【漫画】夏目アラタの結婚 最新話・41話【感想・ネタバレ・考察】卓斗に優しい笑みを向ける真珠に激しく嫉妬するアラタ…そして、真珠の母、環と三島正吾の素顔が明らかに…

夏目アラタの結婚 5巻表紙

真珠の控訴審がマスコミで大々的に取り上げられ真珠の法廷画が出回るようになると、卓斗は真珠への興味を抑えられなくなり、アラタが反対しているのも聞かず、3回目の控訴審に傍聴しにやって来てしまう。

そして、法廷に現れた真珠は卓斗が贈ってきた、映画『レオン』のヒロイン、マチルダのコスプレの様な服を身にまとっていて、傍聴席を驚かせるのであった…。

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Contents

以下、あらすじとネタバレ

真珠の格好に苦言を呈する裁判長に、宮前は『被害者遺族の御子息の差し入れと要望だ』と反論する。なんと卓斗は手紙で真珠に全てを暴露してしまっていた…

映画『レオン』のヒロイン、マチルダの様な格好で現れた真珠に傍聴席が圧倒される中、号令が掛けられ控訴審3日目は開廷された。

しかし、号令が終わるや否や、真珠は恥ずかしそうにフライトジャケットの前を留めていく。その様子を見た裁判長は見かねた様にこう切り出す。

「……弁護人、被告人の服装はあまり法廷に似つかわしくないのでは?」

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『法廷を混乱させて印象操作を目論んでいるなら、一旦休廷して被告人(真珠)には着替えてもらおうと思いますが』…穏やかに、しかしハッキリとそう言う裁判長。

傍聴席のアラタも裁判長の発言には同意だった。2回目の制服姿ならまだしも、今回の真珠の格好はさすがに露出が多すぎると思ったのだ。

だが、それについて弁護人の宮前は意外な言葉を発する。

「似つかわしくないと…弁護人も思います!」

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宮前は真珠に対して『法廷で華美な衣装を着るのはマイナスイメージとなる』『裁判を愚弄していると取られたら判決にも影響してしまうかもしれない』と説得したと言う。だが、真珠がこの格好が良いと言って聞かなかったのだというのだ。

「被告人は「それでもいい」」
「「これは遺族からの贈り物だから」――と。」

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すると、困ったように俯いていた真珠が一瞬だけ身を乗り出し、傍聴席の後ろの方にいる卓斗を見つめ、卓斗が嬉しそうに真珠を見つめ返す。

裁判長もそんな卓斗の姿に気付く。

宮前は『拘置所では華美な服やヒモのついた服は禁止されているが、差し入れで届けられた服は倉庫に保管され、法廷でなら着用が許される』ということを淡々と述べる。

驚いたアラタが横にいる藤田に『そうなの?』と尋ねると、藤田は『そうです』と答える。

そして、宮前はこの服が”被害者の御子息”から手紙付きで差し入れられたものだと語り、手紙の内容をかいつまんで説明する。

『父はある映画のヒロインの姿をあなたに重ねていた』『父が母よりあなたに惹かれていた理由が知りたい』…そして、

「「父が夢見た」」
「「あなたの姿が―見たい」…と。」

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宮前はきっと”被害者の御子息”は逮捕時の太った状態の映像や、以前のガリガリで不気味な姿の法廷画からはイメージが出来なかったのだろうと語り、『手紙には父を理解したいという切なる願いがしたためられていた』と言った。

宮前が喋っている間も見つめ合い続ける真珠と卓斗。裁判長はそのことに気付いていながらも困惑した様に『だからといって法廷でコスプレを要求するのは度が過ぎたイタズラとしか思えない』『突然来た手紙を本気にするのはどうでしょうか?』と尋ねる。

すると、宮前は『突然来た手紙ではありません』と答えた。

「その被害者の御子息は、当初身元を隠してはいましたが昨年度より被告人と文通している仲です。」

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なんと卓斗は真珠に直接手紙を送り、全てを暴露してしまったのだ…。

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卓斗に今まで見せたことのない優しい微笑みを向ける真珠…互いに強く惹かれ合う様子の二人にアラタは強い嫉妬を抱き、そんな自分に激しく動揺する

食い入る様に、熱っぽい眼差しを真珠に送り続ける卓斗。卓斗はこの控訴審三回目の直前に、真珠に対してマチルダの服と共に手紙を送った。そして、手紙には『アラタさんの名前を借りて手紙を書いたことを許してくれますか?』『どうしても父の首の在処が知りたかった』と今までの経緯を全て明かしたうえの謝罪がつづられており、”山下卓斗”と本名が記されていたのだ。

卓斗が全てを暴露してしまったことに、アラタは『このお子ちゃまが…』と怒りとショックで歯を食いしばる。今まで卓斗を守りながら彼の願いを叶えるため、真珠と様々な駆け引きを続けていたアラタ。しかし、卓斗のカミングアウトにより全てが水泡に帰してしまったのだ。

真珠は最初からアラタが真の文通相手ではないと気付いていたが、それでも何とか誤魔化し誤魔化しやって来ていたのだ。『こういうのは浮気と一緒で、どんなにバレバレでも絶対に認めちゃダメなんだよ』…そう卓斗の取ってしまった行為がどうしようもない悪手であるとアラタは考える。

そして、真珠もまた卓斗を見つめ続けているのを見て、『いわんこっちゃない、早速真珠は卓斗を獲物にしようとしている』…そう思ったその時だった。

アラタは真珠の表情を見て呆然とする。

真珠は目を細めて…とても愛おしいものを見るように、優しく穏やかな微笑みを浮かべていたのだ。

――なんだ?……その瞳。
…俺は、見たことねえぞ…?
そんな、優しいまなざしを、
俺を素通りさせて―――

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ショックを受けながら、最後に真珠と面会したときのことを思い出すアラタ。真珠はアラタが『止まった時間を動かす』という言葉を発すると突然『ボクが待っていたのはアラタだ』と言い出したのだ。縋るような眼差しを向けて。

真珠が何故そんなことを言い出したのかは未だに分からない。しかし、あの時の真珠の言葉はこれまでの歴代の彼女達が言って来た『赤い糸で結ばれている』『運命の人』といった言葉とは全然違う重みを持っていた。軽く愛の言葉をささやきながらアッサリとアラタと振り、新しい恋人を見つけていった彼女達とは違う、真珠の”孤独な魂”をアラタは信じていたのだ。

やっぱりお前も、当たり前の恋のようにどこかへ去っていくのか……?

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アラタは想像してみる。明るい陽射しの中、マチルダの服を身にまとった真珠が、恋する乙女の表情で卓斗の元に駆け寄っていく様子を。

少女の様に可憐な真珠は美少年である卓斗ととてもお似合いで、二人が手を取り合う姿はまさにボーイミーツガールとでもいうべき情景だ。アラタはそれを見て少し寂しく思いながらも、渋い表情で煙草をふかしながら『始めたのは、卓斗、お前だからな』と背を向け二人の元から去っていく…そんな光景を。

その時だった。アラタは衝動的に額を強く掻きむしってしまう。

その光景を思い浮かべた瞬間、戦慄するほど耐えがたい苛立ちを感じたのだ。

イヤなのか……?
イヤなのか!
夏目アラタ…!!

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その衝動が嫉妬であることに気付き動揺するアラタ。しかし、アラタは真珠と卓斗が裸で体を重ね合うところまで想像してしまい、苦しむ。

『そんなはずがない、自分が嫉妬するはずない』…そうアラタは自身に言い聞かせる。だが、動揺はなかなか収まらないのであった…。

三島正吾の実在と、彼が真珠の母が高校時代に交際していたことが明らかに。…しかし、DNA鑑定によって三島と真珠の親子関係は否定され…

一人葛藤するアラタをよそに、3回目の控訴審は開始された。

まず、桜井検事が立ち上がりこう言う。

「前回被告人が証言した―被告人の父親「三島正吾」ですが、実在が確認されました。」

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前回2回目の控訴審で真珠サイドは事件前から真珠が父親を名乗る”三島正吾”というホームレス男性に付きまとわれ、金の無心をされたり肉体関係を迫られており、彼こそが三人の被害者を殺害した真犯人であると主張し始めた。

検察側は早速その事実を確認するため捜査をし、その結果、三島正吾という人物が実在することを確認できたのだ。桜井検事の指示の元、法廷のモニターには三島正吾の高校の卒業写真が写された。そこには長い前髪を真ん中分けにした少年が映し出され、アラタは『これが真珠の親父なのか?』と不思議な気持ちで眺める。

桜井検事はこの卒業写真を元に聞き込み調査を行ったところ、三島正吾と同一人物であると考えられるホームレスの目撃証言を複数得ることができ、また彼が真珠の母、品川環と高校時代に交際していたという証言を取れたと言う。

「被告人の母「品川環」と「三島正吾」のスナップ写真です。写真番号5をお願いします。」

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そして、モニターの写真が切り替わった。

アラタの目はモニターの写真に釘付けになった。

冬場の神社の前で撮られたのか、まだ幼さの残る少年と少女はコート姿で手袋をつけて鳥居の様な場所の前で笑顔でピースサインを作っていた。

『これが真珠の母ちゃん…』と心の中で呟くアラタ。自力で環について調べ続けていたアラタであったが、環の姿を見たのはこれが初めてであった。

清潔感のある黒いボブヘアー、少し出た右の八重歯…。三島正吾と寄り添うように無邪気に微笑む環は非常に可愛らしく、そして顔立ちは真珠によく似ていた。

これが自分の義理母…そう思って写真を見つめていたアラタ。しかし、アラタは真珠が面会で環のことを思い出した瞬間、嘔吐してしまい、『大好き』と言う一方で『殺したかった』と言ったことを思い出す。そして、今も真珠は無表情で顔を伏せ、頑としてモニターの環を見ようとはしない。

あんた一体真珠に、何をした――!!

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モニターの上で幸せそうに微笑む美少女にアラタは心の中で問いかけるのであった…。

すると、桜井検事が三島正吾の親族については父母は既に鬼籍で、地元の施設に祖母が一人いるだけであること、そしてその祖母のDNAから三島正吾と真珠の血縁関係を検査したことを告げる。

「この祖母のDNAから三島と被告人の血縁関係を調べたところ――」
「この三島は被告人の父ではない!―ということが判明しました。」
「――すなわち法廷での被告人の証言は信用できないと思われます!」

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険しい表情でそう言い放つ桜井検事。真珠は無言で冷たく桜井検事を睨むのであった…。

夏目アラタの結婚 5巻表紙

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以下、感想と考察

暴走少年卓斗…もう少し母ちゃんのことを考えてあげて…

卓斗はきっと真珠に全てを暴露してしまうのではないかと39話の考察で書いたけど、すでにやっていた…。手紙なんてどこからでも出せちゃうし、傍聴に来るのを阻止する以上に妨害するのは難しいし、アラタにはどうしようもなかったことだろう。…しかし、アラタの今までの努力が完全に水の泡になった。真珠が見破っていることも分かったうえで、自分が文通相手だと言い張るために色々と小細工してきたのに…。これはさすがにアラタが気の毒である。

しかし、それにしても…卓斗暴走し過ぎじゃないか?『父が母よりあなたに惹かれていた理由が知りたい』ってさらっと酷い事言ってる。こんなの母ちゃん聞いたら発狂ものだよ…。卓斗君、暴走し過ぎてお母さんに対しての配慮が皆無になっている。親子関係崩壊してもおかしくないぞ。というか、こんな親子関係崩壊に導きそうな手紙の内容を裁判の、公の場で紹介してしまう宮前も酷い。この人も常識人のフリして真珠のことしか考えられていないよね。

卓斗の真珠を見る目もヤバい。熱っぽいどころの騒ぎではなく、もはや狂気を感じる。大丈夫?もうこれ、絶対に面会にも行っちゃうよね。

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真珠への恋慕の情を自覚するアラタ…実はアラタも被害者たちと大差ないのか?

そして、卓斗の心配をしていたアラタは真珠が卓斗に対して、今まで見せたことのないような優しい微笑みを浮かべているのを見てショックを受ける。

…優しい眼差しの真珠、可愛い。こんな風に微笑み掛けられたら、そりゃ14歳の少年はコロっと墜とされちゃうだろう。

アラタはショックを受けながらも、真珠と卓斗が結ばれ、寂しくも渋く身を引く自分の姿を想像してみるが、そこで初めて自身が激しく嫉妬をしていること…自身が真珠に執着していることに気付き動揺する…。

アラタが少しずつ真珠に情を持ち始めていることは、アラタ自身も自覚をしていたことだったけれど、”恋愛感情”、”異性としての執着”をハッキリと自覚したのはこれが初めてで。

…とはいえ、前々からアラタは、しょっちゅう真珠が誰かに抱かれているところ想像していたりと、自覚は無かったもののやはり異性として意識はしていたのではないかと思う。

そして、アラタは被害者たちに対して”レオン症候群”と名付けて自分とは違うと思っていたけど、実は彼らと大差ないのではないか。

真珠が卓斗と触れ合う様子を想像したとき、アラタは寂しくも渋く少女(真珠)を少年に譲って立ち去る自身を思い浮かべていた。…それぞ、何かの映画のワンシーンみたい。少女を助けるために体を張ったけれども、最後は身を引き、退場するオジサン…それってアラタが考えた”レオン症候群”に近いものがあるのではないか?

アラタはかつて、自分は被害者たちによく似ているのではないかと考えたことがある。…その通りなのではないだろうか?

未だ真珠が被害者たちとどのように出会ってどのような距離の縮め方をしたのかはハッキリと分かっていない。…案外、皆アラタと同じように恋愛から入っていったわけではないのかもしれない。

明らかになった環の素顔、そして、三島正吾は真珠の実父ではないことが明らかになったが…

そして、真珠の母、環の素顔が明らかに。今までアラタが自力で調べ続けていたけれども、容姿がハッキリと分かったのはこれが初めて。

…可愛い。真珠を黒髪でおかっぱにして幸せそうにしたらこんな感じなんだろうな。右八重歯が少しだけでているのがリアル。でも、こんな愛らしい子が、彼氏である三島と一緒に上京したのはいいけど、何かあって水商売をしながら何かから逃げるような生活を送ったと思うと悲しい。

さらに、DNA鑑定で三島正吾と真珠の間に親子関係はないことが明らかになった。

…とはいえ、それは真珠にとってどれほどのダメージになるのだろう。もちろん、三島が実の父親であった方が真珠サイドとしてはより有利になっていただろうけど、そもそも真珠は最初から『三島が父親だと名乗ってきて、幼少期の写真を見せて来たので信じた』というスタンスを取り続けているので、DNA鑑定で親子関係を否定されたところで『三島に騙されていた』と主張が少し変わるだけで特に主張的に困ることはないと思うのだけど…。

果たして、桜井検事の追及に対して真珠はどのように答えるのか…?

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