【総評】まんがグリム童話 金瓶梅【既刊44巻】~あれ?面白い?レディコミを侮るなかれ【感想・あらすじ・少しネタバレ】ラスト・結末は?

金瓶梅表紙

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→【漫画】まんがグリム童話 金瓶巻43巻・最新刊【感想・ネタバレ・考察】周家で勃発する女の戦い~春梅に嫌がらせをする于英と取り入ってのしあがろうとする巧二児

Renta!の無料会員をやっているのだが、思わぬ拾い物をすることが多い。
Renta!では『誰でも無料』と『会員限定無料』があり、そこで最初の数巻だけ無料で読める作品が多いのだ。
そのため、普段だったら決して読まないようなジャンルの漫画でも気軽に読める。

そして、私が普段だったら決して読まないジャンル…それは、レディコミである。レディコミってやたら内容が過激で、その割りに中身が無い…といった偏見を持っていた。
そんな私がRenta!で出会ったレディコミが『まんがグリム童話 金瓶梅』(竹崎真実/ぶんか社)である。

…って、どう見てもグリム童話じゃねーだろっ!…と突っ込む人多数だと思われ。
『金瓶梅』(きんぺいばい)とは16~17世紀、明の時代の中国で作られた長編小説。四大奇書とも言われていて、そこそこ真面目に世界史を勉強した人なら、名前を目にしたことがあるだろう。
まあ、中学生位の頃『本当は怖いグリム童話』的なものにはまってた身としては、こういうのを読まざるをえない。と、言いつつも、期待は低く、軽い気持ちで読み始めたのだが…

…あれ、面白い…?
という訳で、この『まんがグリム童話 金瓶梅』、意外なことに、かなり面白いのである。

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Contents

あらすじ

時代は明、河北で潘金蓮(はん・きんれん)は類い稀な美貌を持ちながらも、醜い蒸し餅屋の武大との不本意な結婚生活を送っていた。武大の弟で精悍な武人である、武松を誘惑するも、相手にされず腹を立てる不毛な日々。しかし、ある日、薬屋を営む名家の当主で色男の西門慶(せいもん・けい)と出会い、互いに一目惚れし、関係を持つ。西門の「迎えに来る」と言う言葉を信じた金蓮は、覚悟を決めて夫、武大を毒殺。晴れて西門の妻となる。しかし、西門には既に4人もの美しい妻達がいた。第5夫人として西門の元に嫁いだ金蓮は、彼女達と夫、西門慶の寵愛を奪い合う日々を送ることになるのだ…

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ヒロイン、悪女、潘金蓮の魅力

この作品の一番の目玉は主人公である潘金蓮自身だろう。他の作品では類を見ない程の悪女なのだ。とにかく、性格が悪い。幸福を掴む為とはいえ、善良だった前夫の武大を毒殺。しかし、気に病むことなく、開き直って生きている。非常に気が強く、他の妻達からの嫌がらせに物怖じすることなく、やられたら倍返し。ワガママでプライドが高くて、自分が一番じゃないと気が済まない。堂々と悪口を言い、嫌いな相手には容赦しない。使用人の美少女、春梅と秋菊を使って日々、自由気ままに好き勝手やっている。そんな彼女の頭の中は、夫である西門慶を如何に独占して、どのようにイチャつくかばかり。まさに、色欲、煩悩の塊。
しかし、この金蓮が不思議と魅力的なのだ。悪女なりに彼女は矜持を持っていて、非常に行動力がある。権力を笠に着て、弱者をいたぶる者は、どんな偉い相手でも許さない。そんな手合いには自らの手を汚してでも鉄槌を下す。結果人助けになることも。
情が深く、日頃こき使っているものの、使用人の春梅、秋菊のことは大変可愛がっており、彼女らが傷つけられると自分が傷つけられた時以上に激怒する。意外と子どもや動物に弱い。
好奇心旺盛で色んな事に首を突っ込んでは痛い目を見ることも少なくはないが、懲りない。兄、武大の仇を取るべく、自らの命を狙ってくる武松に不思議な情を持ってしまったり…。でも、根本的に旦那様、西門慶に一途。春梅を始めとして、そんな彼女を慕う者も少なくない。そんな独特な魅力を持っているヒロインなのだ。
個人的には、運の悪いことが続いたとき、過去に良くない事をしたのではと問われて、「心当たりがありすぎるわ!」と言い返すシーンが好きだ。こんなセリフを言えるヒロイン、あんたくらいだよ。

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魅力的な登場人物・キャラクター達

そんな彼女が嫁いだ西門家。ここも彼女に負けず劣らず強烈な個性を持つ面々が揃っている。

西門慶とその妻達

西門慶(せいもん・けい)

西門慶薬屋を営む名門、西門家の当主。ロングヘアの色男。6人の妻を持ちながら、頻繁に色街に通う放蕩っぷりを見せる。女であれば、どんな醜女でも老女でも、とりあえず誰でもいけるオールラウンダー(ただし、男色の趣味はない)。優柔不断で妻達に振り回されているものの、彼女達への愛情は非常に深い。

第1夫人 呉月娘(ご・げつじょう)

西門家の正妻。大奥様。癖の強い他の妻達をまとめる、大黒柱。賢く、穏やかで、誰に対しても平等、公正に接する。正に優等生タイプの淑女。しかし、実は一番怒らせると怖い人。彼女のプライドを傷付けたものは彼女の部屋で…決して生きては帰れないのだ。

第2夫人 李嬌児(り・きょうじ)

西門家の会計を取り仕切る。元々廓の娼妓であったが、西門慶に見初められ水揚げされた。その出自もあって、非常に金に細かく、何かあったときのために、へそくりを溜め込んでいる。奔放な姪、桂姐に悩まされることもしばしば。実は美しい歌声の持ち主。

第3夫人  孟玉楼(もう・ぎょくろう)

個性の強い夫人達の中では比較的常識人で、大人しい…というよりはっきり言って根暗。占いや呪いが趣味で詳しい(なお、占いはほぼ当たらない)。病で亡くなった前の夫の影響で、いわゆる、大人の、玩具を大量に持っている。本人は隠しているつもりだが皆知っている。

第4夫人 孫雪蛾(そん・せつが)

西門家の厨房を取り仕切る。元々は厨房で働く使用人であったが、西門慶に見初められた。気が強く、口も悪いが、料理には強いプライドと思い入れを持っており、どんなに嫌いな相手にも手を抜かず、毒物等を混ぜたりはしない(わざとデザートを人数分用意せず、夫人達を争わせたりはするが)。調理の邪魔になるという理由から、着飾らず、質素な服装を好む。

主人公、金連の天敵、第6夫人 李瓶児

そして、金蓮の一番の天敵が、彼女の後に西門慶に嫁いできた、第6夫人、李瓶児(り・へいじ)である。儚げで気が弱く、『お可哀想に』が口癖で、少女らしさを残した、男性の庇護欲を掻き立てる美女。しかし、その実態は恐ろしい程、自分勝手で、人の気持ちを理解できず、空気を全く読めない、ある意味金蓮以上にヤバい性格をしている。それでいて、貞操観念が無く、誰とでも寝る。THE・女に嫌われる女。秋菊を始めとした多くの人から無自覚に恨みを買っている。
彼女自身も金蓮のことを嫌っており、何かと陥れようとしてくるのだが、絶妙に頭が悪いため、いつも自ら墓穴を掘るか、見抜いた金蓮から倍返しされたりする。
そんなトラブルメーカーなのだが、なんだかんだと西門慶は彼女のことを許し、庇うため、それを他の妻達が不満に思うことが多い。

31巻で超名門で西門慶の上司、蔡京の娘、蔡燐の恨みを買っていたことが発覚。蔡燐の怒りを鎮めるため死したと思われたが、勿論死んだふり。
33巻で、かくまわれていた老夫婦宅でもワガママ三昧だったため、今度は尼寺送りになり、春瓶尼と名を改め、坊主頭に。しかし、修行でこのヤバい性格が直るわけなく、そこでも持て余され、36巻であの世(というなのアンダーグラウンド)送りに。
だが、ゴキブリ並みのしぶとさを持つ瓶児。39巻でくじけずそこの支配者蟲王の女になり長春妃と名乗り寵愛を受ける。そこで満足すれば良いものの、調子づいて金蓮に復讐を企てるも…勿論失敗。今度こそ死んだように見えたが、44巻ではまた西門家にちょっかいを出してくる。

西門家関係

春梅(しゅんばい)

金蓮の部屋付きの使用人の美少女。賢く、機転がきき、行動力に富み、何度も主人である金蓮の窮地を救っている。金蓮と西門慶の情事に参加することがあるものの、西門慶に対しては恋愛感情はなく、ひたすら金蓮に忠誠を誓っている。
彼女がメインの回も多い。
(ちなみにタイトルの『金瓶梅』は金蓮、瓶児、春梅の名前から来ている。)
何かと縁がある周菊軒とは反発し合うも、二人で様々な事件を解決していくうちに互いに惹かれあって行く。41巻で紆余曲折あり西門家を出て周菊軒に嫁いでいった。金蓮の元で鍛えられたこともあって、菊軒の正妻の干しエイ…じゃなかった、于英の嫌がらせを交わし、既に菊軒との間に女児を設けている巧二児と一応は共闘関係?を結び、上手い事立ち回っている様子が43巻で描かれている。

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秋菊(しゅうぎく)

春梅と同じ、金蓮の部屋付きの使用人の少女。春梅と比べると大人しく、要領が悪いため、金蓮を苛立たせることも多いが、他の者が気付かない見えないもの見抜くことが少なくない(霊感少女)。ある事件をきっかけに、瓶児を憎み、心を病んでしまうものの、同時に西門慶に対して密かな恋心を抱くようになる。目立たないものの、実は美しい。

梨花(りんか)

大奥様、呉月娘付きの使用人の少女。34巻で登場。元は名門燕家に勤めていた。記憶力が良く優秀だが西門家に来た当初は自分より劣った者はいじめてよいという歪んだ価値観をもっており秋菊をいじめていた。強く気高い女性が好きで金蓮に対して恋心の様な強い憧れを抱いており、同じく気の強い春梅には好意的に接する。一方、めそめそした内気な秋菊に対してはいじめることはしなくなったものの、苦手としているため41巻で春梅の後釜として金蓮の部屋付になることを打診された際はそれを理由に断ってしまった。現在では事実上露々の部屋付となっている。

陳経済(ちん・けいさい)

西門慶に使える薬師。12巻で登場する。優秀で狡猾な色男で、西門家のトラブルを秘密裏に処理する。ワガママで何にでも首を突っ込む金蓮に呆れつつも徐々に惹かれていく。あくまで西門慶に仕える身であるため、金蓮と利害が一致しないこともあるが、金蓮が窮地に陥ると助ける。

エンレイ

16巻で西門慶の元に送られてきた美少年。当初はキツイ態度の金蓮を恐れ、一見優しい瓶児を信頼し頼るも、利用された挙句顔に火傷を負わされる。その後自身を救ってくれた金蓮を慕っている。この一件後西門家を去るが、18巻で再登場。かつての少女の様な華奢な姿はどこへやら、大柄で高身長の青年に成長。現在は陳経済の元で働いている。金蓮の飼い猫、雪獅子に魅了されている。

西門伯(せいもん・はく)

西門慶の父親で西門家の前当主。現在は西門家を離れ隠居している。非常に冷酷で残虐な性格をしており、女を痛ぶる趣味を持つ。息子である慶から嫌悪されているが、慶に対して歪んだ愛情を持っていて何かとちょっかいを出す(嫌がらせをする)。息子の6人の妻達、とりわけ金蓮に興味を持っている。41巻にて自身と、慶の最初の妻、青琴の間に生まれた娘、露々を探し出し、慶の元へ送り込んだ。

姜永鐘(かん・えいしょう)

かつて西門慶の教育係をしていた男。冷酷で狡猾な男。現在は慶の父親、西門伯の付人をしている。西門慶からは嫌悪されている。伯と共に時折西門家にちょっかいを掛ける。

青琴(せいきん)

かつて西門慶のねえやをしていた心優しい女性。冷酷な西門伯や姜永鐘から慶を守るため、陰で伯と永鐘から酷い目に合わされていた。後に成長した西門慶の最初の妻となるが、伯の子(露々)を身籠り出産後自殺した。遺言で出産した娘は西門家と関係のない家に養子に出すよう慶に願った。

露々(るる)

正式な名は江露人(こうろじん)。青琴と西門伯の間にできた娘。出生後、西門家とは関わりの無い裕福な生糸商の元へ養子に出されたが41巻で西門伯と姜永鐘によって西門慶と引き合わされる。西門慶とは異母兄妹の関係に当たるのだが、自身の出自を全く知らされていないため、伯と慶の関係も知らず、伯のことはただの薬師だと思っている。
見た目こそ青琴とそっくりだが、その本性は伯と同じく冷酷で狡猾。西門慶にひと目惚れして、どうにかして妻になろうと目論んでいる。
42巻にて慶から『妹の様にしか思えない』とフラれているが諦めておらず、現在は西門家の養女となっている。

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しかし、44巻ではまさかの”あの女”に身体を奪われてしまう。

周家

周菊軒(しゅう・きくけん)

名門周家の生まれで守備府の高官の美青年。真面目で正義感が強いが、女性蔑視の持ち主で機転が利かず、優柔不断。
当初はその性格から春梅と衝突していたが、春梅と交流を深めるうちに女性に対する考え方を改め、人の気持ちを考える様になり、春梅に惹かれるようになる。
正妻として于英を迎え入れる事になり、また妾の巧二児との間に娘を設けたものの、春梅への想いは消えず、紆余曲折経て春梅を第二夫人として迎え入れた。

于英(う・えい)

菊軒の正妻。非常にプライドが高く、潔癖症で、人間嫌いで、特に色気をまとう女性が嫌い。そのため、西門家の妻達、特に金蓮のことを嫌っており、西門家から嫁いできた春梅には嫌がらせを続けている。
しかし、春梅が来るまでは夫である菊軒に無関心で冷たい態度を貫いていたものの、春梅が来てからは菊軒に挨拶するために顔を出すなど、春梅に張り合うような、嫉妬をするような態度を見せる様になった。
非情に痩せて骨ばっていることと、特徴的な頭巾を被っていることから、金蓮からは名前をもじった”干しエイ”と言うあだ名をつけられている。

巧二児(こうにじ)

周菊軒の妾。左目の下に大きなホクロがあり、常に笑みを絶やさず、親切な態度だが、金蓮からは『どこかうさん臭い』と思われている。元は于英の召使であったが、周菊軒との間に女児、美々を設ける。
しかし、産んだのが女児であったことで于英から激怒された挙句、生後間もない美々と引き離されてしまい、また、菊軒の子を産んだにも関わらず以前と変わらない召使の立場にあることに非常に不満を抱いている。
そのため、春梅に対しては『同じ召使出身』ということで気安さを感じ親切にしている一方で、『同じ召使なのに』春梅が寵愛されて第二夫人の立場にあることに強い羨望と僻みを持っている。
娘の美々が置かれた状況を知った春梅が行動を起こした結果、春梅の隣に部屋を用意してもらい、娘の美々と一緒に暮らすことが出来るようになった。

美々(めいめい)

周菊軒と巧二児の間に生まれた女児。女児であることから”周家のしきたり”ということで于英から引き離され正妻の于英が育てることになったが、女を嫌う于英の指示の元、庭の奥で窓もない部屋で誰からも声を掛けられず幽閉されて育った結果、表情もない人形の様な子どもになった。
美々のこの境遇を知った春梅が行動を起こした結果、巧二児と共に暮らすことが出来る様になり、少しずつ人間らしさを取り戻していっている。

その他

李桂姐(り・けいそ)

第2夫人李嬌児の姪で、西門慶行きつけの廓の娼妓。当初は金蓮と敵対していたものの、ある出来事から一転、金蓮を慕うようになる。西門家によく遊びに来る。奔放で男を見る目がないトラブルメーカーだが、意外な鋭さを見せることも。

呉慈生(ご・じしょう)

第一夫人呉月娘の兄。名門である呉家の跡取りで千戸(せんど…警察の仕事)の仕事に就いている。ややブラコンの堅物で、彼の登場回では月娘の妹としての側面を見ることが出来る。妖しい目をした女人に魅かれてしまうため、惚れた女は大体犯罪者。196話で結婚するが、そこで結婚した澄清も連続少女惨殺事件の犯人で慈生が犯人であることを突き止めると自害。その後、澄清が妊娠していたことを知り、ショックを受け当分結婚は考えないことに決めた。

雪獅子

金蓮の飼い猫。動物嫌いの瓶児への嫌がらせに一役買うほか、要所要所で金蓮の助けとなる行動を取る。 飼い主に似てプライドが高く気まぐれだが、非常に美しく魅力的な猫で、エンレイがぞっこんになるだけでなく、露々までもが惹かれ心を許すほどである。

王婆(おうば)

金蓮の以前の嫁ぎ先の隣で茶屋を営んでいる老女。本業は情報屋。金蓮と西門慶を引き合わせ、彼女に夫、武大を殺害するよう唆した人物。ある意味、黒幕。金蓮が西門慶に嫁いだ後も、彼女に有益な情報を渡したり、密偵としての役割を果たしたりする。しかし、金蓮のことは金蔓としてしか見てなく、もし彼女が名門、西門家の第5夫人としての立場を失った暁には、見捨てるつもりでいる。

武松(ぶ・しょう)

金蓮の前夫であった蒸し餅屋武大の弟。醜い兄とは似ていない、精悍な容姿を持った武人。過去に金蓮に誘惑されたことがあるが拒絶した。
兄の死に疑問を持ち、真相を知り、西門慶と金蓮に復讐しようとするが、逆に嵌められ流刑に処される。その後も金蓮を討とうとするも失敗、何故か滝つぼに落ちそうになった金蓮を助け、自らは滝つぼに消える。現時点では生死不明である。(ちなみに水滸伝でも知られたキャラクターである。)

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長期連載だが、飽きることはない良作

この『まんがグリム童話 金瓶梅』、連載が長く、2002年に始まり、今までなんと既刊43巻である。しかし、多少のマンネリ感はあるものの、飽きて読む気が無くなるということはない。何が上手いかというと、テコ入れが絶妙なのだ。テコ入れとして投入される新キャラクター(主人公、金蓮の敵になることが多い)が、新鮮な風を吹き込む一方で作品の雰囲気やバランスを崩さないので、安定した面白さを供給し続けられている。これって地味にすごいこと。
基本1話~数話完結するパターンが多いが、作中の時間はちゃんと進んでおり、西門家を取り巻く環境は変化し続けている。

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『まんがグリム童話 金瓶梅』のラスト・結末・最終回は?

原作では西門慶は突然死し、西門家は崩壊。金蓮は西門家を追い出され、武松に殺される等、各々不幸に見舞われていく。
しかし、『まんがグリム童話 金瓶梅』43巻時点では、西門慶は官職を得て、出世街道を突き進み、翳りは見えない。西門家の妻達も争っているようで、共通の敵が現れると素晴らしい連携プレーを見せる(瓶児意外は、なんだかんだ仲良いんじゃないかと思うこともしばしば)。しかし、最初の妻、青琴と伯の間に出来た娘であり、異母妹にあたる露々(ルル)を伯の手によって送り込まれ動揺する慶。彼女の存在が西門家の崩壊を引き起こすのであろうか…?そのうえ、44巻では西門家に死んだはずのあの女の影が近づいて来た…!

この先、この作品はどう転んでいくのか。ゆっくりと見守っていきたい。『金瓶梅』はRenta!で定期的に数巻無料公開されるので、会員の方は是非読んでみて頂きたい。

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【漫画】まんがグリム童話 金瓶巻42巻【感想・ネタバレ・考察】露々を追い出そうとする金蓮、しかし意外な行動を取ることに…

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