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最近、ネットに出てくるマンガの広告には積極的に釣られようと決意したので、とりあえず読んでみた竹充ヒロ氏の『夫婦別生』。広告では何やら『SNSを使って妻を操作する腹黒い夫、んでもって失敗して妻から離婚を切り出される』というところが強調されていたので、『どういうことよ』とちょっと気になったので読んでみた。読み始めた時点で”めちゃコミック”の女性マンガ人気週間3位なのでまあまあ期待しながら読んでみた。
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Contents
以下、大まかなあらすじ・ネタバレ
1話~キラキラ専業主婦生活をSNSでアピールするのが趣味の美奈子を脅かす”愚痴夫”の呟き
『周囲の目から幸せそうに映っていないと生きている意味がない』専業主婦の美奈子の生きがいはSNSで幸せな結婚生活、優雅な専業主婦生活をアピールすることだ。
同じ会社で出会った夫、優大(大手不動産会社勤務30歳。年収1000万円)は美奈子にぞっこんで何でも言うことを聞いてくれ自由にお金も使わせてくれるのだ。
しかし、周囲からの羨望の眼差しを浴びて幸せ一杯だった美奈子はある日ランチ中に友人(職場の元同僚)からあるSNSの”愚痴夫”というアカウントを教わる。そのアカウントは妻への愚痴ばかりを呟いており、友人はそのアカウントで呟かれた内容と美奈子がSNSで上げている内容がリンクしているので『”愚痴夫”は優大のアカウントではないか』と言うのだ。その時は偶然だと笑い飛ばした美奈子。
しかし、美奈子は”愚痴夫”が気になるようになり、その人物が投稿した内容を見るのが日課になっていった。そして、見れば見るほど”愚痴夫”の投稿した内容は美奈子と優大の生活と一致することが多く、そのことに気付いた美奈子は以前までは疎かにしていた家事に専念するようになる。しかし、”愚痴夫”のつぶやきは『普段料理しない奴の料理はたかが知れてる』『あからさまなご機嫌取りは笑える』等と辛辣なもので、美奈子は『この書き込みはうちのことではない』と自身に言い聞かせながらも追い込まれて行くのであった。
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2話~”愚痴夫”の正体は夫、優大?謝る美奈子に雄大は自分ではないと否定するが…
やはり”愚痴夫”は優大だ…そう考えた美奈子。”愚痴夫”が『嫁との関係がもうダメかも知れない』と呟いたのを見て戦慄する。
『周囲から幸せと思われたい』と強く願う美奈子は結婚生活が破たんし、周囲から『悲惨』だと思われることを何よりも恐れ、優大に”愚痴夫”のアカウントを見せながら『ごめんなさい』『あなたがこんな風に思ってたなんて知らなかった。これからちゃんとする』『離婚だけは許して』と縋りつくのであった。
だが優大は『自分はSNSをやらない』『美奈子の愚痴は言わない』と言って『美奈子の勘違いだ』と笑う。雄大の笑顔に『我が家は大丈夫』だと安心した美奈子。
しかし”愚痴夫”のアカウントを見るのをやめようと決めた、その矢先、”愚痴夫”が『上手く行った、様子見』と投稿しているのを見てしまい、『偶然?』『夫じゃないはずなのに』と酷く動揺するの。
そして、優大に会社まで弁当を届けたりこびへつらう様になった美奈子。羨ましがる後輩に優大は『俺の言うことをなんでも聞いてくれる』と笑う。優大は美奈子のことを出会った時から『他人の目ばかり気にして扱いやすそうな人物』と思っていたのだ。
そして、美奈子の友人達(職場の元同僚達)はとっくに”愚痴夫”が優大であることを知っており、話題が同じなのに内容が全然違う二人のSNSを見比べて笑っているのであった。
3話~夫、優大の虐待されていた過去…優大は『上手く生きるために他人を操ることが大切』と考える
優大は外回りの交渉の上手さを共に行動していた後輩の又吉から尊敬される。『又吉君のサポートがあってこそだ』と言って又吉を喜ばせつつ優大は内心『相手が欲しがっている言葉を与えれば人は簡単に心を開く』『みんな俺の掌で踊っている』と冷笑する。
妻の美奈子は”愚痴夫”の呟きに怯える様になり、優大の顔色を窺うようになる。そんな美奈子に表面上優大は優しくしながらも美奈子を意のままに操ることに快感を覚えていた。
幼少期、男に走った母にネグレクトされた過去のある優大は『人は人を簡単に裏切る』と知った。だからこそ『上手く生きるためには相手を上手く操ることが大切だ』と思っていたのだ。
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4話~”愚痴夫”の呟きに反論のコメントが付き始め、奈緒子は優大の思い通りに動かなくなる
仕事をしていた優大は”愚痴夫”の投稿にある人物から『言い過ぎだ』というコメントがついたのを見て『暇な奴』と嘲笑する。しかし、その日から同じ人物から『貴方にも問題ある』等の否定的なコメントがつき続けるようになる。
特に気にしなかった優大は”愚痴夫”のつぶやきを通して奈緒子に仕事に復帰する様に圧力を掛ける。奈緒子は不本意ながらも優大の思う通り、元の職場、優大と同じ会社の経理部で再び働くようになった。
自分の思い通りになったことに満足する優大。後輩、又吉からも『奥さんと話した』『夫婦揃って仕事ができる』と褒められ笑顔になる。しかし、スマホで他の人物からも”愚痴夫”への批判コメントがつくようになったのを見て面白くない。
さらに再び働き始めた美奈子は帰宅が遅くなった。美奈子は残業していたと言い訳するのだが、後輩又吉のインスタを見た優大は美奈子が又吉と”夜景が見えるホテル”に行っていたことを知る。
だが優大はこれも美奈子に対して優位に立つチャンスだと考え『もっと決定的な証拠を掴むまで泳がせよう』と悠長に構える。しかし、”愚痴夫”で美奈子をコントロールしようとつぶやいても美奈子は見ていないのか、優大の思い通りの行動をしなくなっていった。
5話~余裕がなくなった優大は美奈子に又吉との不倫について追及するも出て行かれてしまう
美奈子は”愚痴夫”の呟きを見ていないのか優大の思い通りに動かなくなり、家も荒れていく。しかし、それを”愚痴夫”のアカウントで呟いても『お前が家事をやれ』と辛辣なコメントがつくばかり。
優大は苛立ちを抑えられなくなり、会社でも『イライラしている』とひそひそされるようになっていった。
我慢できなくなった優大。ある晩、会社の飲み会があると言ってその日も遅く帰ってきた美奈子に『インスタに載せている写真が今日のものじゃないよね』『写真に写り込んだテレビに先週のニュースが流れている』と指摘し、『又吉と不倫しているよね』と詰める。
動揺し怯えた様な表情を浮かべる美奈子に『たまらない』と優大は満足する。『許しを請い、一生俺に操られてろ』と思って笑う優大。しかし、美奈子は意外なことを口にする。
『私と別れて、あなたのことを愛せない』と言ってそのまま家から出て行ってしまったのだ。出ていく美奈子の姿がかつて自分を置いて家を出て行った母親の姿に重なり、残された優大は呆然と取り残される。
その後”愚痴夫”のアカウントは更新されることが無くなり、一方美奈子のインスタは相変わらずキラキラしていた。美奈子と別居した優大はやつれていた。会社の人々は”愚痴夫”が優大であったことを知っており、美奈子のキラキラしたインスタを見ながら『”素敵な夫婦”だったのに』と噂し合うのであった…。
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6話~又吉との日々に”本当の幸せ”を見出す美奈子だったが、会社に不倫がバレてしまう
美奈子が優大の元を出て行ってから一か月経った。美奈子は周囲に別居の理由が自身と又吉の不倫であることを隠していた。優大も周囲にばらしたり特に行動を起こしたりする気配がなく美奈子はそのことを不気味に思う。
しかし、美奈子は『私はちゃんと幸せ』と自身に言い聞かせる。美奈子は今、又吉の家に身を寄せていたのだ。美奈子の手料理を美味しいと笑顔を見せる又吉は『優大と違って俺は心の底から美味いと言っている』『俺は絶対にあんなことはしない』と美奈子に言い、美奈子はその言葉に安心する。
美奈子は又吉との”馴れ初め”を思い出す。優大の”愚痴夫”アカウントの発言に振り回された美奈子は『自分が今どこに立っているか分からない』という感覚に陥っていた。しかしある日、又吉が会社で美奈子に『これ先輩(優大)のアカウントですよね』とスマホで”愚痴夫”の呟きを見せてきたのだ。あわてて『違う人だ』と誤魔化そうとした美奈子だったが又吉は『こんなのおかしいと思う、言いたいことがあれば直接言えばいいのに』『こんなのに振り回される必要はないですよ』と言ってくれたのだ。
『又吉君が救ってくれた』と思った美奈子は優大の言動に振り回されることが無くなり、家を出て又吉と一緒にいたいと思うようになったのだ。
『私の本当の幸せはここにある』と又吉と過ごす日々に幸せを感じる美奈子。
しかし、ある朝出社すると社内の人々の自分への態度がよそよそしく、美奈子は早々に上司から呼び出される。なんと『美奈子と又吉が不倫していると噂になっている』というのだ。上司からは『誤解されるような行動はとらない様に』と窘められて終わった美奈子。しかし、職場の友人達には『不倫とか気持ち悪い』と冷たく吐き捨てられてしまうのであった…。
7話~又吉が自身に近づいたのは優大への嫌がらせだったと知った美奈子は荷物を取りに家に戻るが…
又吉との不倫が会社中にバレ、『あのインスタで描かれていたキラキラ生活は嘘だった』『まあ、気づいていたけど』等と噂され、失意のどん底に陥る美奈子。『もう誰も私を羨ましいと思ってくれない』とインスタで幸せアピールをすることが何よりの生きがいだった美奈子は消沈する。
しかし、そんなとき美奈子は又吉の優しい笑顔を思い出す。『私には又吉君がいるから大丈夫だ』と自身を奮い立たせるのであった。
だがいつもの様に又吉の家で夕食を作って待っていた美奈子に帰宅した又吉は『うわっ、今日も来たんだ』と驚いた顔をする。その反応に困惑する美奈子に『会社で不倫がバレたのに』と言う又吉。それに対し美奈子は『周囲から羨ましがられる生活じゃなくてもあなたと一緒にいられたら幸せだ』と答える。すると又吉はご飯を食べながらとんでもないことを告白する。
『不倫をばらしたのは俺』と。そして、そのままご飯を食べ続ける又吉は呆然とする美奈子に語り始める。
美奈子に近づいた理由はいつもイキイキしてる優大が目障りで、その”イキイキしてる原因”である美奈子を奪っただけだと言うのだ。『現実でもSNSでも自分より幸せそうな奴を見るのがムカつく』と。
又吉の言葉に愕然とし、それから怒りだした美奈子。『ウソつき、あなたにも裏表あるじゃない、酷い』と詰め寄る。すると又吉は『今、食事中』とそんな美奈子の頬を張り倒す。そして殴られ倒れた美奈子に『ウソはついていない。ご飯を美味しいと言ったのも、今アンタをはたいたのも全部表の自分だ』と笑顔で語る。
そして、”愚痴夫”の投稿に反論のコメントを書き込んだのも自分で、自分につられて今まで傍観者だった他の人も批判し始め、それを見た優大がイライラする様子が面白かった、『傑作だった』と笑うのだ。そして、これ以上美奈子との関係を続けていても特に優大の反応が無さそうなので『飽きたし関係を終わりにしよう』と美奈子に告げるのであった。
又吉にとって自分が単なる暇つぶしの道具でしかなかったことを思い知った美奈子は又吉のアパートを出て、『私は今どこに立っているのか』と悩みながら家に戻る。リビングでは優大が眠っており、そのやつれ、弱った様子に驚き胸を痛める美奈子。
しかし、優大にバレない様にそっと荷物を持ちだす準備を始める。
『美奈子?』
だが、いつの間にか美奈子の後ろに優大が立っているのであった。
8話、最新話~一人で生きる決心をした美奈子だったが、職場の人達から同情され…
いつの間にか背後に立っていた優大に慌てて『荷物を取りに来ただけですぐに出て行く』と告げる美奈子。しかし、優大はそんな美奈子に『その頬はどうしたの?又吉にやられたの?』と心底心配そうに、そして悲しそうに尋ね、『帰ってきてほしい』と土下座する。
美奈子はそんな優大に『裏アカを見過ぎてあなたが”裏”で何を思っているのかが分からない』と手で顔を覆った。すると優大は『美奈子が出て行ってから今まで自分がやってきたことが間違いだったと気付いた』『美奈子を手放したくないからと愛し方を間違えた』と語り、『もう一度やり直さないか、信じてほしい』と再度美奈子に訴えるのであった。弱さをさらけ出した優大の言葉は嘘に見えずほだされそうになる美奈子。
しかし、『私はもうあなたのことを信じることができない』、『ごめんなさい、さようなら』と告げ、再び出て行くのであった。
『周囲からの羨望も愛情も全て失った』そう思う美奈子。しかし、不思議とスッキリして『これでいいんだ、一人で生きていける力をつけよう』『もう周りにどう思われても構わない』と前向きな気持ちになるのであった。
翌日出社した美奈子の頬には又吉から張り倒された跡が残っていた。すると今まで冷たかった会社の友人達は『夫に殴られたのか、それとも又吉に殴られたのか』と心配して駆け寄ってくる。『何でもない、自分が悪かっただけ』と答える美奈子だが、周囲からこう言われて美奈子の中に妙な高揚感が生まれる。
『美奈子可哀想』
今まで”不倫した女”と美奈子によそよそしくしていた会社の人達が寄ってきて美奈子に同情し、優大や又吉を非難する。そして美奈子に優しくしてくれるのだ。
『今私は場の中心にいる』…皆の視線を一身に浴び、そう思った美奈子は自己顕示欲が満たされる快感を覚え、うっとりとした表情を浮かべるのであった…。
以下、感想と考察(批判アリ)
SNS中毒の妻、美奈子の行動に『?』…夫の裏垢に対して真にやるべきことは…
まずこのマンガの導入部分であり目玉である『夫の裏垢に書かれた悪口に怯え振り回される』というところに一ミリも共感できなかった。しかし、これは私自身がTwitterやインスタに執着してないからで、それらに依存する人が現実にも一定数いることは理解している。ただ、どうしても『夫婦なんだから直接話し合えよ』と思ってしまい、この夫、優大の裏垢に振り回されるという点がどうしても納得できないのだ。まあ、ここにケチをつけると始まらないのだけど、『美奈子が夫本人を追及せず裏垢の方に振り回される』理由がもっと欲しい。美奈子自身優大への愛情が薄いので、優大の愛情が無くなることを恐れてたり、『彼の気持ちが分からなくて怖い…』みたいになってる訳では無いから尚更。
“愚痴男”アカウントを見せられた優大が『これはオレのアカウントじゃない』と一回しらを切って、それ以降美奈子が追及しなくなったのは何でだろう。追っていけばいくほどやっぱり夫のアカウントだということは美奈子自身が誰よりも分かっているわけで。『ネタはあがってんだよ!おめぇだろうがっ!?』と言えば済むじゃないかと。大体美奈子の行動原理は『キラキラな生活を皆に見せつけ、幸せな結婚をしたと周囲にアピールしたい』→『だからこそ、裏垢で悪口を書かれると困る』というものである。だったらやるべきことは、夫の裏垢に怯え優大に媚びへつらうことではなく、夫に包丁突き付けるでもなんでもして裏垢のアカウントそのものを消させることだろう。この裏垢の存在(名前自体が愚痴夫)そのものが美奈子のキラキラ生活の脅威になってるわけで。実際夫の裏垢は友人知に知られていて陰で笑われている訳なのだから。
夫、優大のやり方に説得力が無い
そして、知人達がみんな知ってる夫、優大の裏垢をSNS依存症のはずな美奈子はすぐに気付かなかった。それも少々疑問ではあるけど、発信するのに夢中で他者の投稿に意識が行ってなかったと考えれば、まあ分からなくもない。でも、つまりは友人に教えてもらわなければ”愚痴夫”を知ることも無かったと言える。
優大がこのSNSのアカウントを作ったのが愚痴吐き目的ならまだ分かるけど『妻、美奈子を操るため』だもんなー…。仮にこのまま本当に美奈子が裏垢の存在に気付かなかったら優大の行動はただ無駄なだけでなく、自身の器の小ささと性格の悪さを世間や美奈子の友人達や職場の人にさらけ出すだけになるのだけど、それってどうなんだ?
あと、『自分は人を操るのが上手い』とどや顔する割には”愚痴夫”の呟きは美奈子への批判一辺倒。飴と鞭の”飴”が無い。怯える美奈子を見て『たまらない』と言っているのでどちらかというとコントロールしたいというより、ただのサディストに見える。なんにせよ、たまには持ち上げたり褒めたりしなければ美奈子が疲弊して嫌になって見なくなるのも当たり前なので、「こいつ全然人心掌握上手くないやん」と思ってしまうのだ。
一応、母親にネグレクトされたという分かりやすい”悲しい過去”設定もあるのだけれど、特に同情もできない。
だから、『夫がSNSを使って上手く妻を操作していたのに、思ってもいない形でそれが崩れて行ってしまう』みたいな展開を期待していたので少々物足りなく感じてしまうのだ。
いきなりどうした!?サイコ野郎又吉の破滅的な行動が面白い
ある程度マンガ…というかレディコミ読んだ人間だったら、美奈子みたいに『又吉君はモラハラ夫から救ってくれる救世主!』なんて思った人はまずいないだろう。
案の定、美奈子のことは遊びで飽きたらポイした訳だけど、その動機や行動がわりとサイコというか電波というか、そこそこ衝撃的だった。
『優大の大事なものを壊したかった』…少々引くが、そういうヤンデレというかサイコ的な行動をする登場人物自体は見慣れているといえば見慣れている。当てつけの為に相手の男の女を寝取る…みたいな作品はまあまあ見掛けるし(それはそれでどうなんだろうと色々思うけど。BL作品とかでも割と見るけど愛憎入り混じった行動なのか?)。『現実でもSNSでも自分より幸せな人を見るとムカつく』という気持ちは分らんではない。
しかし、『飽きたから美奈子との不倫を自らばらした』…だと!?さすがにこれには「な…なんだってー!?」と叫ばざるを得ない。自分からばらすってさすがに捨て身過ぎやしない?パンク過ぎない?その後の会社生活どうすんの?君も一緒にヒソヒソされちゃうのよ、ねえねえ…と肩を掴んでゆさゆさしたくなる。
そんでもって、激昂する美奈子に『今は食事中』とまさかの張り手。ここで読者は又吉君がサイコ野郎だという事を知って戦慄するのだ!!この状況でご飯を美味しい美味しいと食べられる神経…こいつ、何人か過去に殺ってるんじゃないかと疑いたくなるような神経の図太さ。ここは不覚にも笑ってしまった。
優大と簡単に元さやに戻らなかった美奈子の行動は評価したい
色々と批判的な感想を書いたものの、美奈子が反省の態度を見せた優大と簡単に元さやに戻らなかったのは評価したいと思った。『ふよぬけ』といい、拍子抜けするくらいあっさりと元さやに戻ってしまう作品は少なくないので。
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人はそう簡単に変わらないし、モラハラ気味だった人間がちょっと優しくなったからってただのハネムーン期なんじゃないかと思ってしまう。ほとぼりが冷めたら優大はまたなんだかんだと美奈子をコントロールしようとしてくるだろうし、そのまま家を出たのは正しい行動だったのではないだろうか。
周囲の人間もレディコミらしくゲスの極み
そして美奈子の友人達、職場の人間たちもレディコミらしく手の平返しを繰り返すゲスの極みっぷり。”愚痴夫”アカウントを知ってるのは美奈子の友人達(元同僚)だけでなく優大の周囲の人達も皆知ってたらしいし、怖いわ。職場の人のSNSってそんなに見るもの?私が興味ないだけかしら。
美奈子の友人達が”愚痴夫”のアカウントを美奈子に教えたのも意地悪でしたっぽいし。まあ、レディコミの女の友情なんてトランプで作ったタワーより脆いからな。くわばらくわばら。
そして、この周囲の態度は『表面上優大&美奈子夫婦を理想のキラキラ夫婦として持ち上げる』→『別居された優大を陰でひそひそする』→『不倫した美奈子を冷たい眼で見る』→『優大か又吉かどっちか分からねーけど誰かにぶん殴られ田っぽい美奈子に同情する』と面白いくらいコロコロと変わる。
まあ、世の中の炎上騒動やニュースに対する大衆の姿勢からも分かるようにいわゆる“世論”というものは空気で態度をコロコロ変わる。でも、職場の人間関係という直接対面する関係性だったらもうちょっと節度あるものだと思うけどな。こんな風に不倫した女が頬を腫らしてきたくらいでこんなにちやほやはされないと思う。でも、レディコミ界の住人達にそういうのを突っ込むのは野暮だろう。
『夫婦別生』の今後の展開、ラストは?
そして、一度は『もう周囲の目に振り回されず一人でちゃんと生きていく』と決意したはずの美奈子はこの周囲の掌を返したような同情の視線で”注目を浴びて場の中心になること”の快感を覚えてしまい、また道を踏み外しそうな予感。
きっと美奈子は今後”悲劇のヒロイン”になることに生きがいを見出して暴走してしまうのだろうな。優大や又吉を悪者にしまくるのかな?優大もメンタル不安定だし、又吉も何するか分からないサイコ野郎だし何が起きてもおかしくないような(でも案外又吉はこのままフェードアウトしてもおかしくないかも…)。
とりあえずこのまま平和に終わるわけはないので、美奈子や優大たちにはどうせならもっと派手にゲスに暴れまくって欲しいと思うのである。
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