【ドラマ】全裸監督4話「本物」【感想・ネタバレ・考察】リアルさを追及し”本番行為”を撮った村西…その代償は大きく…

全裸監督

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”ビニ本”の販売と”裏本”の作成で一度は大成功を収めた村西(山田孝之)とトシ(満島真之介)であったが、警視庁の武井(リリー・フランキー)に逮捕され全てを失った。村西が刑務所に入っている間、敵対していたポセイドン企画の社長、池沢(石橋凌)はアダルトビデオの時代を切り拓いていた。
出所した村西とトシは自らの手で理想のアダルトビデオを作ることを目指し、再び川田(玉山鉄二)を仲間に入れ、東京で『サファイア映像』を創立。
新しいスタッフ、オタクの三田村(柄本時生)、ラグビー経験のあるガタイの良いラグビー(後藤剛範)、ヘアメイクの順子(伊藤沙莉)達とともに、デビュー作をついに作り上げたのであった…。

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【ドラマ】全裸監督3話「ひっくり返すんだよ」【感想・ネタバレ・考察】逮捕され戻ってきた村西はついにアダルトビデオの監督になる

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Contents

あらすじ・ネタバレ

村西と武井が繋がってたことを知り憤る村西と空虚な日々を送るポセイドンのAV女優、南みく

期待に満ちた目で歌舞伎町のビデオ店『メルヘン』にやってきた村西、トシ、川田。その日は村西達サファイア映像のデビュー作が店に並ぶ日だったのだ。しかし、それは目立つ新入荷の棚ではなく、その裏の下の棚に一本しか置かれていない。店長(ピエール瀧)の態度も素っ気ない。目立つ箇所はポセイドン企画の作品で占められており、村西達は現実を突きつけられる。

悔しがりながらも村西達は研究のため、ポセイドン企画のビデオを借り見る。そこに出ていた女優、南みく(川上奈々美)の可愛さに、『ポセイドンは女優のレベルが高い』と感心するトシと川田。しかし、村西は作品の質が低いと指摘。

「可愛かろうがなんだろうが、表情が死んでる」

全裸監督4話 「本物」

これでは人形と変わらない…そう吐き捨てるのであった。

ちょうどその頃、当の南みく本人はディスコで遊んでいた。
愛らしい容姿を生かし、着飾り、当時大人気だったティファニーのハートのペンダントまで着けたみくは女友達の憧れの的だ。当然男性からもモテる。しかし、その実態は都会ではめを外し、身の丈に合わない暮らしをして借金まみれになってしまった無知な若い娘に過ぎない。郷里の母親に電話で『真面目に働いて貯蓄してお母さんに旅行をプレゼントしようと思っている』と嘘をつき、ポセイドン企画のAV女優をして刹那的な日々を送っており、心は疲弊しているのであった。

『東京に出てきたものの、上手くいかない』居酒屋でそうこぼすトシに『これからだ』と悲観した様子を見せない村西。すると、そこにヤクザの古谷(國村準)がやってくる。村西達に期待していると言う古谷は『池沢にまたやられるようなヘマはするな』と呟く。その言葉の意味を全く理解できていない様子の村西とトシを見て、古谷は逆にビックリして言うのであった。

「お前らがパクられたのは池沢の仕掛けなんだよ。池沢と武井は繋がってんだよ」

全裸監督4話 「本物」

次は守ってやると笑う古谷。真実を知った村西とトシは硬直するのであった。

みくをスカウトする村西…その熱い言葉は偶然居合わせた恵美の心にも響く

ポセイドン企画の創立記念のパーティ。そこでは、みくを含めた華やかな女優達に囲まれた池沢が『アダルトビデオだからこそ秩序が必要だ』と弁舌を振るっていた。すると、そんな池沢の前に『誰のためのルールだ』と招かれていないはずの村西が現れ、批判する。

「あんたの作品はちーっとも抜けないな。女優が感じてないのが分かるから見てて白ける。みーんな顔が死んでる」

全裸監督4話 「本物」

そう言い放つ村西は壇上にいたみくを指差した。

「特にあなた。顔がまるでロボットのようだ」

全裸監督4話 「本物」

村西の言葉に動揺するみく。村西はそのまま会場を追い出されていった。

その後、パーティはお開きとなり、みくはタクシーに乗ろうとした。すると、なんと村西が無理やり乗り込んできた。驚き怒り、追い出そうとするみくに、村西は名刺を渡し、みくの素材を活かし切れていないとポセイドン企画を改めて批判し、自分の作品に出るようにスカウトする。
当然みくは断るが村西は諦めず、みくの行きつけのディスコにまで付いてくる。そして、何かと池沢の影をちらつかせるみくにこう言うのであった。

「自分の人生くらい自分で生きたらどうだ。偽物の毎日に偽物の恋愛。こんなんじゃ退屈で仕方がないだろ」

全裸監督4話 「本物」

村西のその言葉に怒ったみくは村西の名刺を目の前で破り捨てた。
だが、その言葉に衝撃を受けた人物がもう一人いた。恵美(森田望智)である。彼女は友人にもディスコに連れてこられたものの、楽しみ方が分からず、たまたま村西達の近くで佇んでいたのだ。恵美は二人が立ち去った後、破り捨てられた村西の名刺を拾うのであった。

個室に入ったみくをなおも追いかけた村西は、ポセイドン企画の出演料が一本50万であると聞き出すと、なんとその場で200万円を渡す。そして、『これが自分のみくへの評価であり、このお金は持ち逃げしても構わない』と告げてそのまま立ち去っていった。

みくを起用した新作の撮影が行われるが、みくの上っ面だけの演技に激怒した村西は”本番行為”をしようと言い出す

そして、村西の新作の撮影の日がやってきた。サファイア映像にはスタジオを借りる金がないため、場所はスタッフの三田村( 柄本時生 )の家。主演女優は…みくであった。池沢を裏切ることへの不安は少し残っているものの、笑顔で順子のメイクを受けている。
新作の内容は『国鉄勤めの旦那を失った未亡人の家に旦那の上司が現れ、寂しい二人が激しく求め合う』というものだ。
前貼りをして撮影が始まるが、みくの中身のない大仰な演技に村西は激怒してしまう。『俺は池沢と違う』『受け止めてやるから全てを曝け出せ』をみくに語る村西。そしてとんでもないことを言い出すのだ。

「前貼り取るか。こんなもんしてるからいつまで経っても鎧が取れないんだよ。一回本番でやってみろ」

全裸監督4話 「本物」

当然涙を滲ませ拒否するみく。そのやりとりを聞いていた順子も飛んできて『それはマズイ』と必死で止める。『世界では本番は普通だ』と村西は主張するものの、当時、日本のAV撮影での本番行為は前代未聞で逮捕の可能性もあり、男優は『勘弁してくれ』と帰ってしまった。
しかし、村西はラグビーを男優にして撮影を続行するといい、強制はしないから自分で決めろとみくに言い放つ。

その頃、大学の構内で、友人達とランチをしていた恵美は恋人を作らないことからオクテ過ぎると皆に言われてしまう。すると恵美は突然友人カップルに『どんなセックスしてるの』と質問する。恥ずかしがる友人に対して、その彼氏は『気になるんだ』と笑い、会話をしながらテーブルの下で秘かに恵美の足を開かせ、そこに自身の足を突っ込んでくる。
だが恵美は会話の主導権を握ると同時に、友人の彼氏にやり返す。
友人の彼氏は昇天してしまった。恵美は先に教室に戻ると言って立ち上がり、去り際颯爽と言い放つのであった。

「覚悟のない欲望ってつまらないと思うわ」

全裸監督4話 「本物」

覚悟して本番行為に及ぶみく、そしてその姿を熱意をもって撮影する村西

みくに本番行為を勧め続ける村西を順子が制止する。しかし、『責任は全部俺が取る』『ギャラをもう100万積む』『本当のお前見せろ』という村西の言葉にみくは自ら前貼りを取る。そしてラグビーの前に立つのであった。

本番行為の中、ラグビーに抱かれたみくは全てをさらけ出す。そして、そんなみくを村西は褒め、煽り、激を飛ばし続ける。現場の熱気が高まる中、村西はラグビーにみくを抱いたまま部屋を歩き回る様に指示し、その勢いでなんと外に出てしまう。繋がったまま疾走するラグビーとみくを村西達もまた走りながら撮り続ける。そして、日が暮れる頃にやっと撮影は終わり、汗だくになって倒れ込むみく。村西はみくを『ファンタスティック、素晴らしかった』と褒めたたえ、みくもまた満足そうな表情を浮かべるのであった。
しかし、撤収の際、ギャラの札束を見つめるみくの顔はどこか不安げであることに村西は気付くのであった。

新作の評判は上々であったが、ポセイドンの池沢の怒りを買う…そしてみくは…

みくの主演した作品の評判は上々で『メルヘン』でも目立つ箇所に複数並べられていた。店主にも褒められ村西、トシ、川田の三人は素直に喜ぶ。

しかし、自身が使っていた女優を使われた池沢が黙っているはずがなかった。いつものように秘書と女優たちに高級料理を食べさせる池沢。食事の中、池沢は『面白い作品の話』をし出す。『見たことのない体位で演技をする女優は伸び伸びと演技をしていたが、どうも興奮できないと思ったら、その女は…うちの女優だったんだよ!』そう言ってナイフを机に叩きつける池沢。泣き出す女優もいる中で池沢は更に続け、笑うのであった。

「かわいそうだけど、あの子は…一生終わることになるな」

全裸監督4話 「本物」

いつもの様にディスコで遊んでいたみく。するとそこに警察が踏み込んできてみくは逮捕されてしまう。

警察の取調室で武井はみくに『恨むなら村西を恨め』と言った。郷里の母には全て知られてしまい、武井が渡してきた週刊誌には『都会の闇に落ちたAV女優』と実名顔写真入りで記事が書かれていた。みくは絶望し、涙を流すのであった…。

みくはそのまま田舎に帰っていった。その事を事務所で村西が皆に告げると『もっと本気で止めていれば良かった』と順子は涙を滲ませ飛び出して行った。落ち込む村西をトシ達は『撮り続けるしかない』と励ます。

しかし、そこに川田が血相を変えて飛び込んできた。今後出演するはずだった女優からキャンセルを食らったのだ。そして、それは池沢の仕業だった。女優の締め出し…今後、サファイア映像に女優が回らない様に手配したのだ。

麻雀に興ずる池沢と秘書。そして同じ卓には古谷とその舎弟の藤原がいた。古谷とも繋がっていた池沢。村西を取るに足らない存在と言いながらもその動向を探る池沢に、古谷は『自分が飼っているから自由自在だ。その代わり便宜を図る様に』と言う。それに対し『今まで通り持ちつ持たれずだ』と池沢は笑うのであった。

潔癖な母の本性と自らの出自を知る恵美

その頃、恵美は相変わらず母に隠れて性的な絵を描き続け、ディスコで拾った村西の名刺を大事に持ち続けていた。どこで隠れ見たのか、みくの作品のワンシーンも描いている。

そんな絵を納戸に隠しに来た恵美はそこで古いアルバムを見つける。興味本位で開いた恵美は驚愕する。そこには今の厳格な姿から想像がつかない派手で開放的な若い母、そして母と非常に親し気な見知らぬ男。誰…と呟きながらも、それが自らの父であることに気付く恵美。男は赤子である恵美を抱いていた。

しかし、それ以降アルバムに男の姿は殆どなく、『新居にて』と書かれたページには今住んでいる家の前で男と、母と幼い恵美の三人で写った写真が貼られているが、男の部分だけが破かれていた。そして、その下には大きく母の字でこう書かれていた。

『この子はわたしのすべて』

恵美は『母、加代は家庭のある男性と愛し合い、自らを産んだのだ』と悟り、呆然とするのであった…。

以下、感想と考察

残酷なストーリーと救いになる順子の存在

重いし、辛い結末に…。
今までは痛い目を見るのは村西達だけだったけど、”本番行為”を撮った結果、逮捕されたのは女優であるみく。完全なる見せしめである。みくのその後の人生を思うと胸が痛い。故郷に帰ったとはいえ、あんな風に雑誌で晒されてしまっては…。今までと同じく笑える箇所も沢山あるものの(一連の逮捕劇の裏側に池沢がいることに全く勘付かなかった村西とトシの鈍さに素で驚くヤクザの古谷さんとか、撮影のために作られた遺影が三田村な所とか、ストーリーがまんま、3話目の未亡人の影響を受けている所とか、撮影中勢い余って外まで出ていってしまったりとか、それを見て呆然と立ち尽くす通りすがりのじいさんとか)、ラストの救いの無さにかなり落ち込まされる…。

こんな女性の人権無視の悲惨な展開を女性である私が見ていられるのは伊藤沙莉が演じる順子の存在にかなり救われているからだろう。
やるべき仕事をキチンとこなし、女優の立場に寄り添いながら自分の意見をちゃんと主張する順子。サファイア映像の面子の紅一点なだけでなく、良心と言えるだろう。あと、飛び出して行ったあと、カップ酒片手に焼き鳥を頬張りながら戻って来る姿が可愛い。

遂に村西と後の黒木香、恵美の人生が交錯する

そして、遂に村西と恵美に接点ができる。自身に向けられたものではなかったものの、『自分の人生くらい自分で生きたらどうだ』という言葉は恵美の中でずっしり響き、恵美は拾った村西の名刺を大事そうに隠し持つ。そんな中、恵美は母の秘密を知ってしまい、自身の人生を見直す転機がやってくる。…黒木香の誕生は近い…。

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