勢いで三島と関係を持ってしまった陽一は妻であるみちに罪悪感を覚え、今までの態度を改め、セックスレスと向き合っていくことをみちに宣言した。しかし、みちに対して欲情できず、無意識にプレッシャーをかけ続けるみちの態度に次第に追い詰められていく。
そんな中、陽一は今まで自身が対人関係において『自分が嫌な思いをしないように防御するあまり他人に対して無神経になっていた』と気付き、三島に対して無神経な言動を繰り返していたことを謝罪した。三島も自身が陽一に対して好意を抱いていたことを明かした上で、元の先輩後輩の関係に戻るのであった…。
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Contents
以下、あらすじとネタバレ
週末の旅行に期待をするみち…その晩、陽一といい感じになるが…
週末、陽一とリゾート地に旅行に行く予定のみち。職場で以前行ったことがあるという華が庭園のライトアップが素晴らしいと語り、『イチャイチャするにはもってこいの場所』と勧める。みちは華のアドバイスをありがたく思いながらも『イチャイチャ目的と思われてる?恥ずかしい』と赤面する。しかし、みちは実際に今回の旅行にかなり期待をしていた。
帰宅後、みちは陽一に旅行について説明する。『日常を忘れてゆっくり過ごす』というコンセプトの元、旅館が携帯を預かるというサービスがあると聞いた陽一は案の定『拷問か』と顔をしかめる。しかし、文句はいったものの最終的に『いいんじゃない』と受け入れるのであった。
そんな陽一の態度を意外に思ったみちは『最近陽ちゃんが穏やかになって機嫌が良くなった気がする』と考える。そして、その原因について陽一の姉夫婦に会った帰り道に、セックスが上手くいかなかったことについて自分が上手くフォローが出来たためだと思ってしまうのであった。…陽一が機嫌よくなったのは三島と和解したためなのだが、みちにそれを知る由はない。
確実にいい方向にいってる気がする
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
次はきっと…
そう思うみち。陽一の自分への態度も改善され、みちもまた陽一が寝る前にゲームをしていても苛立たなくなっていた。
新名さんと決別してよかった
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
すると、みちはベッドでゲームをしていた陽一にと目が合い、一瞬ためらったものの、唇にキスをしてみた。気恥ずかしさで思わず顔を逸らしてしまったみち。
だが、意外にも陽一がキスを返し、そのまま二人は抱き合うのであった…。
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抱き合うものの、勃たなかった陽一…悩んむ陽一に三島がアドバイスする
裸になって抱き合うみちと陽一。その最中、陽一はみちに『勃たせてほしい』と言い出す。みちは驚きながらもその要望に応えようと努力をするのだが…。
…翌朝、憂鬱な顔で朝食の準備をするみち。
勃たなかった…
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
結局、昨晩陽一は勃起することなく、二人は行為に及ぶことが出来なかったのだ。
陽一が起きてくるとみちは努めて明るい表情を作り、気にしてないふりをする。しかし、内心では『お互いこんなに努力してるのにどうして??』と焦りに駆られていた。しかし、
あきらめるのは早いよ!まだ旅行もあるし
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
みちはそう自分に言い聞かせるのであった。
一方、陽一はただただ憂鬱であった。みちの期待に応えようとするものの、どうしても気が乗らず、できないのだ。『どうすればいいんだ…』そう、溜息をつきながら喫煙室の扉を開いた。すると、
「どうした?悩める少年よ」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
そこにいたのは三島で、明るい調子でそう陽一に声を掛ける。陽一は『何で分かるんですか!?』とビックリするが、三島は『思いっきり溜め息をついてたよ』と笑う。そして、陽一に何があったか尋ねるのだ。
少し考え『別に…』と答えようとした陽一。すると、三島が同時に『別に』と被せて言ってきたため、またしても驚く。三島は陽一が『別に』と言って答えないことを見越していたのだ。そんな三島に乾いた笑い声を上げた陽一。煙草を一服し、ただこう言うのであった。
「…何か」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
「言うと揉めるってわかってる事って言いにくいっすよねぇ…」
セックスレスのことは打ち明けられないものの、陽一は三島にそうこぼした。すると、三島は『そうだね』と同意しながらも、こう続けた。
「でも感情的に言わなければ言ってもいいんじゃない?」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
「多分ちゃんとした人間関係がある人になら伝わるよ」
「きっと」
三島の言葉にハッとする陽一。三島は少なくともこの前の陽一からの謝罪はちゃんと伝わったと言って笑う。それを聞いた陽一は少し照れながらも、明日の旅行に向けて仕事を終わらせるべく、仕事場に戻るのであった。
旅行当日、車で出発するみちと陽一…しかし、陽一は突然車を停めてみちにあることを告げる
旅行当日、仕事が終わらずに焦るみち。そんなみちに華が『やっておきましょうか?』と声を掛けて来た。今までだったらそんな事を決して言わなかった華の成長に感動するみちであったが、『気持ちだけ受け取っておくね』と答えた。
結果、仕事は残ってしまい、みちは華に甘えておけばよかったと後悔しつつ会社近くに車を停めて待っていた陽一の元に向かった。
『ごめんね、お待たせ』と言ってみちが乗り込むと陽一は車を旅行先へと出発させる。旅館の料理を楽しみにしているみち。陽一に全部屋に露天風呂が付いていることを告げ、『久しぶりに一緒に入る?』と尋ね、期待しながら陽一の表情を盗み見る。
すると、陽一は傷付いたような顔をして、突然ブレーキを踏み車を停めてしまった。
驚くみち。『どうしたの?』と声を掛けると陽一は沈んだ声でこう答える。
「オレ…旅行いっても出来ないかも…」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
陽一の言葉にギョッとするみち。慌てて『この前出来なかったことは全然気にしてない、深刻に考えなくても大丈夫だよ』と優しく言う。しかし、みちの本音はこうであった。
せっかく前に進んでるのに
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
今この問題から離れたら今までの努力が水の泡になっちゃう…
みちはとりあえず出発する様に陽一に促す。すると、陽一は静かにこう切り出す。
「…みちはさ」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
「オレの気持ちは無視だよね」
そう言われたみちは呆然とする。陽一は『責められるべきは自分だと分かっている』と前置きした上でこう続ける。
「したくでも出来ない、したくなくてもしなきゃいけないオレの気持ち」
あなたがしてくれなくても37 ハルノ晴
「一度でも考えた事ある?」
陽一からそう尋ねられたみちは絶句するのであった…。
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以下、感想と考察
レス解消を夫婦一番の関心事にしたいみち…根底にあるのは陽一への不信感
レス解消を夫婦の一番の優先事項に据え置きたいみち。『大丈夫だよ、焦らなくていいよ』…等々と慰めながらも、そこから一切離れる気が無いんだよね。これは陽一を追い詰めるだけで本当に悪循環を生むだけなのだけれど、みちはそれに気付いていなかった。
しかし、それこそが陽一が今まで問題から逃げ回った結果、”ツケ”であると言えるだろう。みちは『陽ちゃんは変わろうとしれくれている』と期待はしているものの、その実、今までの経験もあって、みちは心の底から陽一を信用できているわけではないのだろう。だから、『一度でも逃がしたら陽一はまたのらりくらりと逃げ続けるに違いない』と思ってしまって、陽一に無意識でプレッシャーをかけ続けているのだ。
そして、自分のフォローが上手くいっていると思い込んでしまっているから…。陽一の姉夫婦と会った直後のフォローは逆効果だったのだけど、陽一が機嫌よくなったのが三島と和解したからだなんて知る由もないから、自分のフォローの結果だと信じてしまっているのが辛い。
だが、今回陽一は真正面から『したくてもできない、そもそもしたくない』とハッキリみちに告げた。果たしてこれは二人の関係にとって吉と出るか凶と出るか…。
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華ちゃんの成長に感動
本筋には関係無いけど華ちゃん成長したな。以前は仕事にやる気なくって、田中に嘘をついて業務を押し付けたりしていたのに、旅行を控えたみちを気遣って仕事を代わると言い出すなんて…。みちじゃないけどちょっと感動。
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