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Contents
レゴシと幼馴染のラブラドールレトリバーのジャックの絆
冒頭の部分は原作漫画3巻の冒頭部分のジャックとの交流シーン。ジャックとの絆は本筋から少し逸れてるから省かれるんじゃないかと心配してたから、しっかり描いてくれて嬉しい。ジャックはレゴシに公演2日目が話題になっていることを学園新聞の号外を見せて説明。レゴシは突然時の人になってしまったことに困惑する。
そんな二人が会話する場所が階段からプールに変更されている!
このアニメ、原作漫画では描かれていない色んな場所を描いてくれるのが嬉しい。本当にアニメスタッフが原作を愛している。
そんでもってジャックが『玉子サンド』をレゴシに持ってきてくれる。
玉子サンド!!…これにも原作には1話分しっかりエピソードがあるんだけど(レゴムさんというレゴシの隣の席のニワトリ女子のお話!結構好きなんだけど、語ると止まらなくなるから割愛)、本筋と関係ないので確実に省かれると思っていたから、さりげなく“玉子サンド”を入れてくれるの嬉しい。原作読み込んでなきゃ出来ない配慮だよ、これは(べた褒め)。
公演2日目の後…上手い事誤魔化すルイの偉大さと少年らしい脆さ
そして、レゴシは2日目の公演の事件の顛末を思い返す。公演終了後、ビルと一緒にルイの元へ謝りに行ったレゴシ。ルイは当然『舞台を血で汚した』と激怒しており、『2匹とも活動停止だ!』と言い渡そうとする。しかし、そこにファン達や広報部がやってきてしまったため、『あの公演は事故ではなく、予め用意していた実験的なシナリオ』とルイは誤魔化す。
ファン達が押し寄せた瞬間、虚を突かれたルイは一瞬だが動揺した様子を見せ、その素顔にレゴシは意外さを感じる。
…時々、年相応の脆さを見せるのがルイ様の魅力。そして、ルイ、本当に演説上手。即興でよくここまで言えるよね。そして、この『僕たちの生きる世界には正解も不正解も無いけど、確かな信念を持つ者には必ず光が当たるべきでしょう』と間接的にレゴシに温かいメッセージを送る。これ、作品を通して発されるメッセージです。
何はともあれ、このことでビルとレゴシへの処分はうやむやになるのだ。
ちなみに、アニメでは省かれてけど、一応レゴシとビルは和解してます!
ただ、ビルからは
「お前は自分が正しくなりたくて俺を殴ったのさ。必死さがパンチで伝わってきたぜ」
BEASTARS 板垣巴留2巻 189/196
「ウサギになんの思い入れがあるのか知んないけど…どうあがいたってムダだ。俺達は同じ肉食動物」
って言われちゃうんだよね。
それに対してレゴシは
「そう言うなら爪痕もっと残してみろよ。全身シマシマになったって俺はお前と同じにならない」
BEASTARS 板垣巴留2巻 190/196
と言い返す。
ビルとレゴシはこの後も何かと衝突することになるのだけれども、ある意味ビルが怒りとか負の本音をぶつけられる相手になったとも言える。この何とも言えないレゴシとビルの関係が好きだったりする。
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ジャックはレゴシの舞台の振舞いが演技でなかったこと、そして恋をしていることを見抜かれるレゴシ
レゴシはジャックの淡々とした態度に『舞台が演技じゃなかったことに気付いてないのか』と思うけど、そんなことなくジャックはレゴシのことならなんでもお見通し。ちなみに、ジャックさんは非常に頭がよく、学園トップクラスの頭脳の持ち主です。
レゴシに『隙あらば落ち込む』と言うジャックはレゴシの良き理解者。親密さがにじみ出ている。
ところでこのアニメ蝶々がよく描かれるな。OPにもいるし蝶が演出で重要な意味を担っている。
そして、その後廊下を歩きながらジャックはレゴシが誰かに恋をしていることに気付いて大はしゃぎするシーン。これ、LINEマンガのCMで使われてる部分。でもこの時のジャックのセリフで、やはり獣人達は同種同士、せめて同じ系統同士(イヌ科ならイヌ科)で恋を”すべき”というこの世界の価値観がにじみ出ているんだよな…。頭が柔らかそうなジャックですらこうなんですもの…。
実はルイと関係を持っているハル
しかし、そんなレゴシの想い人、ハルはレゴシの尊敬するルイと関係を持っているという、そんな衝撃の事実が発覚するシーンがやって来る。いやあ、学園ものだね、青春だね。
原作でこのシーン見た時、『おほう』みたいな変な声出たな、そういえば。
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チェリートン学園に夏がやってくる
そして、夏がやって来る。原作でも思ったけど犬の毛って商品になるのか??毛糸屋に売るって言ってるけど。この世界、めんどりはタマゴ売るし、牝牛は牛乳売るし、売れるものは何でも売る世界なのかな。…でも、表向きは血とか肉は売ってはいけないという。難しい。
あと、この学校の制服、女子は冬服と夏服の印象大して変わらないけど、男子の制服はガラっと印象変わるね。アニメだと色がつくから特に。
そして、夏の一大イベントとしてあるのが隕石祭。
恐竜が全ての祖…という世界観なのです。だが、隕石祭は恐竜の霊を祀るというのは建前になっており、カップルがいちゃつくイベントと化している現実。そして、恐竜のオブジェを作ったりしなきゃいけないので美術チームが大変。美術チームは陰キャの集まりなのか、カイを始めとして不満を抱くメンバーが多いが、上手い事ドーム先輩がまとめる。ドーム先輩、めっちゃ良い先輩だよね。
ハルと再会するレゴシは距離を縮めようとするが…何を話したらいいか分からないレゴシと本能的に逃げようとしてしまうハル
美術チームの皆と一緒にいたレゴシはハルの匂いを嗅ぎつけ、思わずそちらに向かってしまう。すると、ちょうどハルがハーレクイン種のミズチにいじめられている!
原作ではあまり意識しなかったけどミズチってハルより結構大きいのね。ミズチのハーレクイン種って実際にハルのドワーフ種より大きいわけで、作者もアニメもその辺りしっかり勉強して反映させているのが好感持てる。
『一度寝たオスからの情けは受けない』と言って去ろうとするハルに『俺たちは何もしなかった』と言って引き留めるレゴシ。…そう言えば、このアニメ、マンガの符号である汗マークにあまり頼らないで表情と仕草と声音だけで感情を表現しようとしているのが偉いな。
そして、学食で夕食を共にすることになったレゴシとハル。レゴシとハルが一緒に食べているのを囃す動物が変更されている。原作だとシャムワニとカナダオオヤマネコなんだけど…そう言えば、アニメだと爬虫類の生徒ちょっと少な目かもな。
レゴシのリュック尻に敷いてるハル可愛い。
緊張のあまり無表情&無言のレゴシだが、内面は物凄くおしゃべり。『その一口大きすぎたんじゃないの』だけ言い方がとても優しいのがいいなあ…。レゴシを演じる小林親弘上手いな。
あと原作漫画読んでた時思ったけど、レゴシがハルに掛けたのって毛布だっけ?シーツじゃなくって??まあ、どっちでもいいか。
レゴシが何をどう話していいのか分からず悩んでいる一方、ハルもまた、本能的に体がレゴシから逃げようとするのを笑顔で必死に隠し続ける。
この会話親し気ながらも距離を取ろうとする絶妙な会話の感じ、とても好き。
レゴシもハルが距離を置こうとしているのを感じ取って焦るも、どうしたらいいか分からず落ち込む。名前すら聞けないって…。
寮に戻るシーンが屋外に変更。靴の留め具が外れて上手く留められない春に代わってレゴシが留めてあげるが、その瞬間、二人は初めてしっかり目を合わせることが出来る。そして名前も知ることが出来る。
ハルが感じた『物理的な差』、レゴシが感じていた『心の距離』はレゴシが目線を合わせることで解決する。案外、壁なんて当事者が思うよりアッサリ崩れるものなのである。『君のためにならいくらでも尻尾を汚す』というのは中々ユニークなセリフだけどロマンティックだな。
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エンディングテーマは2話目と同じYURiKAの『Le zoo』
エンディングテーマは再び『Le zoo』。2話目と同じ。ハルがメインの回はこれがエンディングとしてくるのかな?
この曲、明るいけど、映像を見ていくと途中でルイ、レゴシから背を向けて光に向かって去っていくんだよね…果たしてその意味は…。
そして、次回こそジュノが登場するはず!!
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