【アニメ】BEASTARS(ビースターズ)8話【ネタバレあり感想】ハルに拒絶されるも一生懸命距離を縮めるレゴシ~そしてジュノはルイに”宣戦布告”をする

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Contents

ハルと距離を縮めようとするレゴシはハルに拒絶されてしまう

今回はアバン無し。恐竜の像に明かりが灯る光景は見ていてワクワクするものがある。ドーム先輩が鬱々としているレゴシを見て『ジュノと喧嘩したのかしら』と言うけど、アニメ版だとジュノが他の部員の前でレゴシにアピールしたり、接触したりしている様子がここまでに描かれていないから、ちょっと違和感。

しかし、最近は食殺事件が相次いでいるので、用事が済んだら早く帰ることにする生徒達。どうも、この世界では夏になると肉食獣の気が荒くなるのか、夏の方がそういった事件が起こるそうです。

一人で園芸部で作業するハルに早く帰る様に言う人が祭りの準備しているおじさんじゃなくて、市長になっている。市長さん、ライオンな割に顔が穏やかに見えるのには理由があって…。

それは置いておいて、一人で帰ろうとするハルに『外は危険だから学校まで一緒に帰ろう』と言うレゴシ。この時、慌ててハルと目を合わせようとするところ、とても好き。

しかし、積極的にハルと距離を縮めようとするものの、ルイとハルの逢引の瞬間を見てしまった動揺を引きずっているうえ、何を話したらいいか分からないレゴシは挙動がおかしく、ハルは困惑する。

そんな中、地下鉄で電車を待つ二人の話題は『あの日』のことになってしまう。『あの日』とはレゴシとハルが昼間に”初めて”会った日で(その前に夜の中庭でレゴシがハルに飛びついたのだけど)、そこでハルがレゴシが自身の身体を求めていると勘違いして下着姿になった日のこと。

その日のことについてレゴシは『ハルさんには自分のことを大切にしてほしい』『ああやって簡単に自分の身体を差し出したりしないで』と、正論で確かにその通りなんだけど、この手の女子に一番言っても意味がない事を言ってしまう。

すると、ハルはさっぱりとだが『オオカミのあなたに言われたくない』とレゴシに言い返すのだ。

「常に死と隣り合わせの動物の気持ちなんて知りもしないくせに」

BEASTARS 板垣巴留4巻 85/210

この世界では、生まれ落ちた瞬間から圧倒的な力の差が存在する。どう社会制度が整えられようとそれは変わることが無く、”弱者”側のハルは”強者”のレゴシに『あなたに私のことを理解するのは一生無理』と突き放すのであった。

それでも諦めずにハルと語り合おうとするレゴシ…逃走劇の果てに初めて”オオカミ”としての自身を肯定できる

そう言うだけ言って、来た電車の違う車両に乗ろうとするハルを『まだ話すことがある』と止めるレゴシ。だが、オオカミのオスが嫌がるウサギのメスの手首を掴んでいるというそれだけで周囲からは事件だと思われてしまい、駅員が飛んでくる。するとハルが『逃げるわよ』と言ってレゴシの手を引いて走り始める。

ここのところは原作漫画を読んでいてもレゴシと一緒に『逃げた方が怪しいんじゃ…?』と思ってしまったところ。まあ、でもハルの『今の世の中肉食獣が草食に力に物を言わせた時点で逮捕』という言葉を信じよう。ハルさんは口下手のレゴシが取り調べなんて受けたら少年院送りになるのでは…と心配してくれているのだ。

だが走る際も小さいハルに遠慮してまごついてしまうレゴシ。すると、ハルから『気を遣わないで全力で走ってリードして』と言われる。オオカミの身体を活かしてハルをリードし全力で逃げおおせたレゴシは『好きな子の前で初めてオオカミの自分を肯定できた』と嬉しく感じるのであった。

逃げ込んだトイレ落書きとかで汚い…。何はともあれ、この逃走劇でレゴシとハルの距離は縮まる。

その後、公園で飲み物を飲みながら語り合ったレゴシとハル。ハルも打ち解けたようでレゴシは”あの夜”の事…夜の中庭でハルを襲ったのは自分だと打ち明けようとした。

だが、ハルが先に『実は肉食動物に食べられそうになったことがある』と話し始め、レゴシは狼狽える。『あの時死ななくて良かった。こんなに面白いオオカミと出会えたから。あなたと一緒にいる時は死と隣り合わせなんかじゃない』と笑うハルを見てレゴシは秘密を打ち明けて関係が終わってしまうことを怖れるのであった。

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垣間見えるルイの過去と人望を得ていくジュノ

稽古中、ベンガルトラのビルの爪がルイの左手に引っかかり、ルイは流血してしまう。そこでルイは一瞬自分のおぞましい過去を思い出す…。

ネタバレにならないように書かないでおくけど、原作ではこのルイのケガをビルが手当てすると言って、ルイとビルが二人っきりになる。この時のルイとビルのやりとりが物凄く好きなんだけど…この8話ではやらなかった。もしかして、削られちゃうのかなー。やってほしいなー。この時のルイが格好いいから。

そして、レゴシはルイに妙に絡み、ルイもそれがハルが原因だと分かっていて面白くない。レゴシとルイの剣呑なやりとりと、ルイの部員たちへの厳しい言葉に雰囲気は悪くなるが、遅刻していたジュノがやってくると空気は一変、明るくなる。

ちなみにジュノが『クラスメイトのナマケモノがトイレに急いでいたから…』と言っているけど、この世界では大型動物が急いでいる小型動物の足になってあげることが親切・マナーとされています。

ジュノは美しさから嫉妬されて孤立していたものの、余すことなく積極的に周囲とコミュニケーションを取って気遣いし明るく振る舞うことで見事に周囲の信頼と人気を勝ち取ったのだ。…すごい。

自分とは違う方向のカリスマ性を持つジュノに驚き、ちょっと面白くないルイ。アニメではカットされてるけど、内心では『女は気楽でいい。華があるだけで周囲がついて来る』とルイは吐き捨てています。ルイ先輩、ナチュラルに女性を下に見ているところあるからな…。

ルイに宣戦布告をするジュノ…しかし、ルイはそんなジュノに逆に忠告する

部活後、一人残って掃除をするジュノに声を掛けるルイ。すると、ジュノはルイに稽古に付き合って欲しいとせがむ。しっかりとジュノの練習に付き合ってやり改善点を指摘するものの、ルイは『そこまで突き詰めなくても、美女のジュノが楽しそうに踊っているだけで男は喜ぶだろう』と本音を漏らしてしまう。

だが、元々ルイが自身を面白く思っていないことを気付いていたジュノはルイを組み敷いて『ルイ先輩は私を、肉食獣そのものがお嫌いなのでしょう』と尋ねる。そしてジュノはレゴシを好いていることを明かした上でこう宣戦布告する。

「次のビースターは私がなります」
「平和な肉食獣の時代と…レゴシ先輩を手に入れるの」

BEASTARS 板垣巴留4巻 138/210

”平和な肉食獣の時代”と言う言葉にジュノのこの世界への思いが詰まっている。ルイが力で劣る草食獣が肉食獣と対等であれるように、調和の取れた世界を重んじるのに対して、ジュノは肉食獣が否定され日陰者になっている社会に疑問を抱き、肉食獣にだって日が当たってもいいはずだ…と考えている。

圧倒的な力の差を持ちながらも、ルイに牙を見せたり荒っぽく争う気はないジュノはルイを助け起こす。しかし、ルイはそんなジュノに『強欲だ』と言う。何故ならジュノは持って生まれた美貌もあってか自信家で、全てが手に入ると思い込んでいるから。

ルイはジュノにビースターの地位は譲らないと宣言し、そしてレゴシについて『君が思っている以上に手こずる』『あいつをずっと目で追えば分かる』と忠告するのであった。

ここでジュノが先ほどまで大人っぽい色気を振りまいていたのに『レゴシ先輩を振り向かせるもん』と子供っぽい態度になるのが好き。

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隕石祭の準備中に停電~レゴシが真っ先にハルの元へ駆けつけたのを見たジュノは…

ルイに言われたことが引っ掛かるジュノは、隕石祭の準備中にまたレゴシに粉を掛けるがいつも通り。『隕石祭に一緒に参加しましょう』とレゴシを誘ったその時、突然停電が起こり辺りは真っ暗になってしまう。

食殺事件は暗い所で起こるうえ、草食動物は何も見えなくなるため辺りはパニックに。演劇部は肉食獣で輪を作って中に草食獣の部員を入れて守るが、レゴシは園芸部のハルが一人であることに気付き、急いでハルの匂いを辿ってハルの元に向かう。

木の根元で一人恐怖に震えながら蹲っていたハル。そんなハルにレゴシが寄り添おうとした瞬間、ハルは抱き着いて叫ぶのだ

「ルイっ…!!来てくれるなんて…!!」

辛ぁ!!辛い、これは辛い、原作読んでて知ってたけど辛い(原作では”ルイ”と呼び捨てではなく”ルイ君”って言ってる)。

そして灯りが点いた後の気まずさと言ったら…。原作漫画だと表情の感じがコミカルに描かれてるけど、アニメだとハルの狼狽え方がリアルで胸に来る…。

そして、この時にレゴシがちゃんとしゃがんで目線を合わせて、そして傷付いていないかのように笑うのがまた辛い。

そして、そこをジュノが目撃してしまう。『オオカミとウサギだなんて…ありえない』と思おうとしるジュノだったが、レゴシがハルに対して他の者に見せない表情を浮かべているのを見て、『そんなぁ!!』とショックを受けるのであった。

逆にジュノちゃんの叫びで重い雰囲気が軽くなったのが良かったな…。

ラブコメ回のエンディングは『Le Zoo』で

ラブコメ回のエンディングはやはり『Le Zoo』。多分、次回は重いだろうから、ここで明るいエンディングが入ってくれるのは嬉しい。

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アニメに対する不満をちょっとだけ…

薄々感じていたけど、このアニメ、街の風景にしろ、講堂の様子にしろ、極力人だかり(獣だけど…)とかを描かない様にしている。純粋に背景にキャラクターを置くのが大変なのだろうけど、結構背景が寂しく見える瞬間がある。アドラーの講演や学校の食堂とか分かりやすいところはちゃんと描いているけどね。

6話の街も原作が都会という感じに対して良くも悪くも長閑に描かれていたのもモブを減らすために感じられるし、ファーストフード店もガラガラだった…。7話の講堂のシーンもかなり広いのに生徒の数はかなり少なく、その上レゴムとレゴシが隣り合って座っているなどちょっと違和感があった(原作だと出席番号順で、かつ全生徒が受けている授業という感じだったので、生徒がびっしりでレゴシとレゴムがピッタリ隣り合ってても不自然さはなかった)。

今回も地下鉄のシーン、お祭りの会場となる広場がある駅だったら、乗る人も降りる人も結構いるだろうからここまで閑散としているのもおかしいんじゃないかなあ…。かなり細かいことだけど、ちょっと気になってしまった。

あと、爬虫類キャラが冷遇されている。爬虫類キャラがいるシーンは、軒並み他の動物に差し替えられたり、削られたりしているのは何故だ?爬虫類差別か!?

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