【漫画】夏目アラタの結婚4話【感想・ネタバレ・考察】アラタの家族構成や秘密を探ろうとする真珠にアラタは…!?

夏目アラタの結婚1巻表紙

死刑囚の殺人鬼”品川ピエロ”こと品川真珠と面会を果たした児童相談所職員の夏目アラタは『結婚しよう』と唐突にプロポーズをすることで彼女の関心を買う事に成功した。

すると、そんなアラタの元に真珠の私選弁護人の宮前光一が尋ねて来る。真珠が無実だと信じ協力を惜しまない宮前は真珠に依頼されアラタの身辺を探りに来たのだ。宮前はアラタに『本当に真珠さんと獄中結婚をするつもりですか?』とアラタの覚悟を問うのであった…。

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Contents

以下、あらすじとネタバレ

アラタは宮前に一緒に面会に行き、真珠と三人で話すことを提案する

話が済んだためアラタのマンションの部屋から去ろうとする宮前。すると、アラタは宮前に『明日、真珠さんの面会に行こうと思っているので宮前さんも一緒に行きませんか?その方が今後の結婚の話もスムーズにできると思うので』と提案した。宮前はアラタの提案に少し驚きながらも『構いません』と承諾して帰って行った。

『今後の話し合いをするため』と言うのは嘘だった。宮前を面会に誘った本当の理由は真珠の化けの皮を剥がすためであった。

宮前の話から、真珠が宮前の前では猫を被ってしおらしいか弱い女性を演じていることを理解したアラタ。現在宮前は真珠の演技に完全に騙されて『無罪かも知れない』等と言っているのだ。もし宮前が目を覚ましてくれたら、アラタの力になってくれるかもしれない。

突然アラタと宮前が同時に面会にやってきたら真珠はアラタに見せていた”アバズレの顔”と宮前に見せていた”しおらしい顔”のどちらを見せるべきか混乱し、思わぬ素顔を見せるかも知れない…そうアラタは期待しているのであった。

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翌日、宮前と共に真珠の面会に向かうアラタ…真珠は臆することなく”アバズレモード”で接し、アラタが婚姻届けを書いていない事に激怒する

翌日、拘置所の待合室で宮前と共に真珠との面会を待つアラタ。『宮前と一緒だったら面会を拒否するかもしれない』…そう思っていたアラタだったが、真珠は拒否しなかったようで、二人は面会室に呼ばれた。

そして、真珠は宮前がいる前にも関わらず『児童相談所に勤めてたんだって?似合わないねー』 『結婚したら今の家から引っ越す?』 等々、最初から高いテンションで喋り続ける。今まで弱弱しい真珠の姿しか見たことの無かった宮前は驚愕のあまり絶句し、アラタもまた『少しは取り繕えよ、宮前先生を騙すのはあきらめたのか!?』と驚く。そんなアラタに真珠が突然こう尋ねた。

「ところで――」
「婚姻届け、書いてきてくれたよね♡」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  9-10/27

宮前に婚姻届けを持たせていた真珠はワクワクした顔でアラタを見つめる。アラタは『まだ書いていない』と正直に答えた。すると…

真珠は笑顔を消し去ったかと思うと、凄まじい形相でアクリル板に頭突きする様に額を押し付けた。あまりの豹変ぶりに硬直するアラタ。すると、今度は涙を流しながら真珠はこう嘆くのだ。

「プロポーズしたのはアラタでしょ…?」
「ボクをだましたの…!?」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  12/27

笑顔から怒りの形相、そして涙…真珠の強烈な態度の変化にアラタは『マジで俺と結婚する気なの?』と動揺する。アラタは慌てて『家族や職場に理解してもらえなかった。少し時間が欲しい』と言い訳するのであった。

巧妙にアラタの家族構成を聞き出そうとする真珠…何とか誤魔化したアラタであったが…

アラタの『皆に祝福される結婚をしたいから』という言葉に涙を引っ込めた真珠は『お父さんが反対しているの?』と尋ねた。咄嗟に『父親は死んでいない』と正直に答えてしまったアラタ。すると、真珠は『じゃあ、お母さん?兄弟は?』と質問を重ねる。

アラタは真珠がどさくさに紛れてアラタの親族の情報を聞き出そうとしていることに気付き慌てる。
『殺人鬼に家族構成を知られたくねぇ』…そう正直に思ったアラタ。
自分だけなら最悪仕事や住所を変えれば逃げられるが、流石に家族には迷惑を掛けたくはない。そのため、真珠が母親の名前を尋ねてきても答える事ができなかった。

だが、そんなアラタの心情を見抜いたのか、真珠は突然『もう会わない』と言って立ち上がった。アラタは仕方なく『綾子』と答えた。

すると、真珠はぼんやりした表情で両手で目じりを引っ張り上げながら『あやこ』と呟く。次の瞬間、

「なつめあやこ」
「おぼえた。」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  14-15/27

ニンマリと笑う真珠。その様子にアラタはゾッとする。実はアラタの母、綾子は再婚しているため現在の姓は『夏目』ではなく『寺井』…『寺井綾子』という平凡な名前なのだ。これなら特定できないはず…そう思いたいアラタであったが真珠の不気味な笑顔に不安感を抱くのであった…。

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アラタに秘密を打ち明けるように要求した真珠…アラタの打ち明け話に満足した真珠は自身も秘密を明かすと言い出す…

すると真珠は『もっとアラタの事が知りたい』と言い出しアラタは困惑する。

『自分だって卓斗の親父の首の在処を聞きたい』…そう思うアラタ。それさえ分かれば一刻でも早くイスを蹴り倒してこの面会室から出ていきたかった。

そんな気持ちを必死で抑え込むアラタに真珠は薄笑いを浮かべながら言う。

「アラタの秘密を教えて…?」
「誰にも話せない、たとえば、アラタが今までにした一番悪い事とか」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  17/27

そうすればもう一度アラタのことが信じられる…そう言って真っすぐにアラタを見つめる真珠。すぐそこに弁護士である宮前と刑務官がいるところで”悪事”を言わなくてはならない…困ったアラタは宮前に話を振るが、『昔、他人の傘を…』という恐ろしくつまらない話しか出てこず、絶望する。昔は荒れていた時期もあったアラタだが、殺人鬼相手にそんな”ヤンチャ自慢”は通用しないと考え、ある昔話を始めた。

「…昔、うちの児童相談所に、親のために太ろうと、安いパックのご飯やツナ缶でお腹を無理やりにパンパンにした子が保護されてきてさ…」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  19/27

それを聞いた真珠は表情を消して黙ってアラタを見る。

それは本当は”父親に勉強を強制され背中に火傷を負わされ、腕にシャー芯を刺された少年”の話なのだが、昨日宮前から幼少期の真珠の様子を聞いていたアラタはあえて真珠の経験に似せて話を作り変えたのだ。

そして、その夕方、父親が児童相談所に子供を取り返しにやって来た。その日は雨だったため、その父親が傘を持っていたことにアラタは全く警戒することなく近づいてしまった。すると、父親は突然傘の先端でアラタの腕を刺してきたのだ。

防刃チョッキやさすまた等を取り出す余裕も無かったアラタはまず父親の顔に左の拳でジャブを一発入れた。そして動けなくなった父親にそのまま右ストレートをお見舞いしようとしたが、騒ぎに気付いた息子が出てきたためアラタは我に返り止めたのだ。

「――俺は、あのクズを殺すつもりだった。」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  24/27

そう明かしたアラタ。テレビ等では虐待する親はいわゆる“DQN親”というイメージがあるが、実際は普通の人が大半だ。普通の人が『子どものためを思って…』とやり過ぎて道を踏み外すのだ…そう分かっていながらも、少年の体にあった傷を思い出したアラタは怒りを抑えられず、どさくさに紛れてその父親を殺そうとしたのだ。それも冷静に『先に手を出したのは相手だから、殺したとしても過剰防衛で執行猶予がつくはず』等計算しながら。父親を殴るのをやめたのは、ただ子どもの前で殺してしまうと一生その子はその光景を夢見る様になってしまう…そう思ったからに過ぎない。結局、先に手を出したのが父親だったこともあり、この件は事件になることもなく示談で済ませることになった。

「一歩まちがえたら、」
「俺も、そっち側にいたかもね。」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  25/27

『その親子はどうなった?』と話の続きを急かす真珠。その後、その父親はカウンセリングを受け、とりあえず虐待は収まった…アラタからそう聞いた真珠は満足したようだった。そして、

「おかえしに…」
「ボクも、とっておきの秘密をアラタに教えちゃう……!!」

夏目アラタの結婚4 乃木坂太郎  26/27

…そう言って真珠は不気味な笑みを浮かべるのであった…。

以下、感想と考察

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予想通りには動かず、アラタを翻弄し続ける死刑囚、真珠

自身と宮前の前では真珠がキャラを使い分けていると気付いたアラタは、その化けの皮を剥がす為に3人で面会をすることにした。しかし、アラタの予想に反して、宮前の前で大人しいふりをするのを完全に諦めた様子の真珠。まあ、常識が通用する相手じゃないんだよな…。そして宮前先生もあれくらいじゃあ真珠に対する心象を変えないと思う。

そして、アラタが婚姻届けを書いていないことを知った真珠は激昂する。普通に怖い。なんだろう、真珠は割と可愛いルックスしてるのにちょっと表情のバランスが崩れると物凄く不気味になる絶妙なキャラデザをしている。

挙句の果てにアラタは母親の名前を聞き出されてしまった。アラタは『母親は再婚して姓が変わっているからギリセーフ』と思おうとしているがどうだろうか…?

かの有名殺人鬼、殺人ピエロことゲイシーはわずかな手掛かりから自身に手紙を寄越したジェイソン少年の電話番号を探り当て、刑務所から電話を掛けて来るようになったのだから…。

自身の秘密を明かしてさらに真珠に気にいられたアラタ

真珠も頭の回転早いけど、アラタも負けてはいない。自身の”一番悪い秘密”でまたしても真珠を喜ばせることに成功した。

…まあ、被虐待児のエピソードを『ツナ缶とパックのご飯』と脚色したのはあまりに真珠の過去に寄せ過ぎててさすがに怪しまれるのではないかと思ったけど、真珠がそこを追及することは無かった。そして、そこ以外は実体験の話だし、かなり引き付けられるエピソードでもあった。児童相談所職員だって人間だもの…子どもに寄り添うあまり、親に殺意を抱くことだってある…。

アラタの話に満足した真珠は自身のとっておきの秘密を明かすと言い出した。
果たして真珠の語る“秘密”とは…?

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