【漫画】夏目アラタの結婚 最新話・32話【感想・ネタバレ・考察】被害者達を殺害したのは父親だと主張する真珠…アラタは真珠が見せた余裕からあることを察する…

夏目アラタの結婚3巻表紙

控訴審2日目、女子高生の制服の様な格好で現れた真珠は、実の父親である三島正吾からストーカーされ、金の無心だけでなく体まで求められ、自殺を考えるほど精神的に追い詰められたと語る。傍聴人達は真珠にひどく同情し、刑務官の一人までもが真珠に対しての態度を軟化させる。

アラタとそして裁判官達は真珠の卓越した演技力と法廷の異様な雰囲気を不安視するのであった…。

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以下、あらすじとネタバレ

休憩時間が終わり、真珠は事件当日の事を語り出す

休憩時間が終わり、刑務官に連れられた真珠が法廷に戻ってきた。そこでふと、アラタは傍聴人達の表情が温いこと…真珠に対してひどく同情的、好意的であることを感じて危惧する。

アラタは傍らにいる藤田に『裁判の判定が高裁でひっくり返るのってよくあることなの?』という率直な疑問をぶつけてみた。思い返せば、よくテレビではそんな報道がされているような気がしたのだ。

すると、藤田は『高裁で判決がひっくり返ることはまずない』とハッキリと否定する。高裁の判事は地裁経験者で、証拠に対する見方は地裁と同じ。普通は起こり得ないからこそ、稀にひっくり返った時に大騒ぎになり報道されるだけだ…そう藤田はアラタに説明する。

それを聞いたアラタは少しホッとして、裁判官達が真珠に騙されないように祈るのであった。

審理が再開すると裁判長は真珠に『被告人は事件についてまだ語りたいことはありますか?』と尋ねる。

すると真珠は事件当日…最初の被害者である周防英介が殺害された日のことを語りだした。

その日、真珠は周防英介と小田原に旅行する約束をしていたと言う。しかし、英介が現れなかったため、真珠は一人で新幹線に乗って小田原に向かったと説明する。

これに裁判長が『周防氏に連絡しようとは思わなかったのか?』と尋ねると、真珠は『携帯電話は高いから持っておらず、周防さんから自宅には電話しないようにと言われていた』と説明する。そして、前日に指定席の券を買ってもらっていたため、もったいなく感じて新幹線に乗り、その後小田原駅でなんと7時間も英介を待ち続けていたと言うのだ。

この“7時間”という時間を聞いて、今まで黙っていた検事が鼻で笑いながら『そんなに待つわけないでしょ』と言い放った。

だが、それに対して真珠は心底不思議そうに『え?』と言って検事を見つめ返す。その態度に検事はたじろぎ、弁護士の宮前も驚いたように『帰りの指定席の時間まで待ち続けたということですか?』と尋ねる。真珠は『はあ…』と頷くが、彼らが何に驚いているのかが全く理解できぬようであった。

………待った。待ったんだな―真珠

夏目アラタの結婚32 乃木坂太郎  9-10/27

アラタは真珠が嘘などついておらず、本当に小田原駅で7時間英介を待ち続けたということを理解した。

いつだって真珠は待っている。雨の中、古いアパートの下でパックのごはんとツナ缶を食べながら。施設に引き取られ、熱を出して一人寝かされている時も。特に何か約束をしているわけでなくとも。

真珠はいつだって、ずっと誰かを待ち続けていた…その光景を思い浮かべたアラタは胸が締め付けられる様な思いをするのであった。

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被害者達を殺害したのは、父親である三島正吾であると語る真珠。弁護人の宮前は真珠の供述が真実であることを法廷でアピールする

そして、真珠は小田原から一人アパートに帰宅した後のことを語る。

「そこに、血まみれの父と…す…周防さんの……周防さんの…」

夏目アラタの結婚32 乃木坂太郎  11/27

なんと、真珠の部屋で父親である三島正吾が周防英介をバラバラにしていたと言うのだ。

震えて手で顔を覆う真珠。三島正吾は『お前はこの男に遊ばれてたんだ、お前のためにやったんだ』と言い、真珠に”手伝い”をするように強制したという。

「『ひとつだけでいいから』『隠してこい』…って!!」

夏目アラタの結婚32 乃木坂太郎  12/27

目の前の光景にショックを受けた真珠は『とにかく全部なかったことにしたい』と考え、一生懸命死体が見つからない場所を考えて埋めに行ったと言う。そして、その後も三島正吾は二人目、三人目と真珠と関わった男性を次々と殺していき、真珠はまるで悪夢の中にいる様な感覚に陥り記憶が曖昧になっていった。だから自分が男性達の遺体をどこに捨てたのかもハッキリと覚えていないというのだ。

しかし、三人目の被害者…山下良介(卓斗の父)を殺害した後、三島正吾は突然『こんな事をしてしまった自分が嫌になった』『自分の始末は自分でつけたいから時間をくれ』と言って姿を消した…そう真珠は裁判官達に向かって説明するのであった。

この真珠の供述について弁護人の宮前は『三島正吾は被告人(真珠)を共犯にすることで警察に話せないようにした』と主張し、『被告人(真珠)は三島正吾が『始末をつける。時間が欲しい』と言ったから一審で黙秘を貫いて罪を被った』と説明する。

そして、被害男性の遺体が一部だけ全く発見されない理由について『被告人の父、三島正吾は極めてずさんに遺体を放置したが、被告人(真珠)は真面目に死体を隠したから』と説明する。宮前の言い分は事件の状況と矛盾しておらず、破綻もなかった。

検察官は被告人質問のための準備時間を裁判長に求め、控訴審2日目は閉廷を迎える

宮前が語り終えると、今度は検察官が証拠品の提示を始めた。それは、金ノコ、ナタ、ブルーシートであった。これらは全て事件の一週間前に真珠が自ら購入したものであった。

真珠にこれらをなんのために購入したのか尋ねる検察官。若い女性が買うには違和感がある代物ばかりだと言うのだ。真珠は『金ノコとナタは外に備え付けられていた洗濯機がグラグラしていたから足場にかませるあて木を切るために買いました』『ブルーシートは、雨が窓の隙間から吹き込み畳がベロベロになってしまったから』と答える。

すると、検察官が『被害者三人の死因は毒殺で、それも皮下注射で投与されたものです!』と改めて言う。現在発見されている痛いから打撲や骨折の痕はない…つまり無抵抗で注射を打ったということになる。それは被害者が心を許した人物…つまり真珠ではないと出来ないことだと検察官は主張したいのだ。

だが、その検察の主張を聞いても宮前は余裕のある態度を崩さず、『色んな可能性がありえる。頸動脈を絞めて気絶させる等、多少の心得があれば不意を突いて気絶をさせることもありえなくない』と言う。検察官が『絞めて気絶させてから毒殺するのは不自然です』と主張しても『三島正吾は被告人(真珠)を共犯にするためにあえて被告人が疑われやすい殺害方法をとった可能性がある』と言い返すのであった。

「―裁判長!被告人質問をするための準備時間をいただけないでしょうか!」

夏目アラタの結婚32 乃木坂太郎  20/27

真珠と宮前の主張を覆すためには証拠が足りないと判断したのか、検察官は裁判長にそう求めた。裁判長も『補充調査が必要な様ですね。とくに被告人の父、三島正吾の所在確認は重要ですね』と検察官の要求を認め、次回の日時については検察官と相談して決める旨を言い渡し、控訴審2日目は閉廷するのであった。

※補充捜査…検察が警察を指揮して改めて事件について捜査をさせること

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去り際にアラタに指輪をねだってみせる真珠。その真珠の余裕そうな態度から、アラタはあることを確信する…

閉廷が告げられると宮前と検察官は互いに睨み合う。一方、真珠は淡々とした様子で刑務官に再び手錠を掛けられていた。

そんな真珠の様子を見たアラタは『恐らく真珠の父親だという”三島正吾”は実在するのだろうけど、逆に警察に三島正吾を見つけられたらウソも全部バレてしまうのではないか』と考える。

だが、そんなアラタの心配をよそに、真珠は笑いながら声を出さずに口を動かし、何かを主張する。考え込んでいたため、全く気付いていなかったアラタだったが、隣にいた藤田から肘打ちされてやっと気付く。真珠は自分の左手の薬指を指さしながら、『ユビワ』『ユビワ、ホシイ』と訴えていたのだ。

一瞬、躊躇ったもののアラタは『オーケー』と指でOKマークを作って応じると、真珠は嬉しそうに表情を輝かせた。

それを見たアラタは少し誇らしい気持ちになったものの、後ろにいる傍聴人たちがニヤニヤしながらこのやり取りを見ていた事に気付き、ギョッとする。皆微笑ましく思っている様で、中には『兄ちゃん、がんばれ!』と声を掛けて来る者さえいた。

恥ずかしさに赤面しながらもアラタは真珠がまるで三島正吾が警察に見つからないことに自信があるようだと感じ、疑問に思う。

だが、ふとアラタは真珠の部屋からは被害男性とは異なる4人目の血痕が残されていたという事を思い出す。そして、真珠が浮かべている余裕がある…そして、どこか冷ややかな笑みを見てあることを確信した。

そうか……
親父はとっくに殺しちまったんだよな
――真珠。

夏目アラタの結婚32 乃木坂太郎 26/27

アラタの脳裏にはバラバラにされた血塗れの男性の上に、ウェディングドレス姿の太ったピエロがまたがり、嬉しそうに結婚指輪を指にはめている様子が浮かび上がったのであった…。

以下、感想と考察

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意外にも筋道の通った宮前の主張…現時点、リードしているように思えるが

真珠が犯したのは死体損壊・遺棄だけで殺人は行っていない…そういう方向で控訴審を切り抜ける予定の宮前。ちょっと厳しいんじゃない?と当初は思っていたけど意外にも現時点では宮前の弁護、主張には矛盾や破綻がなく、わりと筋が通っているように見える。

遺体が一部だけ見つからないというこの事件の妙な点についても上手いこと説明できてる。確かに、まあ隠す人が違えば、見つかりにくくもなるよな…。検察もこれ以上突けるポイントがないから補充捜査をする感じだし。今の所、法廷の雰囲気だけでなく裁判の流れ自体も真珠・宮前に有利に進んでいる感じがする。

前話で裁判長は『あくまで証拠で判断する』とは言っていたけど、現時点では真珠が彼らを殺害したという明確な証拠が無い。一審は真珠が黙秘していた真珠が犯人であることが前提で話が進んだけど、よくよく考えると真珠が被害男性達を殺害したことについては情況証拠だけなんだよな…。

果たして検察官は有力な証拠を次の控訴審で持って来れるのか?そして、裁判の行方は?

傍聴人の異様な空気…そして、真珠は父親の三島正吾を殺害したのか!?

それにしても法廷の生ぬるい空気が、逆に怖い。皆真珠に心を奪われちゃってる。なんか、健気な不幸な少女を応援する会…みたいな感じ。人が3人も死んでいる事件の裁判とはとても思えない空気。でも、口パクで指輪アピールする真珠、本当に可愛い。自分ももし傍聴席にいたら一瞬でファンになってしまうんだろうなー…。

そんな中でアラタは真珠の余裕な態度を見て、真珠が既に三島正吾を殺害していることを確信する。…確かにそうであったら死人に口なし。真珠は全ての罪を三島正吾に押し付けることができる訳だ。

でも、そもそも真珠は被害男性3人のことは殺害しておらず、殺したのは三島正吾一人だけなのではないかな…と推測する。今の所真珠が被害男性3人を殺害する動機が見当たらないし。アラタが抱いている『真珠が人を殺した経験がある』という直感も正しいけど、それは三島正吾一人だけ…という流れになるのではないか。

そして、三島正吾が(読者感情的に)殺されても仕方がないと思える様なクズで、でも三島正吾の死については世間に知られることもなく真珠は晴れて無罪判決が出て(死体損壊・遺棄罪は罪に問われるけど)、本当に真珠とアラタの結婚生活が始まるエンド…という可能性もあるのかな?

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