【漫画】夏目アラタの結婚 最新話・52話【感想・ネタバレ・考察】『もう一人の女として見れない』…真珠の秘密を知ってしまったアラタは強い憐憫の情を抱いてしまい…

夏目アラタの結婚 6巻表紙

面会中に真珠から密かに『母、環の故郷の裏山にある真珠のネックレス状の模様がついた墓標を掘り返してほしい』というメッセージを受け取ったアラタ。早速、真珠の母、環が育った石川県七尾市に向かい、見事に墓標を見つけ掘り起こした。

そして、墓標の下に埋められていたスーツケースの中には真珠の秘密を全て物語る、“あるもの”が眠っていた。それを見たアラタは戦慄し、『真珠を救ってやれなかった』と自身の無力さに打ちひしがれるのであった…。

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以下、あらすじとネタバレ

真珠は弁護士の宮前に婚姻届が無効になるケースについて尋ねる

「ねぇ…宮前先生。」
「婚姻届って…もし書いてあることが間違ってたら、ひょっとして無効になったりしちゃうのかな?」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 3/27

弁護士の宮前と面会中、真珠は突然こんな事を言い出した。

不安そうな真珠の様子に宮前は『書き損じでも思い出しましたか?』と尋ね、『よっぽどのことがない限り無効にはなりません』と微笑む。

だが、真珠は『“よっぽどのこと”って?』と食いつく。宮前なそんな真珠の様子に少々面食らいながらも『例えば結婚相手の誤認してた場合』と説明を始める。

例えば…真珠がアラタと結婚するつもりで誤って別人の名前を書いてしまった場合。あるいは、実はアラタが実在する“夏目アラタ”の名前を騙った結婚詐欺師だったような場合。そういった場合は婚姻は無効になると語った宮前は『あなたと夏目さんは直に会って触れて、互いが結婚相手だと確認しているわけですから大丈夫』と励ます様に言う。

「多少の書類の不備より、2人の気持ちが最優先です。」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 8/27

その言葉に真珠は控訴審三日目で触れたアラタの頬の感触を思い出し、安堵したように微笑むのであった。

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宮前に結婚しないのかと尋ねる真珠。宮前が『見通しを立ててからではないと結婚できない』と答えると真珠は自身の結婚観を明かす

すると、真珠は宮前に『ねえ、聞いていい?』とこう質問する。

「宮前先生は結婚しないの?」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 9/27

驚く宮前に真珠は『収入も十分あるし年齢的にもそろそろいいんじゃないの?』と言う。

それに対して宮前は『まだ束縛されて守りに入るのは早い』『一人の人生だったら人生設計を立てやすいけど、誰かを支えたり子供を持ったりするにはもっと見通しが立ってからでないと』と答えた。

すると、真珠は不思議そうな顔で言った。

「ボク、見通しを立てなくするために結婚するんだと思ってたよ。」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 10/27

唖然とする宮前に真珠は『結婚は自分の人生の先が見えてしまったからそれを一度シャッフルするためにするものだと思っていた』『予定を消化するだけの人生って不自由じゃん』と更に言う。宮前が慌てて『人生は一人でも予想外のことが起こるから』と反論するも、真珠は『二人ならもっと色々と起こるよ』と返す。

「2人でいると思いもしなかった感情が生まれるし、変わるつもりがなかったのに心が変わったり、知らない町を2人で旅してるみたいだよ…?」
「ボクは、今 すごく―「自由」!」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 11-12/27

そう言って微笑む真珠に宮前は驚嘆の眼差しを向けるのであった…。

東京に戻るものの面会時間には間に合わなかったアラタ。焦燥感を抱えたアラタは児童相談所の大高所長に相談するべく飲みに誘う

一方、アラタは例の墓標の前で一夜明かすと、徳田駅に向かい東京に帰ることにした。本当だったらすぐに面会に向かいたかったアラタ。しかし、スマートホンで乗換案内を調べても面会時間までに東京に戻ることはできそうになかった。もどかしさを抱えたアラタは…。

仕事を終えた大高所長は『お先』と皆に声を掛けて児童相談所から出た。すると、

「ちょっと時間あります?所長。」

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どこか憔悴した様な表情で酒を飲む仕草をして大高所長に声を掛けたアラタ。面会に行けずやきもきしていたアラタは所長に話を聞いてもらいたくて待ち伏せしていたのだ。

所長は応じてくれ、2人は個室のある居酒屋に向かった。少し酒が進んだ頃、アラタは自身がついに真珠の秘密を知ってしまったことを打ち明け、そしてその秘密は『法律について素人の自分でも裁判がひっくり返ってしまうと予想できるくらいに大変なもの』であることを語る。しかし、その具体的な内容についてはまだ所長にも明かせないと言う。

「―真珠が、用意してたゴールにまんまと誘い込まれた気がします…!!」

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今さらになって、真珠に誘導されるがままに真珠が裁判で確実に有利になる様な事実を文字通り”掘り返してしまった”ことを悔やむアラタ。

険しい顔でアラタの話を聞いていた大高所長が『意外な事実を関係者が発見、裁判は無罪に!…という流れになってしまいそうなのか?』と尋ねるとアラタは『そんな感じかな』とバツが悪そうに答える。所長は『利用されやがって』とアラタの頭を軽く小突くのであった。

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秘密を握り潰すという選択肢もあるアラタ。何故、真珠は自分に打ち明け結婚したのかと考え悩む。同時に秘密を知った事で真珠に憐憫の情を抱き、一人の女として見えなくなってしまった苦悩を所長に吐き出す

アラタは『俺はこの事実を握り潰すことができる』と言い出す。実際、この秘密も秘密の在処も今はアラタしか知らないのだ。だが、大高所長に『そういうことできるのか、お前』と言われると黙ってしまう。そんなアラタに所長は『お前が選択肢を持っていたいのも分かるし、だから秘密を他の人に話せないわけだな』と理解を示す。

すると、アラタは何故真珠が自分だけを信じて秘密を打ち明けたのかについても悩んでいることを打ち明ける。

「あいつが全てを計算づくしで犯罪を犯したとしても、」
「俺との結婚まで、計算に入ってたはずがないんで。」
「この秘密を俺にどうしてほしいのか、会って確かめたいんス…」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 17-18/27

もし事件を起こす前から秘密を使って無罪を勝ち取るつもりだったとしても、初対面のアラタから突然プロポーズされ結婚することになるとは真珠にも予期できなかったはずだ。そして、真珠はそんな予期できなかった存在であるアラタに今になって秘密を見つけさせたのだ。アラタは真珠の本心がよく分からなかった。

『ひょっとしたら真珠はこの”秘密”を俺にだけ明かすに留めて、自分はそのまま死刑になってもいいと思っているのかもしれない』と口にする。控訴審三日目で語った『楽に死ねるなら死にたい』という希死念慮も紛れない真珠の本心だとアラタは理解していた。

それを聞いた所長は『怖い女だ』と素直な感想を零す。そして、元々不良で女性経験もそれなりにあるアラタをここまで手玉に取った真珠に改めて感心する。

すると、アラタは神妙な面持ちで『哀れな娘ですよ。哀れな真珠』と口にする。そして、所長に『最初から虐待されていた子だと分かっていたはずだろ』と咎められるとこう言い出した。

「……俺、真珠がなんで3人の男たちを殺したか…少しわかる気がするんですよ。」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 21/27

ひょっとしたら真珠は被害者男性3人達には秘密を打ち明けたのではないか…アラタはそう考えているのだ。そして、それを知ってしまった彼らは『哀れな真珠、可哀そうな真珠』と真珠を憐れむようになってしまったのではないかと。しかし、それは真珠の自尊心を酷く傷つけたのはないか…そうアラタは語る。

アラタは所長に対して叫ぶように自論を捲し立てる。

『秘密が入ったトランクを必死に埋めたのも母、環の秘密を守るためではなく、楽隊の真実のあまりのみじめさから隠そうとしたのではないか』『自分の境遇を恥じて隠したがる虐待児はいる』『だから隠した』

「―でも本当の自分をわかってほしい!」
「勇気を出してうちあけたけど、返ってきたのは憐憫だけ!!」
「他にも動機はあるんだろうが、それがトリガーの一つになったんじゃ……」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 23-24/27

そう言いかけた瞬間だった。アラタの顔に大高所長がお猪口に入った酒を掛けたのだ。頭に血が上ったアラタを正気に戻すためだった。

アラタの剣幕におののきつつも、『らしくねーぞ』と落ち着けようとする所長。

すると、我に返ったアラタは苦しそうに言うのであった。

「……俺も…真珠が哀れでならない…」
「…もう、一人の女として見れない…!!」
「…哀れな、哀れな子羊―」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 24-25/27

アラタ自身、墓標の側で見た太ったボサボサの黒い長髪の制服姿の真珠の幻に憑りつかれてしまい、もう真珠を対等な一人の女性として見ることが出来なくなっていたのだ…。

一方、その頃拘置所にいた真珠は一人天井を見上げ、星空を背に微笑むアラタを思い浮かべ、笑いながら言うのであった。

「アラタだけは、みんなと違うよね!」

夏目アラタの結婚52 乃木坂太郎 26/27
夏目アラタの結婚 6巻表紙

以下、感想と考察

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真珠の語る結婚観について…そして真珠は自身の人生の見通しを立てなくするためにアラタとの結婚を選んだ?

『夏目アラタの結婚』というタイトルに違わない様、ちょいちょい結婚観に関する話を入れてくる本作だけど、今回はまさかの真珠(と宮前)の結婚観が明らかになった。結婚観を語る真珠がいつになく必死で、「あ、この真珠の素なんだな」と感じた。多分宮前の結婚観に驚いて素の真珠が出た感じなんだろうな。

『人生の見通しが立てられないと結婚できない』と言う宮前。これ真面目な人にありがちなやつ…。結婚について『配偶者を養う』とか『子供を教育する』とか主に責任面ばかりを見てしまって『まだ自分にはその能力が足りていない』と考えてしまうタイプ。…まあ、いつぞやの桃ちゃん同様、結局本当に結婚したいと思える相手がいないから、そういった結婚しない理由を並べ立てているだけというのもあるのかもしれないけど。

しかし、それに対して真珠は『結婚って人生の見通しを立てなくするためにするものだと思っていた』『先が見えてしまった人生をシャッフルするためのものだと思っていた』という驚きの発言をする。これは結構驚いた。驚いたけど、言い方があれなだけで、要は『2人でいることで新しい発見がある』『夫婦生活は2人旅のようなもの』という凡庸な言い方や表現に落とし込むこともできる。

とはいえ、この真珠の価値観はアラタが頭を悩ませている『なぜ真珠はアラタに対して秘密を打ち明けたか』という謎に直接かかわって来るものだろう。

『結婚は見通しが立ってしまった人生をシャッフルするためにするもの』と言うのであれば真珠は既に自分の人生に見通しを立てられていたと言えるだろう。それは
①秘密を抱えたまま死刑判決が確定され、死刑囚として余生を送る人生
②秘密を誰かに暴いてもらい、死刑判決を覆して無罪を勝ち取る人生

のどちらかだろう。人生に絶望している真珠は明らかに①を選ぼうとしていた。やろうと思えば宮前でも文通を求めてきた他の誰かでもいいからさっさと誘導して秘密を暴かせることができたのに、それをしなかったのだ。もし、②の人生を選んだとしても『惨めな出生の秘密を抱えた自分は一生憐憫の対象になり続ける、誰とも対等な人間関係を築けない』という見通しを立てていたのだろう。真珠が殺したかどうかは別として、被害者男性達についてはアラタの予想通り秘密を打ち明けた結果、憐憫の眼差しを向けられるようになって男女関係から関係性が変質してしまったという経験があるのではないか。(個人的に山下良介だけは少し違ったのではないかと思うのだけど)

(ちなみに真珠がトランクに隠した秘密の内容や真珠の正体、何を以てして裁判を覆そうとしているのかといった考察は以下の記事に書いています。

徹底考察&推測【漫画 夏目アラタの結婚】品川真珠の正体&秘密の全貌は!?そして、物語の結末・ラストは…(49話時点)

しかし、そんな中思いがけない形で出会ったアラタは自身に憐憫の眼差しを向けることもなく挑発的な態度を取り続けて来た。そして、秘密を小出しにしてもなお対等な関係を築けていたので『アラタなら秘密を明かしても態度が変わらない』と踏んでアラタに秘密を暴かせたのだろう。アラタとなら上記①、②とは違った予想できない人生をたどることになると思って。実際、アラタとの面会は真珠が主導権を取ることが多いものの、恐らく真珠の予想外に進むことが多く、知能が高いゆえにある程度のことは予測できてしまう真珠からするとその予測から”自由になれた”と感じることが多いのだろう。

…しかし、アラタは真珠の願望と反して、真珠に憐憫の情を抱き始めてしまい、アラタ自身もこのままでは今までの様に真珠と対話できないし婚姻関係を継続できなくなると悩んでいる。可哀想だた惚れたってことよ的な感じで始まりが同情ならまだしも、今まで対等な関係だったのにそこに同情が入ってしまうと関係が崩壊してしまう。蓋居rの夫婦生活はどうなってしまうのか…。

…早く面会してくれェ!

あと察しの悪い宮前は婚姻届け大丈夫とか言ってるけど、真珠が品川真珠ではない無戸籍児であることが発覚してしまったら、本当に婚姻関係は無効になってしまい、誰かから婚姻関係無効の訴えでも起こされたら一発アウトなのが辛い…。

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【漫画】夏目アラタの結婚 最新話・53話【感想・ネタバレ・考察】面会に行くも以前の様な態度を取れないアラタとそれに怒り絶望する真珠…そしてついに真珠の秘密が明かされ始め…

5件のコメント

  1. もう一つだけ気づいたことがあります。

    それは児相が真珠ともう一人の歌声を聞いたという件です。

    「夕焼け小焼けの赤とんぼ」

    この歌声は真珠と母親のものではなく、真珠と姉のものだったのではないかと考えます。
    真珠の回想から母親の愛情をどうしても感じられないので、このエピソードが不自然に思えるのです。

  2. あとは真珠の発言における「時間を動かす」というものについてです。

    これはやはり姉の存在が真珠の時間を止めていた、あるいは進めていたと考える事が妥当ではないでしょうか。
    この場合、真珠が「2年経ったからもういい」的な発言をしていたのは、姉との年齢差が2歳だったということを示している可能性が高いです。

    狭いところを嫌う拘禁反応と、「みんなを待っていたよ」発言の真意がまだまだ気になりますが、これも母親が姉を可愛がる間に、妹である真珠を押し入れあたりに閉じ込めていたのではないかと推測します。

    1. いかあくまさん

      コメントありがとうございます。
      確かに”夕焼け小焼けの赤とんぼ”の件は児童相談所職員は直接見たわけではなく、
      母親と娘らしき2人の歌声を聞き、また『上手だね、真珠の歌はすてきだね』と言う環の声を聞いているだけなので、それを言われている相手が今の真珠であると断定できませんね。
      真珠自身の回想やしらなみ園の園長の証言からして真珠自身も”夕焼け小焼けの赤とんぼ”を歌うことがあったのは確かですが、それがミスリーディングである可能性もありますし。

      2年は姉との年齢差…戸籍上の年齢と実年齢の差を指している可能性が十分あります。
      『時間を動かす』『ここにいたんだ真珠ちゃん、捜したよ』は自分の正体や本当の真珠を見つけ出してほしかったという思いから来た発言だと思われますが、
      抽象的過ぎてなんとも言えないところだとも思います。

      恐らく次話辺りからトランクの中身について種明かしはされていくのではないかと思われますが、真珠の真意や環との生活の全貌が明らかになるのはもう少し先になるのではないかと思います。

      先が気になりますね。

  3. 最新話でこちらの考察の通りだったことを確認しました。
    御見それしました。

    1. いかあくまさん

      コメントありがとうございます。
      当たった…当たったんですけど、辛いです。
      こんな風にアラタが真珠の背負っているものの重さ、そして真珠の年齢からしても以前の様に真珠のことを愛せなくなってしまう展開も予想はしていたのですけど、
      画で見るとやはり辛い。
      辛すぎて今日仕事手につきませんでした…。

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