陽一との関係を模索するみちは、会社の昇進試験をきっかけに陽一やセックスレス問題への執着を失くしていく。試験に合格し前向きになっていくみちに対して、陽一は『みちは俺から離れようとしているのではないか』と不安を募らせる。
一方、新名の家庭では楓が反省し家事を頑張り態度を改めていたが、新名は楓に冷淡な態度を取り続けていた…。
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Contents
以下、あらすじとネタバレ
あの夜のことで落ち込んだ楓は家事を頑張るのをやめてしまい以前の生活に逆戻り、一方新名は今さらになって楓の頑張りに気付き…
その日は雨だった。会社で楓が仕事をしていると、そこにつわりが酷く休職していた川原がやってきた。喜ぶ楓に川原はつわりが収まったため今日から復帰したのだと言う。つわりの恐ろしさを語る川原だったが、『この子のためだと思うと頑張れる』と笑う。楓も『母は強し…か』と答えた。すると、川原は楓に『新名も仕事と家事の両立頑張ってるじゃん、偉いよ!』と言うが、楓は顔を曇らせてこう言う。
「…実はやめたんだよね ご飯作るの」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
「ちょっと両立きつくなって」
夫である新名誠と久しぶりに思い出のレストランでディナーしたあの日。良い雰囲気になったと思い、楓は新名を誘った。しかし、新名は楓を抱くことが出来なかったのだ。新名との関係修復のために慣れない家事を頑張り続けていた楓はこの一件で心が折れてしまったのだ。『家にいると思い出しちゃって…』と家にいることが苦痛であることをついつい漏らしてしまった楓。聞き逃した川原は聞き返すが、楓は『それより最近どう?』と誤魔化した。
すると、川原はしみじみと『自分は仕事が大好きで生きがいだと再確認した』と笑う。それを聞いた楓は『すごく分かる』と共感し、と同時にそんな自分にどこかガッカリもするのであった。
仕事をしてると満たされて自分を好きでいられる
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
ああ…また元に戻っちゃった…
一方、その頃新名はマンションに帰宅したばかりで、最近また楓の帰りが遅くなってしまったことを思いガッカリする。
だが、その時つい最近まで楓が料理を頑張って作ってくれたことを思い出し、あることに気付くのであった…。
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楓にしてしまった仕打ちを後悔する新名は落ち込み仕事でもミスする
翌朝もまた雨だった。新名の元にやってきた田中は先日の昇進試験合格のお祝いの食事会について新名にお礼を言い、改めて『新名さんの分かりやすい指導のおかげです』と感謝し、こう続ける。
「あの…僕 新名さんみたいな人になりたいんです」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
照れながらも田中は『新名さんは優しくて頼りがいがあって誠実』と持ち上げる。そんな田中に新名は『田中さんこそ優しくて誠実で頼りになる人ですよ』と返し、ふと寂しそうに俯き、こう溢すのだ。
「俺は田中さんが思っているような人間じゃないです」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
普段見せない表情を見せた新名に田中は驚くのであった。
その後、一人で廊下を歩いていた新名は前を歩いているみちを目にする。しかし、少し前まで彼女に苦しくなるくらい恋い焦がれていたのが嘘のように新名の気持ちは動かなかった。そして、冷静になった今だからこそ、あることに気付いたのだ。
俺がどれだけ彼女にひどいことをしてきたか…
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
『彼女』とはみちではなく、楓のことだった。
慣れない家事を頑張っていた楓に冷たく『無理しなくていいよ』と吐き捨て、『私のことを嫌いにならないで』とすがりつくような真似をさせてしまった。さらに、ベッドでもみちのことを思い浮かべて楓を抱くことが出来なかった。
そんなことを思い浮かべて一人後悔する新名。すると、そんな新名を同僚の滝川が呼びに来る。取引先の会社からアポを取っているのに新名が来ないと連絡があったというのだ。『今日だっけ?』と慌てて確認する新名。新名は楓とのことを思い悩むあまり取引先との打ち合わせをすっぽかしてしまったのだ。
青ざめて『先方に謝りに行く』と言う新名に滝川も『ついて行く』と言う。滝川は『お前がこんなミスするなんて』と驚きながらも新名を励ますのであった。
『不倫は怪しいと思った時点でもうクロな事が多い』…そう同僚の川原に言われて動揺する楓
その頃、出版社にいた楓の元に川原が自身が携わっている主婦雑誌の最新号を持ってきていた。今日は暴風雨警報が出ており、雨もどんどん強くなっていく。
川原は持ってきた最新号について『休んでて関わってなかったから新鮮』と語るが、楓は表紙にある“特集 隣の不倫妻”という見出しに目を止める。そして、ページを開き特集を読んだ楓は『不倫ってどう気付くんだろうね』と呟いた。
すると、川原はこう答える。
「まあ もう怪しいと思った時点で黒だよね~」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
「悲しいかな 悪い方のカンって当たるんだよね」
不倫されて離婚した経験のある川原の言葉にドキッとする楓。
そんな楓の内心を知らない川原は『実際は携帯を見て知ったけど、見たことを後悔している』と語る。携帯を見たことで証拠は掴めたが、“勝手に携帯を見る人”という烙印を押され悪者扱いされたと言うのだ。
川原の話を聞いた楓は複雑な気持ちになるのであった。
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一方、同僚の滝川と飲みに行った新名は帰り道に落ち込み気分も悪くなってしまう
その夜、新名は仕事のミスをフォローしてくれた同僚の滝川とバーに飲みに行く。滝川は新名のミスを責めず、むしろ普段完璧に仕事をこなしていた新名に『お前も人間だったんだな』と笑い励ます。しかし、滝川が先に帰ると新名は途端に憂鬱な気持ちになる。
何故ならこのバーはみちと初めて互いの“レス”について打ち明けあった店だったのだ。『あの頃は吉野さんをあんなに好きになるなんて思ってなかった』…そう当時を振り返る新名。元々は楓との夫婦関係の修復を望んでいたはずなのに、いつの間にかみちに夢中になり、当初の目的を忘れていってしまったのだ。
すると、突然カウンター席の端で一人飲んでいた女性が新名に『こんばんは、一緒に飲みませんか?』と声を掛けてきた。その艶やかな妙齢の女性に新名は会釈だけして流す。女性は新名の結婚指輪に気付き、『イイ男は大体人のもの』と残念がり『優しそうな旦那さんで奥様がうらやましい』と言う。
その『優しそうな旦那様』という言葉に耐えられなくなった新名は急いで酒を飲み干すと、会計を済ませてすぐに店を出るのであった。
大雨の中、傘を差して歩く新名は先ほどの女性の言葉について考える。女性だけではなく田中やその他色んな人から新名は『優しそう、真面目』とずっと言われ続けており、新名もそんな周囲からのレッテルを受け入れてきた。しかし、『みんな俺の何を知っているんだろう』と落ち込んでしまう。
最後に一気に酒を飲み干したために酔いが回ってしまった新名。気分が沈み込むだけでなく、具合が悪くなり立っていられなくなってしまった。
そして、新名は大雨の中であるにも関わらず電信柱の元に座り込んでしまった。
俺は…みっともなくてどうしようもない人間だ
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
本当に真面目な人間は妻以外の人との恋にうつつを抜かさないし、本当に優しい人間は妻を傷付けたりしない…そう新名は自身を責める。傘を投げ出して雨に打たれる新名は今にも泣き出しそうな顔をしていた。
びしょ濡れになって帰宅した新名…楓は心配して駆け寄るも『浮気してるでしょ』と問いただす…
先に帰宅していた楓は新名の帰りが遅いので心配していた。そのとき、鍵が開く音がしたため楓は『誠?』と声を掛けながら玄関に向かった。
するとそこにはびしょ濡れになった新名がうずくまっていた。楓は『どうしたの!?』と驚き、すぐに立ち去る。
その様子を見た新名は『楓は自分のこんな姿を見るのは嫌だろう、きっと軽蔑するだろう』と落ち込む。しかし、楓はタオルを取ってきてくれて新名に優しく『大丈夫?』と声を掛けてくれた。
楓の態度に新名は驚き『自分こそ楓にレッテルを貼っていた』と気付いた。以前の新名は『本音で話したら楓は俺よりも仕事を選んで去っていく』と決めつけていた。しかし、実際に新名がセックスレスや結婚生活での不満を口にすると不慣れな家事を頑張り夫婦の時間を作ろうとするなど変わってくれていたのだ。しかし、その時にはもう新名はみちに夢中になっていたこともありそんな楓の変化を受け止めようともしなかった。
もしも、もっと早く楓に本音を明かせていたら楓を傷付けることもなかった…そう思った新名は深く後悔し、項垂れて言うのであった。
「…ごめん 楓…」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
新名のその言葉に楓は確信する。そして、こう新名に問うのであった。
「…誠」
あなたがしてくれなくても43 ハルノ晴
「浮気してるでしょ?」
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以下、感想と考察
ついに新名の浮気が楓にバレてしまう
みちの私生活が落ち着いて(?)きたかと思っていたら、まさかのここで楓が新名に浮気しているのかと問い質す展開。元々35話でも楓は新名が恋している事を察していたけど、川原の『怪しいと思ったらもうクロ』という言葉に押されて意を決して直接新名に尋ねる。
→【漫画】あなたがしてくれなくても35話【感想・ネタバレ・考察】みちを忘れようとする新名だが…そして楓は新名に想い人がいることに勘付く
新名、今弱ってるから全て吐きそう。みちに対してはかつての”同志”として多少の義理はあるだろうけど、今は思いっきり冷めてしまってるし。
陽一&三島サイドの動きも若干不穏で、特に三島は陽一に少し未練を持っていて、またストーカー癖もあったりとやや爆弾めいたところがあるけど、個人的には楓の方が怖く感じる。仮に新名がみちとの関係について『自身が主体的に言い寄ったがフラれた』『体の関係は無かった』等と主張しても楓は『女として自信がある』と豪語していたくらいなのでそのプライドが傷付いたらみちのことを激しく攻撃しそうで…。
果たして楓に浮気の有無を尋ねられた新名はなんと答えるのか、そして新名の答えを聞いた楓はどのような行動に出るのか…!?
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