【ドラマ】全裸監督7話「終わっちゃいない」【感想・ネタバレ・考察】村西救出のために一肌脱ぐ黒木香~そしてトシは道を踏み外していく

全裸監督

黒木香(森田望智)の作品が池沢(石橋凌)ら日本ビデオ規制委員会の手で販売停止に追い込まれてしまったサファイア映像。村西(山田孝之)は一発逆転ホームランを狙ってハワイで作品を撮ったが、なんとFBIに掴まり、懲役370年としてホノルル刑務所に収監されてしまうのであった…。

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【ドラマ】全裸監督6話「誇大妄想」【感想・ネタバレ・考察】ハワイで超大作を作ろうと意気込んだ村西~結果は懲役370年!?

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Contents

以下、あらすじ・ネタバレ

村西の求刑370年を喜ぶ池沢…池沢は栄華を極めていた

高級クラブでジャズを聞きながら酒を飲む池沢。その傍らには警察の武井(リリー・フランキー)とヤクザの古谷(國村準)。古谷は村西がハワイで求刑370年の身になったことを祝おうというのだ。古谷に自身の“裏ビデオ”を裁かせながら、武井を上手く使い商売敵を潰していく。古谷と武井のやりとりは剣呑だが、池沢は自身のそのギリギリを責めるやり口をジャズに例える。

「これからも良いセッションを続けような」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

今や日本の経済は世界一。そして、そんな日本の経済を活性化させているのは他でも無い自分だと豪語する池沢。池沢は栄華を極めていた。

一方、村西はホノルル刑務所の中で失意の日々を送っているのであった。

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村西、救出に必要なお金はなんと1億円!?サファイア映像の社員達は資金集めに奔走する

川田(玉山鉄二)は出版社を回っていた。村西に適用された法律、そして下された判決は明らかに不当であり、それを世論に訴えようとしたのだ。しかし、時は昭和の末期…昭和天皇の崩御が近く、出版社はそれどころではない。川田は『差別されるような仕事をしているのが悪い』と全く相手にしてもらえないのであった。

順子(伊藤沙莉)とラグビー(後藤剛範)は他所の撮影でメイクと男優として働く。三田村(柄本時生)はアニメ会社に企画を持ち込むが『発想が気持ち悪い』と一蹴されてしまう。

お金が集まらずにイライラするトシ(満島真之介)。特に稼げていない三田村に当たり散らす。

そして川田はそんなトシに『こんな非常事態に対応できるわけはない』と怒る。村西は順子、ラグビー、三田村の分まで罪を背負った。司法取引で釈放するにはなんと1億円も必要なのだ。トシは何とかお金を集めてこいと順子達に叫ぶのであった。

意見が分かれるトシと川田…それぞれのやり方でお金を集めることになる

事務所で二人きりになるトシと川田。『間に合うわけ無い』『だから反対だった』という川田は『池沢に頭を下げて助けてもらおう』と言い出す。しかし、トシは『おっさん(村西)が納得しない』と激怒する。

そんなトシに川田は『どうにかして黒木香の作品を売ろう、これに賭けよう』と言うがトシは『あんな得体の知れないものが売れるのか』と反対。そもそもビデオを置かせてもらえないのだ。そしてトシは『ヤクザの古谷と手を組んでうちの作品を裏で流そう』と言い出した。

『バカ言うな』とトシを掴む川田。それこそ摘発されたら本当に終わりなのだ。しかし、そんな川田にトシは『池沢が裏を流している』と教える。規制委員会もポセイドン企画がシロだとアピールするための存在だったのだと。それを聞いて愕然とする川田。しかし、『ヤクザは信用できない』とトシの提案に反対する

完全に意見が割れた二人。トシは川田にこう告げた。

「お互い、自分のやり方で金を集めようぜ」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

事務所を出ていくトシ。川田は一人取り残され震えることしか出来なかった。

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池沢は黒木香に専属女優になるよう口説こうとするが…

その頃、黒木香は池沢の元を訪れていた。香の才能を見込んだ池沢は契約金2000万円を約束する。そしてまだ決心がつかない様子の香に『2000万あれば救いたい人を救えるかもしれない』と暗に村西のことをちらつかせる。

そして、香に腋毛を剃る様に言った。

「できません。これが私らしい在り方なんです」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

そう反発する香。しかし、池沢は『腋毛はうちの美学に反する。早く剃りなさい』と迫る。そして後ろから香の方に手を置き、こう言うのであった。

「全員が幸せになれる提案だよ、これは」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

そんな池沢に香は相容れないことを感じ取るのであった。

奈緒子と再会した三田村…洗練されたOLとなった奈緒子に三田村はほのかな好意を抱く

相変わらずどこにもアイデアを採用してもらえず不貞腐れながら歩く三田村。すると喫茶店から小綺麗なOLが飛び出してきて三田村を呼び止める。彼女は、サファイア映像の最初の作品に出た、奈緒子であった。

喫茶店に入った三田村は奈緒子に現在のサファイア映像の状況を説明する。それを聞いた奈緒子は『相変わらずだ』と陽気に笑った。

奈緒子は今、OLをしているという。地味な仕事だが元ヤンキーの自分でも認めてもらえていると嬉しそうに言い、過去にビデオに出演したことも案外バレないものだと笑う。奈緒子は相変わらず明るいものの、洗練されており、三田村はそんな彼女を眩しく感じる。別れ際、三田村は勇気を出して『今度飲みましょう』と奈緒子に言い、奈緒子もまた笑顔でそれに応じる。

しかし、その頃事務所にいたラグビーと順子はマスターテープが無くなっていることに気付き、必死に探していたのであった…。

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メルヘンの店長に協力を仰ぐも断られる川田、一方トシは古谷にマスターテープを引き渡す…

レンタルビデオ店メルヘンの和田店長(ピエール瀧)に『力を貸して欲しい』と頭を下げる川田。しかし、和田は日本ビデオ規制委員会から『サファイア映像の作品をレンタル・販売するのならポセイドン企画の作品を一切取り扱わせない』という警告文を受け取っていた。

業界シェア8割を誇るポセイドンの作品を置けないのは相当な痛手になる。サファイアを応援していた和田店長だが、店が大きくなり、従業員を多数抱えるようになった今ではもう協力はできないという。食い下がる川田に『どうしてもというなら、俺を納得させる材料を持ってきてくれ』と言うのであった。

「やっと覚悟ができたか」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

その頃、トシは震えながら古谷と酒を飲んでいた。古谷に紙袋を差し出すトシ。その中身は奈緒子が出演した、村西のデビュー作のマスターテープであった。満足げに笑った古谷は『今頃腹を括っても後の祭りじゃないか』とトシに問う。しかしトシは

「まだ終わってません。」
「古谷さん、お願いします!力を貸してください!」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

と頭を下げる。すると古谷は笑顔で『ちょっと付き合え』とトシをある場所へ連れていく。

表に出て作品を宣伝することを決意した香は母、加代と決別する

メルヘンから帰ってきた川田は大量のビデオの段ボールを前に絶望していた。するとそこに香がやって来る。

池沢にスカウトされたが一生解り合えないと感じ断ったと語る香は『どうにか監督を助ける手助けがしたい。自分の作品を売ってほしい』と訴える。しかし、川田は事態がそう単純でないことを語り、『売り出すには、これが必ずヒットすることを証明しなくてはならない』と香に言う。すると香は川田に言う。

「だったら私が表に出て宣伝活動します。自分で!」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

仰天する川田。『それは家族の人生を巻き込むことになり、世間からどんな目で見られるか…』と香に説明する。しかし、香の決心は揺らぐことはなかった。

「村西監督と一緒なら、AV女優のイメージだって変えられます!」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

帰宅した香は自身の決心を母、加代(小雪)に伝える。しかし、加代は『あなたに愛なんてまだ分からない』と聞こうともしない。そんな母に香は『愛人になれば分かるの?妻子ある男性と子どもを作るのが愛なの』と追及した。

すると、加代は『子どもが生意気を言わないで』と突然テーブルの食事を叩き落とした。そして落とした食器と料理を片しながら少しずつ語り始める。

「あなたな生まれるまでは、あの人は私を愛してくれた。でもあなたが生まれた途端、私から離れていったの。」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

『私が憎くて、だから縛り付けてきたの?』母の告白に呆然としながらもそう尋ねる香。それに加代は答えた。

「いつか三人で暮らせるんじゃないかって。あなたさえいれば、彼との関係が続くから」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

母の答えにショックを受けた香。母と決別することを決意した。

「私たち親子ってことより、女ってことの方が大切なんですね。きっと」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

お母さんのごはんもっと食べたかった、さようなら…そう言って立ち去った香。一人テーブルに座る加代は静かに泣き続けるのだった…。

引き返せない闇に足を踏み入れたトシ

トシが古谷に連れて行かれたのはいかがわしい売春窟の様な店。その奥には血にまみれた更に怪しい部屋。不安になるトシ。古谷の舎弟の藤原にここは何なのかと尋ねるも、入れば分かると奥に押し込まれてしまった。

するとそこには鎖に繋がれた裸の女性達がいた。怯えていた様子の女性達であったが、藤原がクスリを見せると途端にすがり付き媚を売る。

その光景にトシはただ立ち尽くす。『…なんすかこれ』絞り出すようにトシが尋ねると、事も無げに古谷は『訳アリの女をクスリ漬けにして飼っている』『調教が済んだら裏に流す』と答える。ここはそういう場所だと。

そして藤原に女の仕上がりを確かめさせていた古谷は、突然包丁で藤原の背中を一突きした。

「お前…組のアガリくすねてんだろ?…藤原…謝れよ」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

落ちぶれていた時代からずっと自分に付き従って来た藤原をあっさりと殺した古谷。呆然とするトシに古谷は包丁を持たせる。『あいつのハラワタ抜いといてくれ』…そうしないと海に放った時に浮かび上がってしまうと言う。『可愛がってた奴だから安らかに眠らせてあげたい』と笑う様子はどこか慈悲深くすらあった。

「…お前は俺を裏切らないって信じてるぞ」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

そう言って部屋から出ていく古谷。残されたトシは涙とヨダレを足らしながら、自分がどんな世界に足を踏み入れたか悟るのであった。

そして、その頃、ホノルル刑務所にいる村西は他の囚人達から襲われる辛い日々を送るのであった…。

積極的な宣伝活動の結果、黒木香の作品は大ヒット!香は一躍時の人となる

メルヘンの店長、和田に作品を見せ売り込む川田と香。和田は香の作品と、独特な喋りをし強烈な個性を放つ香に驚く。香を我々の女神とすら言う川田は和田を挑発する。

「あー、でも和田さん、あれかぁ…ポセイドンには逆らえないんでしたっけ?」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

そんな川田に『この野郎』と返す和田。香の作品は十分納得のいくものだと笑う。和田はメルヘンの全店舗からポセイドン企画の作品を引っ込めて、黒木香の『SMぽいの好き』置くことを決断する。

作品の内容が評価されただけでなく、和田自らが顧客に売り込み、香本人も店頭に立ったことから、ビデオは飛ぶように売れる。そして今までにない強い個性を持つ黒木香はたちまち注目され有名になり、雑誌各誌の表紙を飾るほどになった。

これに池沢は当然激怒。メルヘンに規制委員会を派遣し脅すが、和田は屈っせず『もう時代は変わった』と言い返す。黒木香の勢いは池沢にも止めることができなかった。

しかし、それでも集まった金額は半分の約5000万円にしか過ぎず、保釈金支払いの期限も迫っており川田は頭を悩ます。するとトシがボストンバッグに入った5000万円を渡してくる。『これどうやって作ったんだよ』と川田は問い詰めるが、トシは語ろうとしなかった。

釈放され日本に戻ってきた村西

ホノルル刑務所で失意の日々を送っていた村西だったがある日突然釈放を言い渡され驚く。やってきた弁護士は『あなたの会社の仲間が80万ドル支払ったので司法取引が成立した』と告げる。

信じられない村西は呆然としながら日本へ帰った。そして空港で村西を出迎えたのはサファイアの面々(トシ以外)とそして黒木香であった。

『監督』と言って涙を流しながら村西に駆け寄った香。しかし、そんな香の元にマスコミが殺到。何故香がマスコミから注目されているのか理解でず村西は困惑する。そんな村西に川田は言うのであった。

「説明はあとで。村西さん…これからが大変ですよ」

全裸監督7話 「終わっちゃいない」

以下、感想・考察

ダークサイドに堕ちたトシを熱演する満島真之介、あと古谷が怖い

トシがヤクザの世界に入ってしまうのは散々フラグが立っていたこともあり、驚かなかったが、そのダークさに度肝を抜かれた。

血溜まりや、解体されて吊るされている人体なんかよりも、國村隼が演じるヤクザ古谷の存在が怖い。落ちぶれていた時から付いてきていた舎弟の藤原も、あんなにアッサリ殺すなんて。

そして、トシを演じる満島真之介が凄い。汗に涙に涎まで足らす臨場感のある演技にトシの感じている恐怖をまざまざと追体験できて、本当に夜眠れなくなってしまった。姉である満島ひかりは好きだったけど、弟の真之介には正直興味を持っていなかったけど、凄い役者だと思う。

しかし、古谷がトシを勧誘し続けたのは何故だろう。トシって以外とビビりだし(大口叩いておきながら、2話の検問で冷や汗かきまくりで口も利けなくなる)。…多分、その一途さだろうな。色々と誘惑にかられながらも、お金になびくこともなく、おっさん…村西を信じて従順に付き添い続けたトシ。ずっと可愛がってた藤原に裏切られた古谷にとって、その実直さは価値のあるものに見えたのだろうか。しかし、分かっていたけどキツいなー。

黒木香…恵美と母、加代の決別

そして、黒木香…恵美と母、加代の決別のシーンも胸に来るものがあった。確かに加代は恵美の性的な成熟を許さず、縛り続ける典型的な毒親だった。『妻子ある男と繋がり続けるために恵美を育て続けた』と言ってのけ、恵美の心を酷く傷付けた。

でも、本当にそれだけだった訳じゃないだろうに。どこか間違っていたとは言え、そこに愛情が確かにあったことは、加代の涙を見れば分かる。恵美もそれは何となく分かっているからこそ、『お母さんの料理をもっと食べたかった』という言葉が最後に出たんじゃないだろうか。だからこそこの決別は悲しい。

三田村と奈緒子について

アニメ会社に企画を持ち込んで回る三田村は『発想が気持ち悪い』と相手にされなかったのだが、今の時代だったら普通に受け入れられそう。ちょっと時代を先取りし過ぎていた。

そして、奈緒子との再会…辛いな。奈緒子の出演したビデオのマスターテープは古谷の手によって“裏”に回されてしまう。平穏にOLをしている奈緒子の生活はきっとただじゃあ済まない…。そのとき、奈緒子に惚れた様子の三田村はどうするのか…。

ただ、素朴な疑問なのだけど、村西のデビュー作である奈緒子の作品って、本番行為はなし、前貼りのあるものだったはず。そんなものでも、ボカシ無し、無修正というのは価値があるものなの?

怒ったりへこたれたり挑発したりと忙しい川田、そして和田店長演じるピエール瀧がちょっと格好良かったり

今回、川田さんも色んな表情を見せた。だからハワイには反対だったと怒ったり、段ボールの前で絶望したり、和田店長に必死に頭を下げたり、かと思ったら和田店長を挑発したり。短期間でここまで乱高下繰り返したら精神的におかしくなりそうだけど、意外と肝は据わっているから大丈夫なのか。

そして、ピエール瀧が演じる和田店長がちょっと格好よかった。色々問題起こしたけど二期やるときに続投できるのかな?

全裸監督のラスト、最終話は?

そして、次が最終話。村西はハワイから戻り、黒木香は時の人となった。しかし、ポセイドンの池沢は相変わらず村西を目の敵にし、池沢の後ろには警察の武井もいる。

更に村西達が知らないうちにトシはヤクザの古谷に魂を売ってしまった。

果たしてラストはどうなるのか…。

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【ドラマ】全裸監督8話・最終話「性革命」【感想・ネタバレ・考察】ついに迎える最終回…ラスト笑うのは…!?

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