大野晶と同じ上蘭高校を受験したものの落ちてしまったハルオは引け目を感じてゲーセンから足が遠のいていた。
すると、その間に日高小春が急成長しており、ハルオは久々のゲーセンで日高にボロ負けし、再び修行して強くなることを決意した。

しかし、その頃、大野は厳しくなる家庭の方針と教育係の業田萌美の指導に耐えきれなくなり川崎に家出。ハルオがそんな大野を見つけ出し保護し、同じホテルの部屋で一晩ともに過ごす。この出来事でハルオは自身にとって大野が大切な存在であることを再認識するのであった。

一方、日高はそんなハルオと大野の絆を察していたものの、ハルオへの気持ちが抑えられなくなり、ハルオに再戦を申し込むと同時に『私が勝ったら付き合って』と言い出すのであった…。

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→【漫画】ハイスコアガールCONTINUE４巻【感想・ネタバレ・考察】家出する大野を探すハルオ、そして日高はついにハルオに告白し…

最新刊・最終巻のあらすじ・ネタバレの記事はこちら
→【漫画】ハイスコアガール1０巻・最終巻【感想・ネタバレ・考察】ハルオと大野の最終決戦の行方は？～ラストに巻き起こる奇跡

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以下、あらすじとネタバレ

28 －ＣＲＥＤＩＴ～ 日高の告白に動揺するハルオ、そして自由奔放な大野の姉、真が登場

『勝負して私が勝ったなら私と付き合って』…そう日高に言われて以降、その勝負を受けるべきか悩み続けていたハルオはモテモテで頻繁に女子から告白される親友の宮尾に相談することにした。

相手が日高であることを伏せ、『告白されたのだけど、そいつのことは気の合う友人くらいにしか見てなかった』と語るハルオ。しかし、宮尾に『日高か』と言われビックリする。

宮尾は日高が中３の頃からずっとハルオを想い続けていたと言い、ハルオは『気付かなかった』と困惑する。中３の頃…1994年と言ったら『スパⅡX』『鉄拳』『VF』『ヴァンパイア』に夢中で、その後は受験に必死で女子のことを考えることなんて無かったのだ。

日高から『ゲーセンで勝ったら付き合って』と言われたことを宮尾に正直に話したハルオは『こんな条件飲めるわけないが、このまま日高の気持ちを知らないふりは出来ない』と言う。

そんなハルオに宮尾は『日高との対戦を受けて、勝ったら正直に好きな人の名を上げて、負けてしまったら日高がハルオを愛する以上に日高を愛してやればいい』と助言し、未だに自身の大野への恋心に気付けていないハルオにヤキモキするのであった。

その頃、大野は厳しくなった家庭の方針と家庭教師の業田萌美の指導からゲーセンに寄ることも出来ず、家と学校を往復するだけの息が詰まる日々を送っていた。

そんな晶の帰宅をある人物が待ち構えていた。それは大学生の大野の姉の真（まこと）であった。

大野とよく似た容貌をしていながら、自由奔放な性格をしている真。彼女は大野家の教育方針に従うつもりがなく、そのため親や萌美の期待が全て妹である晶に向いてしまったのだ。しかし、真自身は妹の晶を可愛がり、その窮屈な境遇を心配しているのであった。

すると、大野と共にいたじいやは萌美の姿が見当たらないことに気付く。じいやが萌美の所在を尋ねると、真は『ちょっと出掛けるって言ってた』と答える。

「悪い虫に会いにいくとかなんとか…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　29/200

…その頃、萌美は矢口家の前にいるのであった。

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29 －ＣＲＥＤＩＴ～ ハルオに大野との関係を断ち切る様に迫る萌美とそれに異議を申し立てるなみえ…そしてじいやは運転手から外されてしまい…

一学期の終業式、ゲーセンで『ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム』を宮尾と土井と共にプレイするハルオ。宮尾は何かあったら相談するよう、自身のPHSの番号をハルオに渡し、ハルオは宮尾の優しさに感謝しながら帰宅する。

すると、自宅には大野家の家庭教師兼教育係の業田萌美がいた。表面的には大野の家出の件で感謝の異を伝えに来た萌美。しかし、ただならぬ雰囲気にハルオは緊張する。

雨が降り出し、同席していた母、なみえが洗濯物を取り込みに席を外す。すると、萌美はハルオに『本題』を切り出す。

「晶さんとの交遊関係を今日限りで断ち切って頂きたいのです…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　37/200

家庭の方針に従って努力している大野に良くない刺激を与えている…若気の至りで男女の関係になって、間違いをおかしたら困る…そう言う萌美に何か言い返そうとするも、言葉が出ないハルオ。萌美は更に『二人とも学生で今、ゲームにうつつを抜かしている場合ではないはず』と言い、ハルオに言い放つのであった。

「アナタは晶さんにとって厄介者です」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　40/200

そしてハルオに晶に今後関わらない様に迫るのであった。すると、その時、母なみえが洗濯物を取り込んで戻ってくる。そして、教育者としても萌美の立場に理解を示し、労いの言葉をかけながらもこう言うのであった。

「ただ…私も息子に「厄介者」はあんまりですわ…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　41/200

なみえの地獄耳に驚く萌美。そしてなみえは萌美に息子であるハルオが下心で動く人間背はない事、そして自身のハルオへの教育に後悔はなく、本当に良い息子に育ったと誇りに思っていることを語る。

『業田先生も子どもを心の底から理解し、後悔しない子育てを』…そう言ったなみえに、一瞬沈黙する萌美。しかし、『私は私の信念でやらせて頂きます』と言い、帰ろうとする。

そんな萌美になみえは『雨が降っているから』と傘を持たせ、『傘はうちの息子が取りに行くか、晶ちゃんが返しにくればいい』とハルオと晶が会うきっかけまで作るのであった。

萌美が去った後、ハルオは母、なみえに礼を言う。なみえは『ハルオはハルオの思ったように動けばいい』と笑うのであった。

しかし、ハルオの気持ちは晴れない。依然大野と会えない状況が続いている上、日高の件もある。そんなハルオの心の支えは幕張で開かれる『AOU（AOUアミューズメントエキスポ）』であった。ゲームメーカー達が新作を披露し入場料冴え払えばそれらをプレイし放題の一大イベントを楽しみにしているハルオ。

『最先端のゲームを大野と楽しめたら』と思うものの、立ちはだかる萌美をどうすればいいのか分からなかった。

一方、その頃、大野は姉である真からあることを知らされる。じいやの車の中にあった『ゲームギア』が萌美に見つかったのだと言う。じいやはゲーセンに通うことが出来ない大野のために秘かに『ゲームギア』を購入し、移動中の車内で息抜きのため『餓狼伝説スペシャル』『サムライスピリッツ』『ぷよぷよ』『スペースハリアー』『モータルコンバット神拳降臨伝説』等をプレイさせていたのだ。

この事が発覚したため、じいやは明日から上司である萌美から大野の選任運転手の任を解かれ、屋敷内の業務に従事させられてしまうことになったのだ。

それを聞いた大野が急いでじいやの元に向かうと、じいやは『クビになるわけでは無いから』と逆に大野を慰める。そして、『運転手でいられるのは今日までだから』と萌美に内緒で大野を車に乗せ、あるところに向かう。

それは矢口家であった。『アクアノートの休日』をプレイしていたハルオは突然の大野の来訪に驚くのであった。

30 －ＣＲＥＤＩＴ～ 近所の縁日に行くハルオと大野…別れを予期した二人は…

家に来た大野とじいやを歓迎するハルオの母、なみえ。なみえはじいやと萌美の悪口で盛り上がるからと言って、ハルオに近くの神社の縁日に大野を連れて行くように言う。そして、じいやはハルオに”ある事”を告げるのであった。

縁日に行くかと思いきや、ハルオと大野が赴いたのは結局ゲーセンの『マルミヤ』であった。ここは最初に二人が出くわしたゲーセンなのだ。

ハルオは大野に『スーパーパン』『西遊降魔録』 『バーニングライバル』『ダークエッジ』『アンダーカバーコップス』『VF2.1』をプレイさせ、何をやらせても上手い大野に感心するのであった。

ゲーセンを出た後もどこか不満そうな仏頂面をする大野が空腹であることを見抜いたハルオは大野を縁日に連れて行く。屋台の食べ物を大量に食べる大野に呆れながらも豊かな表情を見せる大野を見て『まあいいか』と思うのであった。

その刹那、ハルオは家を出る前にじいやが語った”ある事”を思い出し複雑な気持ちになる。

出発する前にじいやはハルオに『お嬢様の教育は今後さらに厳しくなり、お嬢様とハルオ坊ちゃんが会う機会が本格的に失われることになりそうです』と告げ言ったのだ。

「ハルオ坊ちゃん、どうか今日だけでもお嬢様の心の支えになってやってください…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　75/200

屋台の射撃で見事『FF6』を撃ち取った大野はそれをハルオに渡す。『今度ウチにやりに来い』と言いかけたハルオは『今度』があるのかどうか分からないことに気付き、そして大野が浮かべた寂しそうな表情に現実に引き戻される。

その後言葉少なに歩くハルオと大野。ハルオはしばし、大野の顔を見つめ呟く。

「大野って可愛い顔してんのな…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　81/200

照れた大野はハルオを思いっ切り蹴飛ばすが、互いに少し気まずくなってしまうのであった。

そして帰り道、じいやの車まで大野を見送ったハルオは『元気でな』としか言えなかった。

すると、次の瞬間、大野がハルオの胸におでこをつけるようにして寄りかかる。驚くハルオ。大野は涙を浮かべており、そしてそのままじいやの車に向って行った。

ハルオは無言でその様子を見守り、そして背を向けて帰路に就くのであった…。

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31 －ＣＲＥＤＩＴ～ 大野がゲーセンに行った理由～そして、ハルオとの出会い

時は遡り1991年。大野晶は小学校６年生であった。じいやの送迎の車に乗りながら、近所にあるゲームセンターに興味を示した大野に、じいやは『あそこは不良の巣窟だ』と忠告する。

家に戻ると中学生の姉、真が家庭教師兼教育係の業田萌美に立てつき、『大野家長女の使命を投げ出す』と宣言していた。真の態度を嘆く萌美は『真さんに期待できないので、晶さんに、その分稽古に打ち込んでもらう』と大野に言うのであった。

小学校時代は友人達に囲まれていた大野。ある日、クラスの女子達に日曜日に水族館に行こうと誘われた大野は、返却された100点満点のテストを萌美に見せれば喜んで日曜日は稽古を休ませてくれるのではないかと期待した。

しかし萌美は『当然の結果だ』と褒めもせず、間髪入れずに稽古の予定を詰め込む。『勉学に向き合い続けた者が立派な大人になれる』と言う萌美に従って来る日も来る日も稽古に励み続けた大野。

しかし、そんな息が詰まるような日々に耐えきれなくなった大野はある日、無断で屋敷を飛び出した。あてもなく街を歩いていた大野が辿り着いたのは密かに憧れていたゲーセンだった。

ゲーセンの中で大野が見たのは鮮やかな画面の筐体達。真っ先に近付いたのは人だかりの出来ている『ストーリーファイターⅡ』だった。

そこでは皆が色々なキャラクターについて語り合っていたが、『ザンギエフは見た目が厳つい上に操作が難しい』と言われていた。ザンギエフが泣いているように見えた大野は筐体に座り、ザンギエフを選択した。豪快な笑い声を上げたザンギエフを見て嬉しく思った大野は、なんと初プレイにも関わらずベガを倒してクリアしたのであった。

その後、『ファイナルファイト』の筐体の横を通った大野。するとゲーマー達が『ハガーは融通が利かない』と悪口を言っているのが聞こえた。ハガーが泣いているように見えた大野は見事にハガーを使いこなすのであった。

その後、じいやに見つかり、屋敷に連れ戻された大野。しかし、ゲーセンという夢のような場所を見付けられたことを何より嬉しく感じていた。

…その数週間後、ゲーセンで大野は『ストⅡ』で29連勝していた。しかし、30戦目の相手は“待ちガイル”戦法を取ってきて大野のザンギエフは苦戦を強いられる。

…その相手こそ、矢口春雄だったのだ。

32 －ＣＲＥＤＩＴ～ 大野の思い出…大野はハルオとの日々を思い出して涙を流す

最終的に禁じ手である“投げハメ”を使ってきたハルオに怒った大野は手をあげる。店から“ケンカ”と判断されてしまい、結果的に大野もハルオも『マルミヤ』を出禁にされてしまった。

『オマエのせいだ』『ザンギエフで29連勝してイイ気になるな！』と吐き捨てたハルオに不快感を持つ大野。その後も頻繁にゲーセンで遭遇しては突っかかってくるハルオに苛立つ大野だが、心の中のザンギエフは『彼はそんなに悪いヤツじゃないのでは』となだめる。

そして、プール開きの際に放水して風邪をひかせてしまった際、大野はやり過ぎたと反省するのであった。

その後、意地の悪い言動をするものの、ゲームの話をしてくれるハルオに心を開いていった大野。一学期の終業式は来る稽古の日々に嫌気が差していたが、ハルオの漕ぐ自転車の後ろに乗って、共に逃げるように遠くのゲーセンに行った。

そして帰り道、ハルオは大野にこう言ってくれたのだ。

「じゃあさ…またしんどくなったら逃げてこいよ…」
「また妙チクリンなゲーセンに連れてってやっからよ」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　127/200

…1995年、現在。ハルオと別れ車に乗った大野は、その時のことを思い出して涙を流すのであった。

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日高はゴスロリ娘、“二子玉川のフェリシア”に誘われて“夜ゲー”で修行を始める

その頃、日高は夏休み毎日ゲーセンに足を運んでいた。日高はハルオに勝負を申し込んだ際、『戦う決心がついたら掲示板に伝言を残して』と言っていたのだ。

その日、『ヴァンパイア・ハンター』をプレイした日高は相手のフェリシアに負けた。その後、掲示板を眺めながら値下げしたマックの130円バーガーを食べていた日高は突然、ゴスロリの少女から声を掛けられる。

彼女は先ほど日高のフォボスを倒した、フェリシア使いのプレイヤーだったのだ。『アナタのゲームへの姿勢に好感が持てるわ』と日高に言うゴスロリ娘。そして、日高が持つ戦いへの執念を見抜くのだ。

「アナタからはすごい執念を感じるの…」
「まるで負けられない戦いでも控えているような…」
「もっと上に行きたいのであれば閉店後の夜9時店の裏口から来てちょうだい…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　132/200

戸惑いながらもゴスロリ娘から名刺を受け取った日高はそこに書かれていたゲームショップ『イグアナ』に夜9時に訪れる。裏口から恐る恐る中を覗き込んだ日高。すると、そこでは複数の男性達が真剣に筐体に向かい合っていた。

「「夜ゲー」の世界へようこそ」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　134/200

驚く日高に昼間のゴスロリ娘が声を掛ける。ここはゴスロリ娘の父親が経営しているゲームショップで、週に何度か友人達だけで閉店後に筐体を無償で解放し、対戦し腕を磨き合っているのだと言う。集まっているのはとんでもない連勝記録を持つ凄腕ゲーマーばかりなのだ。

ビックリしている日高にゲーマーたちが次々自己紹介をしていき、ゴスロリ娘も『”二子玉川のフェリシア”、通称ニコタマちゃん』と名乗り、『ここで経験を積めば必ず強くなれる』と語る。

ハルオに負けたくない日高は『強くなりたい』と願い、”夜ゲー”に身を投じる事を決意するのであった。

早速、”夜ゲー”プレイヤーと『ヴァンパイアハンター』で対戦した日高は相手の容赦ない攻撃に戸惑う。”待ち”、”すかし投げ”も当たり前でニコタマちゃんは『ここでは一切容赦なし』と言う。一戦一戦がとんでもなく重苦しく感じる日高。

そんな日高にニコタマちゃんは『勝敗に大きく関わるから』とゲームの『フレーム』について説明し、更に各キャラクター毎の『対戦ダイアグラム』を手渡し、覚えるように言う。

戸惑う日高であったが、遠回りでも絶対にハルオに負けるわけにはいかないと自身を奮起させるのであった…。

33 －ＣＲＥＤＩＴ～ 日高と戦う準備ができたハルオは挑戦状を送る

大野と縁日に行って別れて以降、ハルオはバイトと『鉄拳２』が解禁されたゲーセンと家を往復する夏休みを過ごしていた。時には宮尾と一緒にゲーセンで『クイズキングオブファイターズ』に興じたりもする。

そんなハルオの態度に母なみえは『晶ちゃんに会えないかもしれないのにタンパク』、宮尾も『大野さんの事も日高の事も面倒になって吹っ切れたのか』と心配する。

しかし、ハルオは母なみえの買い物を手伝っているときに言うのだ。

「アイツが一生懸命やるなら俺もいろいろ一生懸命にならねーと………………」
「勉強もバイトも家の事とか…趣味も…」

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　152/200

ハルオは大野の事も日高の事も投げ出したわけではなく、全力で向き合おうとしていたのだ。そして、現状大野と会えなくても縁が切れたとは思っておらず、『また顔を合わせたら新しく出たゲームについて大野と感動し合いたい』と思っており、そのためにも日々前向きに生きているのだ。それを聞いたなみえは感心し、ハルオを応援する。

そして、大野もハルオと縁日に行って以降、家庭教師、業田萌美の厳しい授業に対して精力的に励んでおり、ハルオと大野の密会について快く思っていない萌美だったが、ハルオが大野に良い影響を与えている事実に戸惑う。

そんな大野を見た姉の真は、じいやに『晶の彼氏ってどんな男なの？』と興味を持ち始めるのであった…。

そして、8月の下旬、日高はついに掲示板にハルオからのメッセージが貼られているのを見つける。”挑戦状”と書かれたそれには『決着を付ける準備が整いました』と書かれており、日高は『いよいよ矢口君との決着がつく』と緊張する。

翌日、久々に顔を合わせたハルオと日高。対戦ゲームは『真サムライスピリッツ』、『KOF95』、『ヴァンパイアハンター』の三つで２本取った方が勝利することになる。

ハルオとの日々を思い出す日高。昔はハルオがゲームをプレイするのを後ろで見ているだけだった。しかし、今はこうして肩を並べて対戦するようになっている。

矢口君が勝ったら…私はおとなしく引き下がる
で…もし私が勝ったなら…
私と付き合って

ハイスコアガールCONTINUE 5巻　押切蓮介　170/200

そして『真サムライスピリッツ』の一本目が始まるのであった…。

巻末オマケ、ＳＰＥＣＩＡＬ－ＣＲＥＤＩＴ～コギャルにボコボコにされるハルオ、土井、宮尾を救ったのは！？

ゲーセンで遊ぶ、ハルオと宮尾、そして土井。土井は『ゲーセンは学校で禁止されている』と文句を言いながらもハルオと宮尾にくっついてやってきて、そして相変わらずメダルゲームで当て続け、とんでもない量のメダルを手にしてしまう。

土井はあまりのメダルの量に慄き、ハルオと宮尾に助けを求めるものの『ここのゲーセンはメダルの共有はNGだ』と一蹴され、更に二人は土井を置いて格ゲーコーナーに行ってしまう。

『こんなメダル沢山の目立つ状態だと不良に絡まれるかもしれない』と怯える土井。そんな自分を置いて行ったハルオと宮尾のことを『そもそも友人なんだろうか？』と考えてしまう。実は土井はまだ高校生活に馴染めておらず、独りになるのが怖くて小学校が一緒だったハルオとその親友の宮尾にくっついて回っているに過ぎないのだ。

すると、宮尾はスロットゲームに文句を言って騒いでいるガングロの女子高生達が３人いることに気付く。ガングロメイクに独特の言葉遣い、そしてルーズソックスという異様な出で立ちと柄の悪さについつい目が行ってビビる土井だったが、ギャル達から『超ガンたれてる（睨んでる）』と因縁を付けられてしまう。

その上、大量のメダルを持っていたことから、『見物料でメダル寄越せ』と絡まれ、『この店はメダル共有禁止だから』と答えた土井は店の裏に連れ出されてしまった。

店の裏でコギャル達にくすぐり倒される土井は『ハルオなんかについて来てしまったせいで』『ちょっと見ただけでこんなリンチを受ける世の中もう嫌だ』と嘆く。

すると、土井がコギャル達に連れ出されたのを見たハルオと宮尾が『やめろ！！』と言って助けにやって来た。『俺のためにこいつらと戦ってくれるのか』と感動した土井。しかし、コギャル達に『お前らコイツ（土井）のダチなの？』と聞かれたハルオと宮尾はお互い目配せして沈黙し、土井は『そこ考えちゃうんだ…』とショックを受ける。

しかし、とりあえず土井を助け出そうとしたハルオと宮尾。しかし、コギャルは圧倒的な強さを見せ、ハルオと宮尾は歯が立たない。

すると、突然『ケンカをやめなさい』と言う声が響く。声の主はラウ・チェン…ではなく、ハルオと宮尾の通っていた中学校の生活指導の教師、沼田であった。

襲い掛かって来るコギャルに余裕のある態度で旋風牙を放つ沼田であったが、あっさりとコギャルにかわされ殴る蹴るのコンボを決められダウンしてしまう。

だが、今度は『相変わらずこんなところで遊んでいるのね』とハルオと宮尾の担任教師であった遠野麗子がやってくる。『他校の教師だろうがかまわない』と三人がかりで遠野を襲うコギャル達。だが、遠野は一瞬で三人を倒す。何が起きたか分からずただただ驚くハルオと宮尾。今更になって起きた沼田は気絶したコギャルに虎爪雷蹴を喰らわせようとし、ハルオは慌てて止めるのであった。

その後、ハルオ達に遠野は『巣立った教え子がゲーセンで女子と喧嘩する姿なんて見たくなかった』と冷たく言い放つ。すると、土井が慌てて『彼らは僕を助けようとしてくれたんです』と弁解する。すると、遠野は『そんな友達想いな事をしたの』と感心する。

だが、そう言われたハルオと宮尾は『友達…？』と首を傾げ、土井は『お前ら…』と呟くのであった…。

以下、感想と考察

ハルオの母、なみえさんがひたすら格好良い５巻

この５巻で一番格好良かったのは、ハルオの母、なみえだろう。息子であるハルオを『厄介者』と言い放った業田萌美に対して毅然と反論した。ちゃんと息子ハルオを理解出来ているんだよな…。あまり世間から良く思われない(当時は特に)“ゲーム”に熱中する息子を信じて自由にさせる(しかし、放任してるわけではない)ってすごいや。

でも、ハルオもゲームバカだけど普通に良い子だよな。勉強が好きではないものの頑張ってそれなりの学校に入ったし、バイトに励んで稼いだ額の半分を家に入れて、母の買い物を手伝う男子高校生なんて稀有過ぎるよ…。

新キャラ、大野の姉、真～見た目は大野に似ているけど性格は

そして新キャラその１、大野晶の姉、真。見た目は大野に似ているが(大野より身長が高く、胸が大きい。そして、髪はウェーブが掛かっている)自由奔放でお喋り、業田萌美にも真っ向から反発している。

…でも、じいやは『不良娘』と言っているが、勉強はちゃんと頑張ってた様なので言い過ぎでは…？

というか、突っ込む所では無いのかもしれないが大野家は娘を何にしたいんだ。そして一人で何でも教えられる萌美さんも超人過ぎるよ。

新キャラゴスロリ娘、二子玉川のフェリシア、ことニコタマちゃん

そして新キャラその２は日高に修行の場を与えた、二子玉川のフェリシアこと、ニコタマちゃん。パッツンの前髪にゴスロリという出で立ちだけど、この人何歳位なんだろう？小春への態度を見ると女子大生位か？日高よりも腕前は上みたいだけど、大野よりは下なのかな…大野が別格過ぎるし。大野のテクニックが天性の物なのに対してニコタマちゃんはフレームやダイアグラムで勝負する感じか。

ニコタマちゃん、頭の黒いリボンが実は蝶々の形なのが可愛いなぁ…。

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