、中身を覗き込んだアラタ。

が、中身を見たアラタは目を見開き、のけ反ってスーツケースから離れ、そして腰を抜かしたかのように座り込んでしまった。

アラタは表情を恐怖で歪ませながら、呟くのであった…。

「……真珠……」
「…………お前まさか」

夏目アラタの結婚50 乃木坂太郎 26/27
夏目アラタの結婚 6巻表紙

以下、感想と考察

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色々と察しが悪い宮前。宮前が真珠に選ばれなかったのはそういうところか…

早速仕事を休んで環の故郷に向かったアラタ。忌引き、祖母ちゃん、多分2日目って…。そして、そんな言い方をするアラタを2日間だけ休ませてあげる所長は寛大だな…。一時は真珠との離婚を進めていたけど、何だかんだとアラタの意思を尊重してくれてるんだな。それにしてもアラタはもう有給使い切ってしまったのか。まあ、あれだけ面会や傍聴に行ってたら有休も底をつくか…。

それにしても、てっきり宮前も環の故郷に行くことになるのかと思ったら行かなかった。というか、宮前は全然ピンと来てない感じ。今までアラタと真珠の面会に全部同席していたわけではないけど、二人がどんなやり取りをしていたかはおおよそ把握してきたはずだし、今回は面会に同席したうえ、事前にアラタから『真珠と自分の会話を一言一句聞き洩らさないでほしい』と頼まれていたのに、真珠がアラタに出したヒントに全く気付いていないのだ。神波裁判長や桜井検事は『真珠がアラタに”真実”を暴かせるように誘導している』ととっくに理解しているのに、宮前は分かっていないんだよな…。

そういう察しの悪さもあって、宮前は真珠から真実を探りあてる人物として選ばれなかったんだろうな…。

環の生い立ちについて…品川家では環の居場所がなかった?発展家になったのもそのせいか

それにしても徳田の品川家の老人、何か冷たいな。確かに環とは遠縁だったのだろうけど、幼少期から一応一緒に暮らしていただろうし、年齢的には老人が親代わりだったはずなのではないか?

それなのに、環の死についてもこれといった感慨もないようで、真珠が訪ねてきたことについても『環の娘と言われてもどうしようもない』というのは、流石に冷たすぎないか?何か確執があったのかと疑ってしまう。環がなまじ美人で清楚系ビッチ…発展家だったせいで恥をかくことでもあったのだろうか。

それとも反対に、品川家の態度がそんな感じだったからこそ、環は優しくしてくれる男性が好きになって清楚系ビッチになって駆け落ち同然で三島正吾と一緒に上京したともいえるのではないだろうか。

やはりアラタが言うように薄幸の家系なのだろう。

アラタが見つけたスーツケースの中身は乳児期に死亡した真珠の姉、本物の”品川真珠”の遺体だろう

そして真珠の言っていた墓標を裏山で見つけたアラタ。シャベルで必死に掘り返すとスーツケースが埋まっており、その中身を見たアラタは腰を抜かしてしまった。スーツケースの中にあったのは一体何か?

個人的な推測は、赤ちゃん~乳児の死体だ。私は以前から真珠の正体は”夭折した本物の品川真珠の妹。無戸籍児”だと推測している。スーツケースの中にあったのは本物の”品川真珠”の遺体だろう。

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でもアラタの表情的に、アラタはこれが真珠の子供とか勘違いしてそうだな。大丈夫かな?

石川県七尾市に思うこと…アラタが思い浮かべた松本清張の”ゼロの焦点”と本作の共通項

これは頂いたコメントからまた考えたことだが、今回50話で舞台が石川県七尾市になったことにも意味があるのだろう。作中、アラタが能登から松本清張の世界を思い浮かべたが、これは能登が舞台のゼロの焦点のことだろう。

ゼロの焦点は根底に『女が生きるためについた嘘、隠し続けた秘密』と言うのがある。

これは、夏目アラタの結婚においての『環が”素敵なお母さん”になるという理想を守るために本物の品川真珠の死を隠蔽し、次女を品川真珠と偽って生きたこと』、『卓斗の母が、自身と息子の生活を守るために山下良介の死について何らかの秘密を隠していること』、『神波裁判長の妻が、生活のために娘を神波裁判長の種だと偽って生きて来たこと』に繋がるのかしら…なんて思ったりもする。

スーツケースの中身を見てしまったアラタはそれでも真珠のことを信じられるか

それにしてもスーツケースの中身を見たアラタは恐怖し、ドン引きしていた。スーツケースの中身が乳児の死体で当たっているのだとして、アラタはそれが本物の品川真珠だと気付けるのだろうか。上述したがアラタの『お前まさか』といセリフとあの表情からしても、死体が真珠の子だと疑ってしまっているのではないかと心配(ちょっと考えればその可能性は限りなく低いとすぐにわかると思うけど)。

これからが夫婦の絆が試される時だろう。果たして、どうなる…??

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