【漫画】夏目アラタの結婚 12話【感想・ネタバレ・考察】態度を一変させて桃山を激しく攻撃する真珠

夏目アラタの結婚1巻表紙

アラタの同僚の女性、桃ちゃん…こと桃山を面会に誘い出した真珠。桃山は迷いながらも弁護士の宮前と共に真珠の面会にやって来た。真珠はアラタがタイプだと語った桃山の情報を聞き出し、また彼女の喋り方や仕草を真似し出した…。

【漫画】夏目アラタの結婚 11話【感想・ネタバレ・考察】桃山を面会に誘い出した真珠。その恐るべき目的は…

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以下、あらすじとネタバレ

真珠に『私の真似をしないで』とたしなめる桃山だったが…

真珠がずっと自分のことを観察して真似をしていたと気付いた桃山は『この子、キモ過ぎる』とゾッとする。なおも真似を続ける真珠に桃山は『あたしの真似をしてもアラタくんは喜ばない、気持ち悪い』とハッキリ告げた。だが、真珠は『みんな芸能人の真似をするでしょ?あたしにとってはそれが桃ちゃんなだけ』と悪びれる様子もない。桃山からは何不自由無く愛情を受けて育った感じが滲み出ていると指摘した真珠はこういって笑うのであった。

「減るわけでなし、少しくらい「あたし」にちょうだいよ。」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 5/27

そんな真珠に桃山は困惑しながらも『アラタくんは私を女として見ていない』と前置きした上で、さらに自分は女として大したことはないと言う。そして、自分が幼少期からチビでずんぐりしていたから、よく男子からからかわれたというエピソードを語る。自分は30過ぎて恋人もいない、ぱっとしない公務員に過ぎない…そう説明した桃山はこれで真珠が引いてくれることを願った。しかし、

「「あたし」は、給食に雑巾のしぼり汁を入れられたよ。」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 7/27

名前をもじって『豚に真珠』ネグレクトされていたため、『臭い』『いつも同じ服』と揶揄され『こっち来るな』『死ね』と罵倒されてきたと語る真珠。『勉強にだってついて行けなかった』と悲しそう言う。そんな真珠の壮絶な体験談に一瞬言葉を失ったものの、桃山は『あなたはそんなに頭が悪いようには見えない』と疑問を口にした。すると、真珠は突然こう言うのだった。

「そんな「あたし」でも、20歳そこそこで結婚できるんだから、」
「桃ちゃんより、上だよね?」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 8-9/27

そして不適な笑みを浮かべるのであった。

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一転して桃山を攻撃し始める真珠。桃山は反論するも、真珠に痛い所を突かれ続け…

真珠の言葉に驚きすぎて『はぁ?』としか言えない桃山。すると、真珠は桃山に『30過ぎた今相手がいないのでは、婚活しても結婚は35、36になる。それを過ぎたらもうムリ、ずっと一人だね可哀想』と一方的に言い放つ。

それに対して桃山は動揺しながらも、『恋人がいなかったわけじゃないのよ、結婚を考えた相手もいたの!条件やタイミングが合わなかっただけ!』と笑ってみせる。だが、真珠はすかさず『条件って何?金?』と追及する。その言葉に桃山は赤面しながらも『生活を共にするのだから最低限の収入は必要だし、急に親の介護のために田舎に行くと言われてもついていけない』と答える。

すると、真珠は『都会住まいで介護の責任がない次男で高収入で、好みのしゅっとしたルックスの男となら今すぐ結婚できる?』と尋ねる。桃山が『考えないでもない』と答えるとこう言って笑う。

「宮前先生なんかピッタリだよ!――どう?」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 14/27

真珠のその発言に桃山は勿論、今まで会話を見守り続けていた宮前もビックリする。宮前先生は弁護士だから高収入、お兄さんもいるし、見た目も悪くない…そう説明する真珠。桃山は内心、宮前がタイプだったので意識はするものの、『そういうのはお互いの気持ちがないと…』と言って誤魔化そうとする。だが、真珠は宮前に『桃ちゃんにプロポーズしてみて!』とせがみ、躊躇う宮前に『大丈夫、どうせ桃ちゃんは新しい条件付け足して断るから』とせせら笑いをする。

「こいつの言う「結婚」の条件は、「結婚しない」ための条件なんだよ。」

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真珠の言葉にその場の空気が凍りつく。真珠は桃山に対して『結局、どんなに条件をクリアしても、直前まで『この人でいいのか』迷い続けるはず』と冷笑する。そう指摘された桃山はショックを受けながらも『その通りかもしれない』と納得する。そんな桃山に対して真珠はさらに、“桃山が面会に来た本当の理由”について語り始める。桃山は真珠が手紙で誘ったから来たつもりでいるが、本当はそうではないと言うのだ。

「直にあって知りたかったんでしょ…?」
「「こんな人殺しがなんで結婚できるんだろう?」」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 17-18/27

そういうや否や、真珠は醜く顔をしかめながら『この真面目なあたしが結婚できないのに、クソ女に限ってさっさと男を咥えて結婚しやがる!』と桃山の気持ちを代弁する体で叫ぶ。そして、呆然とする桃山を強く睨みつけて吐き捨てた。

「何様?」

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真珠の言葉にショックを受けて顔を抑えて俯いてしまう桃山。そんな桃山に宮前は慌てて声を掛けるが、桃山は宮前を制止して『少しそういう気持ちはあったかもしれない』と認める。アラタに黙って面会に来たのも心のどこかにやましさがあったためかもしれないと俯く桃山に対して、目を瞑ったままふんぞり返るように黙る真珠。そのまま、面会室は重苦しい沈黙に包まれるのであった…。

最後に本当の理想の相手について語った桃山に対し、真珠は今までの言動を後悔する様子を見せる

そんな中、刑務官が面会時間が残り1分と告げた。すると、桃山が唐突に口を開いた。

「本当はね、毎朝…あたしのためにお話を一編書いてくれる人がいい…」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 22/27

呟くようにそう語りだした桃山。作家の”眉村卓”ががんになった妻のために毎日ショートショートを綴っていたエピソードを挙げて『そんな人がいい。恥ずかしくて誰にも言った事ないけど』と恥ずかしそうに言う。黙ったままそれを見つめる真珠。

『もしそんな人がいたら、迷ったりしないでどこへでもついて行く』『そんな人が自分を選ぶわけないけれど…』そう明るく笑う桃山。すると、真珠は静かに尋ねた。

「「ボク」、怖かった…?」

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そして気落ちした様に立ち去ろうとし、静かに呟く。

「ゴメンね。桃ちゃん。」

夏目アラタの結婚12 乃木坂太郎 25/27

もうここには来ない方がいい…そう言って振り返らずにドアに向かう真珠。またもや豹変した真珠の態度に驚く桃山。しかし、笑いながらこう声を掛ける。

「真珠!」
「……またね!」

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そう明るく優しく言われた真珠は振り返りもせず、どこか悲しく寂しげな表情を浮かべているのであった…。

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以下、感想と考察

桃山の結婚の条件に隠れた本音を鋭く見抜いた真珠

『夏目アラタの結婚』とタイトルに“結婚”と入っているだけのことはあって、ちょいちょい“結婚観”についての言及がある本作。今回真珠が桃ちゃんにした『結婚相手の条件を挙げているようで、実は結婚しない口実を作っている』という指摘はかなり鋭くて唸ってしまった。

実際、無自覚なだけでこういう人(女性も男性も)多いと思う。世間が『結婚した方がいい』というから何となく結婚を望んでいるような言動をしているものの、その実、本心では本気で結婚をそれほど望んでいないから、具体的な話になると及び腰になってしまうという…。リアルだ。

結婚が難しい例として挙げた『相手の親の介護のために離島に嫁ぐことを求められる』というのは恐らく桃ちゃんの実体験だったのかな?でも、意地の悪い言い方になってしまうが、本当に好きだったら離島でも何でもついていくはず。その程度の相手だったのだろう。実際に本当の理想像について語った桃ちゃんは『そういう人だったら迷わずついていく』と言ったわけだし。

あと、桃ちゃんが理想像として挙げた故眉村卓氏と妻のエピソードは本当にロマンティックだよね。 主演は草彅剛と竹内結子で『僕と妻の1778の物語』というタイトルで実写映画化もされている。

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桃山の見下しを苛烈に追及した一方で後悔し落ち込む真珠の人間性

そして、真珠は桃山が面会に来た理由について”好奇心”があった事を指摘し、さらにその好奇心の裏には『どうして殺人鬼の癖に結婚が出来たのか』という見下しや嫉妬と言う醜い感情があったと主張した。桃山がそこまでハッキリとした負の感情を持っていたとは思えないのだけどやはり前の11話で真珠に対して分かりやすく憐憫の情を抱いていたし、可哀想…という気持ちはどうしても見下し…自分よりも相手を弱い、劣っていると感じる気持ちがセットになっている。ファッション雑誌の差し入れにしても”施してあげよう”と思った時点で見下しは生まれているんだよね。そこが真珠のカンに障ってしまったのだろう。

他者からの憐憫の情を利用している様に見える真珠だけど、その実、それを不愉快にも感じていたのだろうか。その不快さの方が桃山を上手く取り込みたいという思惑よりも勝ってしまったのだろうか。桃山が同性であることも関係しているのかな?…前の11話では積極的に桃山に同情心を抱かせようとしていたのに、いざそうされて怒るのは逆切れに近い気もするのだけど。

しかし、桃山を今後も利用したりコントロールしたいならもっと上手い立ち回り方があっただろうに…。妙なところ、不器用なんだな、真珠は。

今回感じたのは、真珠はただの冷酷無比なサイコパスではないのだな…ということ。特に面会終了間際に素直に本当の理想の相手を語った桃山に対して、真珠は今まで辛辣な言葉をぶつけ続けた事を本当に後悔しているようだった。桃山が『また来るね』と言っても今までの様にほくそえんだりせず、ただただ寂しそうだった。…うーん、やっぱり不思議な子だな。老獪に人の心理を弄ぶ時もあれば、本当に不器用に人に当たって自己嫌悪に陥ってしまう時もある。その過去が謎に満ちているのは勿論、その心が本当に読みづらくミステリアスなヒロインなのだ。

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