【漫画】モンキーピーク5巻【感想・ネタバレ・考察】猿の撃退に成功!?そして猿からメッセージを受け取るがその内容は…

モンキーピーク5巻表紙

前巻までのあらすじ…宮田と林、長谷川部長、岡島の4人は中岳小屋を出て下山を目指していたが猿に襲われた。そのピンチに死んだと思われていた主人公の早乙女が駆け付け、猿を倒したものの、岡島は死亡、長谷川部長も行方不明になってしまう。

一方、中岳小屋では残った社員の中で水泥棒騒動が勃発し、より険悪な空気になっていた。その最中、2匹の猿が山小屋を襲撃、足を怪我していた黒木とたまたま山小屋にやって来た登山家の兄妹の妹、八木薫が殺害された。
この事態を受けて中岳小屋の社員達も下山を目指すこととなり、先行した八木兄妹の兄、満は中岳と三ツ倉山の中間点にいた早乙女達と合流したのであった。

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→モンキーピーク、登場人物・キャラクター最新まとめ~wikiより詳しく、ネタバレあり

前巻の記事はこちら →【漫画】モンキーピーク4巻【感想・ネタバレ・考察】精神的に追い詰められ疑心暗鬼に陥る社員達~そして新たな犠牲者が

最新巻の記事はこちら

【漫画】モンキーピーク11巻・最新刊【感想・ネタバレ・考察】相次ぐ死者と新キャラ、田畑~そして岩砕山頂上で待ち受けていたのは…

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Contents

5巻時点での生き残り

中岳と三ツ倉山の中間点にいる者

早乙女稜(主人公)…営業23歳。安斎達に拷問にかけられたり、猿と共に崖から落ちたりしているため、消耗している。靴がなく裸足。

宮田…営業23歳 早乙女の中学生時代の同級生で友人。防寒性の無いスーツに革靴であったため、右足の親指と人差し指の爪が剥がれてしまい、体力も消耗している。

林…庶務21歳 茶髪ボブヘアーの女性。誰にでも優しく穏やかだが芯が強い。

八木兄(満)…一般の登山客。共に山にやって来た妹の薫が猿に殺害されたことで、猿に反撃…猿を殺害するために藤谷製薬の社員に協力することを決意した。

山小屋から三ツ倉山に向かう社員達

安斎…法務34歳 アメフト経験があり体格がいい。責任感が強く冷静でリーダーを務めるが、冷徹で拷問等の非情な手段も辞さない。

佐藤…経理31歳 黒髪ロングヘアーの女性。生真面目な性格をしているが、水泥棒の濡れ衣を着せられ拷問に掛けられたことで精神のバランスを崩している。

遠野…開発室A28歳 小柄で眼鏡をかけた男性。知識が豊富だが、行動力に欠く。

氷室…営業部長43歳 猿の仕業に見せかけ、自身の汚職を知り揺すってきていた経理の辻を殺害。安斎に拷問に掛けられ左足の小指と薬指を失っている。水泥棒が佐藤だと嘘の告発をして社員達を混乱させた。

飯塚…開発室A26歳 藤芝と『同盟』を結び、彼女を使って早乙女を陥れたり、食料を隠れ食いしたりする。

藤柴…庶務24歳 お団子頭の女性。飯塚と『同盟』を結んでおり、飯塚にいいように利用されている。

南…開発室B32歳 右腕を骨折している。早乙女を嫌っており、積極的に早乙女を排斥した。臆病で身勝手。

田中…開発室Aリーダー48歳 眼鏡で気が弱い。水泥棒の犯人。

生死不明

長谷川人事部長…50歳 登山に詳しく、皆を支える人格者。宮田達と共に山小屋を出たが、カニ歩きで猿の襲撃に遭い、姿を消し現在行方不明に。

以下、あらすじ・ネタバレ

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第41話 4日目②~八木兄から凍傷で足の指を失うと言われる早乙女…そして安斎達山小屋組も出発する

八木兄がお湯を沸かし、それで暖を取る早乙女、宮田、林。気温は氷点下で、八木は淡々と『危ないところだった』と指摘する。そして早乙女達に『中岳小屋で今夜二人死んだ』と告げる。黒木と自分の妹の薫が猿に殺されたと。早乙女達は驚き、一体猿は何匹いるのかと愕然とする。

八木は早乙女達が中度の低体温症に罹っていて自力回復できるギリギリだったと指摘し、お湯を飲み、手足を動かすときは少しずつにするように注意する。宮田に着せた防寒着は死者から借りてきたものだと言う。流石に宮田ももう、文句は言わなかった。更に八木は靴を一足持ってきており、裸足の早乙女に渡す。そんな八木に早乙女は自分の足を見て欲しいと言った。

裸足で歩き続けた上、冷気に当たり続けボロボロになった早乙女の足。八木は凍傷だと言い、笑顔でこう告げる。

「指は失うかもしれませんが、足は平気です」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 14/209

指はダメなのかと落ち込む早乙女に八木は平然と2~3本で済むだろうと言う。応急処置を主張する宮田に『水は貴重だから』とぬるま湯を使った応急処置はできないと言い、早乙女も『今は命の方が大事だからお湯を飲むべきだ』と言うのであった。

温かい飲み物を飲むだけでも凍傷の予防になると語った八木は、更に妹の薫が作ったエネルギー満点のパウンドケーキも食べさせてくれた。八木は信用できそうだと思う早乙女。八木はこれから出発すると早乙女達に告げ、『皆さんが無事でよかった』と笑うのであった。

一方、その頃中岳小屋では安斎達も三ツ倉小屋に向かって出発の準備をしていた。安斎は約束通り、氷室に炭酸飲料を1本渡して開放したが、自分達とは別に来た道を帰るよう氷室に命じた。

『三ツ倉小屋で一泊し、翌日には自力で下山を目指す』『もう私の力だけでは全員を守り切れない』そう皆に語り掛ける安斎。八木兄から妹の持っていた水をもらい、水は一人当たり250ml。八木兄から提供されたナッツとドライフルーツを先に各人に配分している。各人の責任で管理しろと言う。

「戦わない者は死ぬぞ!!最後に自分を守るのは自分だと知れ!!」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 20/209

そう言って皆を引き連れ出発するのであった。

氷室が逆方向に消えていくのを見送った藤柴に飯塚は自分の考えを言う。『氷室に来た道を帰らせたのは”追放”ではなく、猿の囮にするための”生贄”だ』と。その言葉に安斎の冷徹さを思い出した藤柴は身震いする。飯塚はそんな藤柴に今まで隠していた『桃缶と炭酸飲料』を回収させ持たせていた。二人は隙を見てまたこれらを隠れ食うつもりでいたのだ。

「同盟だ!!2人で生き残ろうぜ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 24/209

その頃、早乙女達は八木に連れられて”仁兵衛岩”という岩場に来ていた。”カニ歩き”が一望できるこの場所を占拠し、山小屋から社員達が来るまで守り続けるのが八木の目的であったのだ。ここさえ占拠しておけば足場の悪い”カニ歩き”で猿に挟み撃ちにされて全滅するといった事態を避けることができる。ここを一人で守るのは不安だったという八木は早乙女達が生き残っていて良かったと笑う。

「今からみんなが来るまでの約4時間―”死守”です」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 26/209

第42話 仁衛門岩①~投石紐“スリング”の使い方を教わる早乙女達

“カニ歩き”と“岩砕山”の間にある見渡しの良い岩場、“仁兵衛岩”。ここならば猿の動きが一目で分かり、後から来る皆が不意打ちを受けそうになっても事前に伝えられるのだ。八木は皆に危機を知らせるための笛も持ってきている。

もちろん、そんな都合のよい場所を占拠することを猿は許さないだろう。しかし、“仁兵衛岩”は攻めるより守る方が容易いと八木は語る。皆が到着するであろう4時間後まで、ここを“死守”するのだ。

しかし、そんな中、早乙女の表情がすぐれない。凍傷を負った足が痛むのだ。そんな早乙女に八木は温かくなるともっと痛むと淡々と告げた。

そして、待ち時間八木は早乙女達に投石紐…“スリング”を作って渡し投石の方法を伝授する。スリングを使った投石は素手での投石とは比べ物にならない威力を放ち、なんと初速100㎞、力が強い者なら400㎞で投げられるという。それを聞いた宮田は『この地形とこの武器があれば猿に勝てる』と喜ぶ。しかし、早乙女は黙ってはいたが足の痛みにひどく苦しめられているのであった。

一方、その頃安斎達は三ツ倉小屋を目指し黙々と歩いていた。早々にナッツを食べつくしてしまった南。安斎に休憩をねだるも無視されてしまう。仕方なく、後ろを歩いていた佐藤にナッツをねだるが、酷い形相で睨まれる。佐藤は拷問されて以降様子がおかしかった。

先頭を歩く安斎は社員達の士気の低さに頭を悩ませる。皆、戦う意思がないのだ。『いなくなった者達の方が使えた』…そう皮肉に思う安斎。このままでは確実に犠牲者が出るから、決めなくてはならないと考える。

誰を犠牲にするのが、最も効率がいいのか

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 42/209

そして、投石の練習をする早乙女達。なかなか狙った箇所に飛んでいかないが、八木は『大人数でいっせいに投石して一発でも当たればいい』と言う。

しかし、その時林が“カニ歩き”側に猿がいるのを発見する。どうやら待ち伏せではなく“仁兵衛岩”に来ようとしている様だ。

すると八木が両手にピッケルを持って立ち上がり言った。

「この山で一番強いのは誰なのか教えてあげましょう」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 46/209

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第43話 仁衛門岩②~猿の撃退に成功する早乙女、宮田、林、そして八木

近付いてくる猿にタイミングを合わせて投石する早乙女、宮田、林。しかし、なかなか当てることはできず、猿はナタを構え始める。悲鳴を上げる林。

その時、ピッケルを両手に持った八木が猿の頭上から現れ、猿の背中にピッケルを突き刺した。そして絶妙なピッケル裁きで猿の下の岩場で踏みとどまる。

『早乙女達が投石で猿の注意を引きつけ、その間に八木が猿を上から急襲する』といった作戦を取っていたのだ。

しかし、ピッケルによって猿に与えられた傷は浅く、八木のいる場所は猿の下。ヤバい…そう”仁兵衛岩”にいた宮田は焦る。

すると、八木は滑る様に岩場の下に向って行った。追いかけるナタの猿。だが、八木は素早くで上の岩場に飛び乗りあっという間に猿の頭上を取ったのだ。『速い』『猿の頭上を取った』と喝采を浴びせる早乙女、宮田、林は早速投石の準備をし、八木も再びピッケルを構える。

その状況に形勢が圧倒的に不利であると感じたのか、猿は岩場を下る様にして退却していった。

「今までのようにただ帰って行ったんじゃないぞ」
「俺達が…撃退したんだ!!」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 65-66/209

そう喜びの叫びを上げた宮田。この仁兵衛岩でなら勝てる…早乙女達は自信を持つのであった。

第44話 仁衛門岩③~ハンガーノックになってしまう佐藤、そして飯塚は新たな企みをする

猿の撃退に成功した早乙女、宮田、林そして八木。八木の動きを宮田は絶賛するが八木は倒せたかったことを残念がる。

猿の正体は何なのか…そう疑問を口にした林に八木は『六ツ倉猿神奇聞』を語る。『悪い山の猿を退治するために元武士の僧侶が女装して近付き猿を酒に酔わせ岩砕山から突き落とした』、『猿は男乙女でなくては殺せない』と言われていると早乙女達に教えた八木。それを聞いた林と宮田は『早乙女の名前に“乙女”が入っている』と言って笑う。

しかし、八木はその伝説では生き残りの猿が一匹いたと語る。『何故猿が今暴れだしたのか、猿の狙いは何なのかに興味がある』と言う八木。藤谷製薬は何か猿に恨まれるようなことをしたのかと尋ねる。

早乙女はそれに対して“薬害疑惑”が原因ではないかと口にする。宮田はシロで風評被害だったと言うが、早乙女はならば、猿には確固としたターゲットがいて、その目的がバレないようにするため、カモフラージュのため他の社員も殺しているのではないかと推測する。

「それだとどちらの仮説でも薫は…妹は巻き添えで死んだ事になりますね」
「許せないですね…猿」
「殺しましょう、必ず」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 75-76/209

八木は壮絶な表情を浮かべてそう言うのであった。

一方、その頃安斎達は”カニ歩き”を目指し歩き続けていた。

遠野は佐藤が一瞬眠りかけていたことに気付き、心配して声を掛ける。しかし、社員達に濡れ衣を着せられ人間不信に陥っている佐藤は、特に一度は自身を拷問しようとした遠野に心を許すわけもなく、無視して先に行ってしまう。

その様子を見ていた飯塚は『ヘソを曲げちゃって』と茶化すが藤柴は『今佐藤さん少し眠っていたよね』と心配する。すると遠野はこう答えた。

「ハンガーノックです」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 80/209

身体のエネルギーが切れ、もう力が入らず手足にも痺れが出てくるという。ハンガーノックが重度になると体が動かなくなるだけではなく最悪命も失う…そう説明する遠野に『怖いんだね』と返す藤柴。

しかし、どこか他人事な飯塚と藤柴に遠野は『二人は平気そうですね』とどこか不審に感じているような態度を見せた。

そして遠野は安斎のペースが速すぎるせいで列が伸び切ってしまい、このままだとバラバラになってしまい、猿が襲いやすくなってしまうと飯塚と藤柴に語る(先頭が安斎と田中。それから少し離れて佐藤、遠野、飯塚、藤柴。そのだいぶ後ろに南がいる)。

すると飯塚は『自分と藤柴は一番後ろにいる南を待つ』と言い出し、遠野は『何とか安斎に追いついてペースを落とす様に説得する』と前に向って行った。

飯塚はあることを感考えていた。そして、遠野が行くのを待ってから、藤柴に語る。

「安斎め、俺達を「ふるい」にかけ始めやがった」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 83/209

安斎はすでに全員で生き残ることを諦めており、弱い足手まといを”楯”にするつもりなのだと飯塚は見抜いていた。それを聞いて動揺する藤柴に『自分達も楯を手に入れればいい』と笑う。

そして、遅れてやってきたヘロヘロの状態の南に桃缶を食べさせるように藤柴に指示する。藤柴は動揺するも、『飯塚を信用しよう。生き残るにはそれしかない』と何も考えず飯塚に従うことを決意するのであった。

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第45話 仁衛門岩④~”カニ歩き”に猿が再び出現…そこで南が豹変する

カニ歩き”を通過した安斎。仁兵衛岩にいる早乙女達が見える距離にやって来た。後ろから田中がやっとの思いで追いつく。田中に『休憩して後続が来るのを待ちましょう』と言いながらも内心では『何人来れるのか』と考えていた。

最後尾としてカニ歩きにやってきた”同盟”を組んでいる飯塚、藤柴、南は前でしゃがみこむ佐藤とそれを介抱しようとしている遠野に追いついた。ハンガーノックで体力の限界に達していた佐藤。しかし、拷問の一件で皆に不信感を持っていた佐藤は遠野の手を振り払い一人で前に進もうとする。しかし、その時、後方から猿がやって来る。

悲鳴を上げながら”カニ歩き”を先に行こうとする5人。しかし、崖沿いに鎖に掴まりながら横歩きで進まなくてはならない”カニ歩き”で佐藤が先頭になってしまう。

(佐藤・遠野・南・飯塚・藤柴・猿の順番)

パニックを起こした南は自身も右腕を骨折して進みが遅いにもかかわらず『おせーよ佐藤!急げグズ』と罵声を浴びせる。しかし、足場も悪く佐藤は中々進むことが出来ない。猿が近い藤柴も飯塚も『逃げきれない』『マジで急げよ』と叫び出す。

「どけぇ――――っ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 100/209

すると、南が先に行きたいがあまり、前にいた遠野を蹴り落した。遠野は鎖から手を放し、滑り落ちてしまったものの、なんとかしたの岩場にしがみ付いた。唖然として南を見る先頭の佐藤。南は鼻息荒く佐藤のことを睨みつける。

怯えた佐藤は悲鳴を上げながら前に急ぐも途中で鎖が途切れていることに気付き、慌てる(前4巻で、早乙女達が弓矢の猿と戦闘した際に鎖が壊れ落ちてしまっている)。南の様子に恐れをなした佐藤は一旦、岩場を上によじ登り、南が先に行ける様に道を開けた。

『最初からそうやってよけていればよかったんだ』と佐藤に悪態をつきながら先へ進む南。飯塚と藤柴もそれに続く。藤柴は上の岩場にしがみつく佐藤を見て涙ぐむも何もすることが出来なかった。

南は飯塚、藤柴と共に”カニ歩き”を進みながら『猿を振り切った。俺を仲間にしてよかっただろ』と言い、笑うのであった。

「俺達3人”同盟”だもんな」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 106/209

第46話 仁衛門岩⑤~佐藤と遠野に猿と戦う様に強いる南…佐藤を殴った南は蹴り返され、なんと崖から転落、死亡

何とか這い上がった遠野は動けなくなっている佐藤の元まで行き、『急いで、猿がそこに…』も声を掛け、どうにかして進ませる。しかし、遠野は猿が追い付こうと思えばとうにできるはずなのに一定の距離を取ってくることに疑問を持つのだった。

その頃、南、飯塚、藤柴は“カニ歩き”の出口に差し掛かっていた。平然と佐藤と遠野を犠牲にした南に恐怖すら覚えた藤柴は飯塚に『本当に南を“同盟”に加えて良かったのか』と尋ねる。しかし、飯塚は『他にいい駒がいない』『俺とお前の二人が生き残るため』と言い、藤柴は納得するのであった。

だが、そのとき、前方の仁兵衛岩の方から八木の警報の笛が鳴り響く。仁兵衛岩の方から安斎と田中のいる場所の下方にまた猿が一体いるのが見えたのである(佐藤、遠野の近くにいる猿とは別個体)。

その警報の音を聞いた南、飯塚、藤柴は『前方に猿がいるならここで待機して様子を見よう』と判断した。すると、後方から佐藤、遠野と猿が近付いてきた。

『猿を連れてきてどうするんだ』とパニックを起こす南。飯塚はまだ冷静で『逃げるしかない』と前方に行こうとする。ところが、

「戻って猿と戦えーっ!!」
「ここは絶対通さねぇからなぁあっ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 120/209

南がそう叫び、なんと佐藤と遠野に向かって石を投げ始めたのだ。石は佐藤の腹に直撃。すると怒りを抑えられなくなった佐藤は『わーっ』と叫びながら南に向かって突進する。

南はそんな佐藤の顔面を鼻血が出るほど殴り付ける。そして『立てよグズ』『猿と戦え』と叫ぶ。すると、

「ちくしょおーッ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 123/209

仰向けに倒れていた佐藤はそんな南の腹を思いっきり蹴った。

だが、崖際にいた南は右腕が骨折していたこともあり、そのままバランスを崩しなんと崖から転落、滑落死してしまうのであった…。

第47話 仁衛門岩⑥~南の死を利用して佐藤をコントロールしようとする飯塚…そして何故か動こうとしない猿2匹

佐藤に蹴られた勢いで滑落死してしまった南。佐藤は勿論、その場に居合わせた遠野、飯塚、藤柴も呆然とする。しかし、飯塚は内心『南を“同盟”に加えておいて良かった』とほくそ笑むのであった。

現実を受け入れられず『助けなきゃ…』と言う佐藤に遠野は『南さんは死にました』『猿から逃げなくちゃ』と前に進むよう促す。

そして、飯塚もまた佐藤に手を差し出し、『今のは仕方がない、南が悪い』言い、笑う。

「猿がやったって事にしときゃいいんスよ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 132/209

そして、藤柴と遠野にも口裏合わせをすることを提案し、『俺達さえ黙っていれば大丈夫だから』と暗に佐藤に脅しを掛ける。

後方の猿は何故かそれ以上近づいてこようとはせず、飯塚は安斎達と合流することを提案。とりあえず前に進むことになった。

項垂れながら前に進む佐藤は『何故こんな目に遭うのか』と考えながら母親のことを思い浮かべていた。

佐藤の母は昔から佐藤に『男に負けちゃいけない。男はいざというときに役に立たない』『一人で生きていけるようになりなさい』と言い聞かせていた。

一瞬滑り落ちそうになった佐藤に慌てて『大丈夫ですか?』と声を掛ける遠野。しかし、そんな遠野に佐藤は

「ホント…役に立たないよね」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 136/209

そう吐き捨てた。遠野は佐藤の言葉に何も言えず立ち尽くすのであった。

一方、その頃仁兵衛岩にいる宮田達は困惑していた。安斎と田中の下方にいる猿は動く気配を見せず、ただこちらを見ている。『襲ってくる気配はない』と八木は言うが何度も襲撃を受けている宮田は『何か企んでいるはずだ』と気が気でない。そして早乙女は密かに足の痛みに苦しんでいた。八木から足の指は何本かダメになるだろうと言われた早乙女は『この先どれくらい歩けるのか』と不安に駆られていたのだ。

そして、安斎と田中は飯塚達と合流した。飯塚は安斎と田中に『南は猿に襲われた際焦って足を踏み外して落ちて死んだ』と伝える。安斎は佐藤の顔が腫れているのに気付き、理由を問うが、飯塚は『転んだ』と答える。安斎は『南は骨折していたし、“順当”だろう』と言い、それを聞いた皆は安斎の冷徹さにゾッとする。何故か南が死んで以降、後方の猿は遠目から見つめてくるだけで襲ってこない。安斎は皆にこのまま八木、宮田、早乙女、林と合流することを告げた。

これで――生き残りは10人

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 145-146/209

第48話 11人目~三ツ倉小屋の前に猿と日本刀を持った謎の人物が現れる

こうして早乙女・八木達と安斎達は合流した。多少の気まずさはあるものの、互いに犠牲者を報告し合い、“カニ歩き”の方にいる2匹の猿が動かないことを確認し、三ツ倉小屋を目指して進むことにした。

すると、早乙女は『足が痛み早く進めない。皆の足を引っ張りたくないから先に行ってくれ』と皆に言う。そんな早乙女に宮田と林は自分達も遅れていくと言い出した。

安斎はそんな早乙女達に『好きにしろ、私は私のペースで行く』と言い、先に行ってしまう。田中も慌ててそれについていく。

早乙女に今までのことを謝りもしない安斎の態度に腹を立てる宮田。しかし、早乙女は『許す許さないの話じゃない』『一人でも生き残ってくれればいい』と冷静で穏やかな態度を見せる。

藤柴はどうするのかと飯塚に尋ねる。飯塚は佐藤と遠野を近くに置いていたいこともあり、『皆でのんびり行けばいい』と早乙女達と行くことを判断。八木が皆の最後尾につくと言い、安斎、田中以外の8人はゆっくりと三ツ倉小屋を目指して歩くことになった。しかし、そんな彼らの後を例の猿2匹が距離を取りながら追い掛けてくる。そんな猿の様子を皆は不気味に感じるのであった。

早いペースで進んだ安斎と田中は三ツ倉小屋に到着した。待ち伏せに警戒する安斎。すると小屋の横に張られたテントの中に男性の死体を見つける。どうやら寝込みを襲われた様子の男性。小屋の扉は開いており、既に猿に荒らされている可能性が高いと安斎と田中は落胆する。

さらに安斎と田中は先の道に猿が1匹立っているのを見つけた。『まさか3匹目が…』と愕然とする安斎はその近くに人が立っているのを見る。

『猿に気付いていないのか』『このままでは襲われてしまう…』そう焦った安斎は必死に叫び、その人物に危険を知らせようとする。だが、その人物は平然と猿に近付き、猿もまた襲おうとはしない。

『どういうことだ!?猿の仲間なのか!?』そうパニックを起こす田中。安斎はそのフードを目深に被り顔が見えない人物が日本刀を持っていることに気付く。

「私は日本刀を持つ…藤谷製薬の社員を知っているぞ!!」
「それは…長谷川だ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 166/209

安斎は日本刀の人物が長谷川で、長谷川こそが猿の仲間だったのだと考えるのであった。

第49話 人間~グループに別れて行動することになった社員達…すると林が日本刀の人物と話し合おうと提案する

遅れてやってきた早乙女達も三ツ倉小屋の近くにいる猿と日本刀の人物を見て驚いた。

『あれは長谷川ではないか』と言った安斎に驚く田中。安斎は田中に『長谷川が以前酒の席で日本刀を持っていると言っていた』と語り、合流した他の社員にもその事を言う。

それを聞いた宮田は激怒。『どれだけ人を犯人扱いすれば気が済むのだ』と安斎を詰る。しかし、安斎は逆に宮田に『長谷川が死ぬところを見たのか』と問う。宮田達と共にいながら“カニ歩き”で猿に襲撃された際、突然姿を消した長谷川。

「アイツは生きてたんだよ」
「猿と通じている裏切者は長谷川だったんだ」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 175/209

そう言った瞬間。安斎は早乙女に顔面を殴り付けられていた。長谷川部長を慕っていた早乙女は安斎の言い種に我慢できなかったのだ。早乙女の腕を掴みながらも『これは許す』と冷ややかに笑う安斎。そんな二人を林が『喧嘩している場合ではない』と制止する。

前方後方、猿に挟まれてしまった藤谷製薬の社員達。三ツ倉小屋は大きくて広い守るのには向いていない。遠野は『猿側にも犠牲が出たため、積極的に襲うのをやめ、代わりにこの三ツ倉小屋に社員達を閉じ込めて飢えと渇きで殺すつもりなのではないか』と推測する。

遠野の考えを聞いて愕然とする社員達。安斎は『交代で見張りを立てて、食料と武器になりそうなものを見つけ、明日強行突破する』と言い出す。

しかし、藤柴が『見張りは怖い』と言い、宮田は『安斎と組むのはごめんだ』と言い張る。そんな皆の様子を見た飯塚が『グループ分けをしよう』と言い出す。

もちろん飯塚は皆の事を思ったわけではなく、無言の圧力で、自身の元に飯塚、佐藤、遠野を呼び寄せる。そんな思惑をしるはずのない宮田は早乙女と林を自身のグループに入れる。八木は一人で行動すると言い、田中は困惑しつつも『一人じゃ大変だろうから』と安斎の元についた。

『見つけた物は均等に全員で分ける』…これを条件に、まずは安斎達が見張り、八木は小屋周辺、飯塚達は小屋の1階、宮田達は2階を捜索することになった。

そして各々別れて行動を始めた。しかし、林が突然、早乙女と宮田に言い出した。

「人間…だよねあれ」
「…私…話し合ってこようと思うの」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 188/209

第50話 交渉~日本刀の人物と話し合いに行く林と早乙女…日本刀の人物が寄越した紙に書かれていたメッセージは…

『日本刀の人物と話し合いたい』皆を集めそう言い出した林。それを聞いた社員達は仰天するが、林は『あれは猿ではなく人。言葉が通じるはず』と言う。『あれは殺人集団で既に30人以上殺されている』と近付いたら殺されるのがオチだと叫ぶ宮田に、林は『とっくに皆殺しに出来たはずなのに猿はそれをしなかった』と主張する。

「私達は生かされたのよ。その事には必ず意味がある!!」

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 192/209

人が出てきたのも意味があるはずだと皆を説得しようとする林。すると早乙女が『俺が護衛として付いていく』と言い出す。八木が自分の方が適任では?と言ったが、早乙女は八木は強すぎて警戒されると言い、飯塚も相手より大人数で行くのは良くないと言った。

あえて武器も持たず、白旗を掲げて早乙女と林は皆が見守るなか猿と日本刀の人物の所へ近付いていった。

早乙女と林に槍を突き付ける猿。林は震えながらも『話し合いに来たんです』『どうしてこんな事をするのか目的を教えて下さい』と叫んだ。

すると日本刀の人物が石をくるんだ紙を林に投げて寄越す。そして、次の瞬間、猿が林の右腕を刺した。

見守っていた宮田は思わず叫び、早乙女も『てめぇっ』と怒る。そんな早乙女を慌てて制止する林。日本刀の人物はジェスチャーで二人に『帰れ』と告げる。早乙女はそんな日本刀の人物に『誰なんだ』と尋ねるが当然答えるはずもなかった。

皆の元に戻った林と早乙女。紙を広げるとそこにはこう書かれていた。

こんやおそう
2人だけにがしてやるからひがおちるまえににげろ
のこりはぜんぶころす

モンキーピーク5巻 原作:志名坂高次 作画:粂田晃宏 206/209

メッセージの内容に困惑する社員達。日本刀の人物が長谷川か否かも分からなかったと正直な言う。今夜攻めてくるのかと怯える田中に早乙女は問題なのは『2人だけにがしてやる』の部分だと言う。

『2人だけ助かる』…そのことに社員達は顔を見合わせるのであった。

以下、感想と考察

佐藤さんが可哀想、そして残念すぎる南の死

佐藤さんがさすがに可哀想。水泥棒の濡れ衣着せられて、挙げ句猿と戦うことを強要されて南にぶん殴られ、やり返したら南があっさり転落して死ぬとか…まさに踏んだり蹴ったり。佐藤さん他人に厳しいけど、自分にも厳しい人だから私は嫌いじゃないよ…でも回想見ると、典型的な『甘えられない女』みたいだ。生きづらいだろうな、こういう人。

そして南。飯塚の“同盟”に入って、これからもっと調子こくんだろうか…と想像していたらアッサリ死んだ。こういう予想の裏切り方は嬉しい。南の死は自業自得で佐藤が気に病む必要はないと思うのだけど、そうは行かないのだろうな。

八木兄は何者?猿と互角に渡り合える

そして、八木兄何者だ?身体能力高すぎる。早乙女は主人公補正、安斎はアメフトで鍛えた体だけど、それ以上に強い戦闘能力。目も時々イっちゃってるし、普通の登山家に見えない。でも猿の仲間では無さそう。本当に何者だ!?

日本刀の男の正体は長谷川部長なのか?そしてちょっと怪しい林

そしてここで急展開。猿サイドに人間、日本刀の人物が登場。男っぽい。安斎は長谷川部長だと疑っている様だが、そのままそれだったらちょっとつまらない。

そして、このタイミングで話し合いを提案する林…ちょっと怪しいぞ。槍で刺されたけど、傷が浅そうなのがまた…。やたら『生かされた意味』を強調する姿勢が猿側の発言に聞こえなくもない。

『2人だけにがしてやる』と言われた藤谷製薬の社員達。荒れそうだが、果たしてどう行動するのか…。

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